二章
貴女のなまえは?
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「ドラコってたまに居なくなるけど、どこへ行ってるんだ??」
夜に談話室で本を読みながらくつろいでいると、スリザリンの三年生に唐突に言われた。
「・・・図書室で勉強だ」
ホグワーツは広いが、学生も多く、立ち入ってはいけない場所も数多く存在するため誰がどこにいたというのは人伝に広まっていく。
「え?今日俺も行ってたけど気づかなかったな?何処にいたんだ??」
「さあ?忘れたな」
さして興味もない風にドラコはやり過そうとする。
その答えは『秘密の中庭でグリフィンドールの生徒としゃべったり勉強している』から・・・なんて、絶対に知られてはならないから。
「いつもいつも、人気のない場所に行ってこっそり勉強なんて、ドラコって本当に努力家なのね!!」
パンジーがうっとりしながらドラコを熱のある視線で見つめる。
もちろん本人はそんなこと完全に無視だが。
(あいつと会うときはこれからはアリバイが必要になるかな)
グリフィンドールの変わり者。
黒いショートの髪に少し明るいブラウンの瞳を持つ純東洋系。
日本の魔法使いの純血の家系だと言っていた。
さしずめ「東洋の魔女」になるんだろう。
ふと時間が出来ると”あいつは何してるかな?””暇だな。あの中庭にでも行ってみるか”と考えて足が向いている自分がいる。
最初のうちは”また来たの??”とでも言いたげな怪訝そうな顔で迎えられていたが、最近では僕の姿を見ると笑顔で手を振ったりしてくれる。
その姿を見ると、悪い気がしなかった。
何度も自分に言い聞かせているが、相手はグリフィンドール。
グリフィンドールなんかと仲良くしているなんて、自分でも信じられないが彼女とは何故か、もっと話して彼女のことを知りたいという好奇心が勝って仕方がない。
向こうだってきっと同じだと思う。
いつも、魔法界についてのことを、母親から聞いていることだけではわからないと言ってあれこれ聞いてくる。
グリフィンドールではグレンジャーと仲がいいらしいが、あいつはマグルだ。魔法界のことなんていくら本で読んだとしても知るはずがない。
話しているうちに、あいつはきっとスリザリンに入るべき血統の持ち主だったんだろうと自分に言い聞かせながら交流している自分がいる。
(きっと組み分け防止の間違いだったんだ。こんなに純血である僕と気が合うんだから)
それはなぜなのか、ドラコも知る由もなかった。
”雨降って地固まる”という言葉が、イギリスにもあるだろうか?