五章
貴女のなまえは?
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城の周囲をディメンターに守られつつ、学校内ではいつも通りの新学期の授業が進んでいた。
新しくルーピン先生が闇の魔術に対する防衛術の先生になったことや、魔法生物飼育学の先生にハグリッドがなったことなど、ウキウキすることもたくさんあり、シオンを始め、グリフィンドールの生徒たちは新学期をそれなりに楽しみにしていた。
「シオン。髪が伸びて結ぶようになったのね?」
「ああ、うん。伸ばそうかなって思って」
「ハーフアップにして可愛いじゃない!少し巻いてみたら?」
「ええ・・・ハーマイオニーみたいにきれいな髪色じゃないから似合わないからいいよ」
こちら(イギリス)の子たちは何もしなくても可愛いし、魅力的だ。
しかし東洋人というその稀少さが、こちらでは十分に魅力的に映るほど、シオンも容姿は整っている。
もちろんシオンは気にしてはいないが。
「そんなことないわよ!その髪を結んでるのは紐?リボン?」
「ああ、組紐っていうの。細いひもを何十本も編んで作るのよ」
「へえ、素敵ね」
ハーマイオニーとシオンが女子トークをする中、ハリーはロンや友達と新しいお菓子を試してバカ騒ぎをしている。
「男子っていつまでたっても子どもよね。そう思わない?」
「確かに。でもみんな三年生になって、大きくなったよね。日本の
男の子は同じ年でもまだ全然小さいのに」
「あらそうなの?東洋の男の子って清潔感がありそうよね。こっちみたいに香水で誤魔化したりしなくていいんでしょう?」
「体臭のこと?たしかに。でもそんなに違うの?香水が匂うから、私体臭なんて匂ったことないんだけど」
「あ~・・・それはシオンは知らないままでいいわよきっと」
「何それ(笑)」
シオンとハーマイオニーは二年で大分仲良くなった。
ポリジュース薬を作るのを手伝ったおかげで、距離が一気に縮まった。
もともと一人が好きだったシオンと、クラスでもひときわ勤勉過ぎるハーマイオニーは多かれ少なかれ浮きがちだったので、打ち解けるのにも時間がかからずちょうどよかったのかもしれない。
しかし、事件は思わぬ形で起きた。
魔法薬の授業だった。
いつも通りスリザリンとの合同授業。
シオンはこの時久しぶりに間近でドラコを見た。
教師に入ると、取り巻きのクラッブとゴイルと向かい合う形で大笑いをしている。
ハリーをちらちら見ることを忘れずに・・・
(相変わらずなんだね。あんなに紳士だったのに)
夏休みに見たドラコと、同一人物とは思えないほど子どもっぽい姿だとシオンは感じた。
家の中と外ではこうも人格が違うのか。
確かに日本でも、男子はそんな感じかもしれない。
国が違っても、どこも同じなのかな。
そんなことを考えつつ横目見ながら通り過ぎようとしたら、一瞬ドラコの顔がこちらを向いたのでぱちりと目が合った。
「「っ」」
シオンもドラコもお互い驚き、一瞬で目を逸らした。
誰も見ていないが、タイミングもばっちりで、ダンブルドアがもし見ていたら満面の笑みを浮かべたことだろう。
