2nd
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副部長の圧に負けてローズが身支度を整えて帰路につく頃‥
〜男子テニス部部室〜
ピロン♪
「?」
副部長である大石のスマホに通知が来ていた。
「あれ?大石マナーモード切ってたにゃ??」
「そうみたいだな。はは、副部長失格だな(笑)」
笑いながら通知を確認し、ショートメッセージの欄を開く。
と‥‥‥
「‥‥‥英二」
「ん?どうしたにゃ?‥‥‥!!」
「‥不二」
「なんだい大石?‥‥‥‥クス」
画面を見せられメッセージを読んだ2人は、一瞬びっくりしつつもどこか楽しげに微笑んだ。
「乾に隆さん」
「ん?」「なんだい??」
手塚以外の三年生レギュラーは画面を見ると何も言わず、お互いに目配せをして口元にほのかな笑みを浮かべている。
乾に至っては眼鏡を押し上げているが口元を隠して笑いを堪えるのに必死だ。
「くくっ」
「だめだぞ乾。このミッションは何としても遂行しなくちゃならないんだからな」
「そうだね、クス」
「クククッ、良いデータが取れるに違いない」
To大石
今すぐ手塚帰らせて!そしてその他はしばらく帰らせないで?( ̄ー ̄)ニヤリ
短いシンプル?なメッセージだけで3年生は察しがついた。
(秘密の関係のはずが、ここまで他の生徒達には2人の関係は周知の事実だったりするのだった)
あまりに2人が他人を装おうとするので、教職員の中でさえ密かに有名になっており、こっそり2人が密会している現場に出会えないものかと期待する者までいるのだった。
「そうと決まれば善は急げだ」
「彼女が帰ってしまう前に・・・ね」
「ということで頼んだぞ?
・・・英二??」
「てっっづか~~~~!!」
ガシッ
「?どうしたんだ菊丸」
「ねえねえ、今日はもう帰った方がいいんじゃない??さっきちょっと咳してたし~」
(((風邪ネタ了解!!!)))
「いや、少し乾燥しただけだ。問題ない」
「いやいや手塚!毎日遅くまで練習しているんだし、ひょっとしたら・・・」
「いや、他にはどこも」
「悪くなくても隠れている病気もあるかもしれない!」
「・・・潜伏期間、てやつだね」
「今年はまた得体のしれないウイルスが発見される可能性があると、専門家が言っていたぞ・・・」
「ええ??部長風邪っすか!?」
「最近変なウイルス流行ってるし、早く帰った方がいいんじゃない?」
「そうっすよ」
↑メールの内容知らない後輩たち(((笑))
「・・・・・・;
・・・では、今日は先に帰らせてもらうとする」
((((よしっ!!))))
後輩たちからの無自覚な援護射撃も功を成して、手塚はやろうとしていた仕事を諦め帰り支度を始めた。
後ろでホッとする者、ニヤリとする者、安心する者反応はそれぞれ。
知らずに守られる、愛すべき部長。
「では、先に失礼する」
『お疲れ様でしたっ!!』
手塚がいなくなった部室で、作戦成功を祝う三年生と、それを見て何のことだと戸惑う二年生。何となく何かあるなと怪しんでいた生意気ルーキーの盛り上がる声がしばらく響いていた。