みっつめ ~姉の葛藤~
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「警戒心を解いてもらうには時間がかかったが、こうしてともに時間を過ごせるようになって、俺は幸せ者だ」
「・・・・・・」
笑う笑顔が眩しくて、この人が笑ってくれると嬉しさがこみ上げてくる。
梓の笑顔を見た時と似ている。
これが、家族を想う心とは違った“愛しさ”なんだと思う。
この人の元で、継子として経験を積み、自分の呼吸を見つけることが出来た。
鬼殺隊を目指した時点で私は、女ということ以外に片目が見えないことで視界が狭くなるので他の隊士より明らかにハンデが大きかった。
だから人一倍努力をしなければ梓まで守れないと思い、ひたすら鍛錬を積んだ。
力では、どんなに努力したところで男の隊士には遠く及ばない。
それならどうすればいいか・・・
しのぶさんのように毒を扱う人、
蜜璃さんのように自分の得意分野を生かした呼吸、攻撃をする人のように
自分だけの武器を見つけたかった。
そんなことを思いながら訓練の合間、草の上に寝転んで空を見上げていた時・・・
ドクンッ ドクンッ
青空を見ていると呼吸が高鳴って、
一瞬で自分の中に浮び上がる何かがあった。
「・・・・・・空のような・・・
どこまでも続く、自由な呼吸・・・」
起き上がると、先ほどまでより驚くほど滑らかに体が動いて、剣を振るえた。
まるで剣舞のように・・・空を掛けるように
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