五章
貴女のなまえは?
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医務室に連れて来られシオンに、マダム・ポンフリーは悲鳴を我慢できなかった。
「っまあああ!!セブルス!!レディーの顔になんてことをっ」
「吾輩ではないっ、誤解を招く言い回しは控えてくれたまえミス・ポンフリー」
「魔法薬学の授業でできた傷なのですからあなたの責任も同然ですよセブルスっ!!生徒の安全を守るのも教師の務めっ、当然でしょう!!」
「うむ・・・」
ものすごい剣幕で怒るポンフリーにセブルスも何も言えない。
魔法薬学には失敗は常につきものだが、大抵はその場にある薬で何とかなる。
入院も珍しくはないが、今のシオンのような明らかな薬品がかかっての怪我は、ただ事ではない。
「一体誰の仕業です?魔法薬でミス・イズミが自分で失敗するとは到底思えませんが。完璧な人間なんていませんからね、些細なミスをしてしまったのですか?」
「そんなわけがなかろう。犯人はロングボトムだ」
「・・・予想を裏切らない子で安心しましたわ!」
おそらくポンフリーは、ネビルがここに運ばれてきたら心底納得して、いつも通り淡々と処置をしてくれたことだろう。
シオンの赤く腫れあがった頬をそっとのぞき込んで、思いきり顔を歪めている。
「傷一つ残らないように処置できますからね。安心なさい?ただ、二日は安静が必要ですから、今夜と明日は医務室に入院ですからね!」
「あ、ハイ」
まさか初めてである。
医務室に泊まるなんて・・・
「あの、授業はどうなるんですか?」
「入院中は絶対安静です。授業には行かせられませんよ。二日程度なら、ミス・イズミなら課題でカバーできるでしょう、安心なさい」
それならよかった、と、シオンは胸を撫でおろした。
その後、騒ぎを聞きつけたマクゴナガルが顔を出して、ポンフリーとほぼほぼ同じ反応を繰り返すこととなった。
薬を飲んで、ひたすら休む。
ポンフリーに言われた通り、ベッドの中でひたすら休むしかないようだった。
顔の傷はとてもゆっくりと、元の顔に戻っていくみたいで、正直鏡で自分の顔を見たシオンも、驚くほどの惨状だった。
もちろん痛みはあったが最初だけで、移動の間にスネイプに痛み止めの薬をもらって飲んでいたため、痛みは直ぐに和らいだからよかった。
もちろん、面会は前面禁止となった。
自分は大丈夫だとシオンは申し出たが、マクゴナガルとポンフリーが決して許さなかった。
「レディーを辱めるものではありません!お行きなさい!!」
門前払いを食らっている声がベッドまで聞こえてきて、ハリー達が追い返されていったのだろうことが想像できた。
授業にも出られないので、本を読んで過ごそうと思ったが、働いたり勉強をするとその分、回復の時間が遅くなるらしい。
少しならいいが、入院が長引くことになると脅されたため、シオンは午前と午後、一時間ずつだけ読書をして、あとは大人しく横になった。
