四章
貴女のなまえは?
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「・・・ドラコ、背が伸びたみたい」
「ああ。お前も、髪が伸びたな」
「(ムッ)髪だけじゃないわ、背も伸びたのよ!」
シオンは少し下に向けてくるドラコの視線にムキになって思い切り背伸びして見せた。
確かにドラコよりは低い。
それでも頭一つ分なんてのは言い過ぎ、という程度。
つま先を立てることで目線が少し近づいた。
同時にそれは顔が近づいたことにもなり、2人はほぼ同時にその事実に気が付いてハッとして、慌てて距離を取った。
「えっと・・・イズミ、ダイアゴン横丁まで案内したいんだが、父上を待っていて僕はまだここを動けないんだ」
「あ、そうだったの。どっちへ行けばいいか教えてくれたら、行けると思うんだけど」
「いや・・・お前ホグワーツでもよく迷子になってるだろう。ちゃんとたどり着けるのか?」
「え?なんで知ってるの?」
「・・・それは・・・」
いつも丘でしか会っていないので、校内での様子なんてわからないだろうとは不思議に感じた。
ばつの悪いドラコは必死に言い訳を考えた。
すれ違うたびに、姿を探して目で追っていたなんて、無意識に行っていたことだが、いざ自覚するととんでもないことだった。
(//////)
「ホグワーツ、というよりイギリスってどこか風景が似た場所ばかりでわからなくなっちゃうのよね。レンガに古い建物でしょ?レンガ作りなんて色が同じなら、どれも一緒に見えてしまうの」
「そうか?同じレンガでも、つなぎ目や並べ方で年代も造りも違うものなんだぞ?風景が分かりにくいなら、上を見て屋根の形や窓を覚えてみたらどうだ?」
「窓は難しそうだけど、屋根かぁ・・・それ、いい考えかも!」
話が弾み始めて、一年ぶりの懐かしい雰囲気に2人は同じ思いだった。
『楽しい』
見栄もプライドも関係ない。
こうして同年代の友としての会話が出来ることが、心地よかった。
加えて一年前よりお互いに少し、大人になった姿。
視覚的に刺激される思春期の変化に、少しの戸惑いも生まれるのは仕方のないことかもしれない。
「すまないドラコ。店主と話さなければならないことが山積みでね。先にダイアゴン横丁へ・・・おや?」
突然聞こえてきたひどく落ち着いた男性の声に、は思いきり肩をビクッと動かして驚き飛び上がった。
その様子を視界の片隅で確認しつつ、父親の声にドラコも振り向く。
案の定後ろに居たのはドラコの父、ルシウス・マルフォイで、こちらも驚いたように目を見開いてを見つめていた。
しかしその視線は険を含んだものではなく、本当に純粋に驚いているようで、父は東洋人が珍しいと感じているのかもとドラコは思った。
