よっつめ ~妹のおもい~
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鬼殺隊の仕事は前線で戦う隊士、戦いで出た怪我人の手当、後始末を一手に担う隠の二つに大まかに分けられている。
怪我人や隊士が体を休めるための場所は、蝶屋敷と藤の家、あとはいくつかの協力者によって支えられている。
鬼殺隊としての宿や、お世話をしてくれる組織は存在していないため、鬼殺隊所属の静養を手助けしてくれる人員も必要だ。
「リハビリを兼ねて藤の家で過ごし、その後どうしたいかを自分で決めなさい」
何か必要なものがあえば、遠慮なく言いなさい、と輝哉は梓に言ってくれた。
「・・・お姉ちゃんは、隊士になるんでしょ?」
「うん・・・梓と、ずっと一緒にはいられなくなるかもしれないけど・・・」
「うん、だいじょうぶ。お姉ちゃんが生きていてくれれば、私はだいじょうぶ」
そう言って、鬼になって初めて梓は心からの微笑みを浮かべた。
朝陽はうれしくて梓を優しく抱きしめた。
一方その様子を見守る周囲は、初めて見る梓の笑顔に目を見開き固まった。
うっすら物静かに笑うだけだと思っていたが、朝陽の前ではこんなに可愛らしく笑うことができるのか。
本人たちには気の毒だけれど・・・鬼殺隊に必要な子たちだったのかもしれないな・・・
産屋敷輝哉は誰にも聞かれずに済むよう、心の中だけで静かにつぶやいた。
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