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『夜這い』


「ユキ」

「なあにルカ?」

「今夜、おまえの部屋に夜這いに行こうと思う」

「ぶふぉぉっ!!」

「焔椎真。汚いぞ」

「えっ、よよYOASOBI??」

「それは去年の紅白歌合戦でヒット曲を歌った歌手の名だな。夜道を駆け抜けるだったか。良い曲だった」

「ルカ、だんだん俗世間に染まってきたね」

「ルゼがタブレットとやらで色々教えてくれるからな」

「仲が良くてなによりだね」

「それで、何時ごろに夜這いすればいい」

「夜這いに同意と確認っているんだ。えっと、いつでもいいよって、言えばいいのかな?」

「いやそこは断れよ夕月!つーかルカ、夜這いの意味知ってんのかよ!」

「男が女の寝所に忍び込むことだろう。そういうプレイが流行っていると、ゆーちゅーぶで見た」

「YouTubeておまえ……悪魔がYouTubeて……」

「俺はユキと人間の恋人らしいことがしてみたい。ユキは嫌か?」

「ううん、嫌じゃないよ。ルカがしたいことなら、僕もしてみたい」

「ほだされるな夕月!騙されてるぞ!こいつは夕月とせっ……くす…したい口実が欲しいだけだ!いつまでもこいつの溢れる性欲に付きあう必要はねえよ!」

「チッ。うるせぇな」

「こいつ今舌打ちしたぞ!なあ、夕月、今夜は俺と朝までゲームしようぜ。付き合ってくれる約束だっただろ?俺との友情も大事にしてくれよ」

「あ、そうですね。じゃあ、ルカ、夜這いはまたの機会に」

「そうか……俺はユキと一緒にいたいだけなんだが…迷惑だったか」

「そ、そんなことないよ!落ち込まないで。ルカが悲しそうな顔をするのは胸が痛いよ……」

「だからそれ演技だって!」

「ユキ……(しゅん)」

「う……ごめんなさい、焔椎真くん、ゲームはまたの機会にしてください」

「フッ…(勝ち誇った顔)」

「あっ、あの野郎~~~~~~!!」
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