二章
貴女のなまえは?
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「あのギルなんとかって先生、本当に先生なの?何かの宗教の教祖じゃないの??」
「なんだその教祖って。あんな教師を雇うなんて、ダンブルドアはどうかしてる!」
「神父さまみたいなものよ。校長先生を悪く言うものじゃないわ」
月日が流れ、2人は2年生になった。
その間、特に何か特別なことがあったかといえば無かったが、
『ハリーの周りでは不思議なことや、トラブルが起きやすい。』
あまり人付き合いが得意じゃないシオンでもそれがわかるくらい、ハリーの周辺は慌ただしい。
新学期早々も、ホグワーツ特急に乗らずに空飛ぶクルマで学校まで帰ってきたらしい。
「おい、この薬の作り方にある(ひとつまみ)とはどのくらいなんだ?」
「え?ひとつまみ?親指と人差し指で、こうやってつまむのよ?」
そう言ってシオンは左手で実演してみせたかと思うと、そのままドラコの鼻をちょんと摘んでみせた。
「うわっ!何するんだっ」
「あははwわかった?」
「こいつ!ちょっと魔法薬学が得意だからって」
「私のお母さんはスネイプ先生も認めるくらいの魔法薬の専門家なのよ?」
運動はからきしのシオンだが、母親から受け継いだ調薬センスと、父親から受け継いだ呪文の正確性には自身があった。
学生時代、シオンの母とスネイプはよき友達だったらしく、魔法薬学についていつも図書室であーでもないこうでもないとやりとりをしていたらしい。
スネイプの方が後輩だったのもあったらしく、色々教科書にない薬草や、テクニックについても習っていたそうだ。
「お前もお前の母親も、ほんとうはスリザリンに入るべきだったんじゃないか??」
「私そんなに性格悪くないし?組み分け帽子は直ぐにグリフィンドールって叫んだわよ?あなた確か、帽子が乗る前にもう叫ばれてたわよね?」
それはまるで、スリザリンが悪い寮と言われているようで、ドラコは気に入らなかった。
「当然さ!生粋の純血一族である我がマルフォイ家やブラック家が、スリザリン以外などあり得るはずがないだろう!」
シオンはイギリスに来る前に母から教わった知識がとても役に立っていることを奇妙に感じつつも感謝していた。
『魔法界に限らず、イギリス人は血統や身分階級にうるさくて頑固よ?特に男はめんどくさいわ・・・でも、女の子には紳士な人が多いから、シオンなら素敵な人が見つかるんじゃないかしら』
そう話す母の顔がほんの一瞬だけ曇ったのが気になったけれど、思い出して考えていただけなのかもとその時は気に留めなかった。
(お母さんも、ホグワーツにいる時に恋人とかいたのかな?・・・そういう話聞いたことないけど・・・今度聞いてみようかな?)
今まで興味なかったことだが、年齢と経験を重ねていくと思春期なのか、おのずと興味ないと思っていたことにも好奇心から興味も出てくる。
日本に比べてレディーファーストなイギリスの文化も新鮮で、日本の男の子達のイメージとはだいぶ違う。
(といっても、子どもっぽいなって感じることもたくさんあるけれど)
「おい!聞いているのかシオンっ??」
(・・・たとえばこの人)
「・・・聞いてなかった。何の話?今日のデザート??」