運命の糸に巻かれ
名前変換
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デイダラは昨日サソリの逆鱗に触れ、危うく殺されるところだったが何事もなかったように翌日を迎えた。
イタチからはくれぐれもサソリを刺激しないよう、そして2人をそっとしておいてやるよう耳にタコができるほど説明された。
「…ったく。イタチも物好きだぜ」
人の恋の面倒なんか見てる場合かと言ったら、“そんな単純なものじゃない”とイタチは悟ったように言うものだから余計にデイダラは腹が立った。
デイダラにはツーマンセルを組んでいる自分よりもサソリのことを知っているとでも言いたげに聞こえたのだ。
「…けっ、こんな日は芸術活動するに限るぜ!」
気分を変えようと粘土を採取しに行くことにしたデイダラはアジトから出た。
先日良い地層が露出しているところを見つけたのでそこへ行こうと歩き出した時だった。
「え…あ、な、なんで?!」
アジトから少し離れた森の入り口をふと見た時だった。
彼らはそこにいた。
一輪の花を手に持って嬉しそう(に見える)傀儡の名前と、それを優しく見守るサソリ。
それともう1人。
「ゲハハ!それ名前にやるよ!」
銀髪をオールバックにした男。
下品に笑う飛段。
デイダラは肝が冷えた。
「あ、あいつ!サソリの旦那に殺されるぞ…!」
デイダラはつい最近暁に入ってきたばかりの飛段は名前のことを知らないのだと思った。
デイダラの飛段の印象はデリカシーのなさNo.1。知性の低さNo.1。
次ヤツが口を開けば殺される!
そう思ったが、意外にも3人は和やかにそのまま談笑しているように見えた。
サソリに関しては特に何の感情も感じられないが…。
そのままデイダラが見守っていると飛段が2人に何か声をかけるとそのまま離れていった。
おそらくアジトに戻るのだろうと思ったデイダラは飛段の後を追った。
「お、おい飛段!!」
「んあ?デイダラちゃんじゃねぇか」
デイダラは飛段に詰め寄る。
「おお前!何で旦那に殺されねぇんだ?!」
「はあ?俺を殺せる奴なんていねぇよ!この不死身の飛段様がよぉ!」
「そ、そうじゃなくてよ!名前のこと知ってたのかよ?!」
「あ?サソリが何か不老不死に興味あるってんで暁にきて初日に名前に会ったぜ」
「えぇ?!」
「ってか知らねぇやついんの?角頭も鬼鮫も知ってるみてぇだったけど」
「何ぃ?!」
なんと。知らなかったのは自分だけだったというのか。
角頭や鬼鮫といった古株のメンバーが知っているのは納得できたが、まさか新参者の飛段までもが知っていると言うことがショックだった。
自分とサソリの方がコンビを組んでから長いと言うのに、デイダラは昨日やっと名前の存在を知ったところだ。しかも話しただけで殺されそうになった自分とは違ってこの男は何のお咎めもないことに混乱した。
そんなデイダラにも気づかず飛段は話し続ける。
「サソリの気持ちはよくわかるぜぇ…。あの2人は俺とジャシン様と同じだぜ」
「は、はぁぁ?」
急に遠い目をしだした飛段に、デイダラは全くわけがわからなかった。
しかしイタチも名前の話をする時こんな目をしていたことを思い出した。
「な、なんなんだよ。てめぇら皆んなどうかしちまってるぜ!」
「ま!お子様のデイダラちゃんにはまだわかんねぇよな!ゲハハ!」
デイダラの髷をぽむぽむと叩くと笑いながら飛段は結界を解き、アジトの中に入って行ってしまった。
ポカーンとした表情のデイダラはそこに1人取り残された。
△
「その花、後で花瓶に生けてやる」
『うんー、…さそりぃ』
「どうした?」
花から視線を離してサソリをじぃっと見ている名前に気づいて、サソリはすかさず近くに歩み寄った。
『あしたぁもたたかいにぃ…いくのぉ??』
「?、それがどうした?」
サソリはどこか不安そうにしている名前の手に触れた。
名前は両手でサソリの体を優しく持ち上げると自身の左肩に乗せた。
サソリはこれは彼女なりの甘え方だと知っていた。
すぐ右手にあるその頭部に抱きついてやる。
「大丈夫だ。俺が死なないことはお前が1番よく知ってるだろ」
『さそりつよいぃ』
「そうだ」
『このて、はなぁさ、ないでぇ』
「!」
サソリは抱き締める腕に力がこもった。
「当たり前だ。…約束しただろ」
『さそりぃ、なかないでぇぇ』
「泣いてない」
『わた、しぃ、あしたもいっしょにいくぅ』
「わかってる」
名前は手に持っていた花を指先に優しく挟んで持ち直すと、サソリのその赤髪にスッと差した。
『かぁわぁ、い、ぃぃ』
「当然だろ」
『うんー』
サソリは花をもらっては喜んでいた少女の面影を探していた。
イタチからはくれぐれもサソリを刺激しないよう、そして2人をそっとしておいてやるよう耳にタコができるほど説明された。
「…ったく。イタチも物好きだぜ」
人の恋の面倒なんか見てる場合かと言ったら、“そんな単純なものじゃない”とイタチは悟ったように言うものだから余計にデイダラは腹が立った。
デイダラにはツーマンセルを組んでいる自分よりもサソリのことを知っているとでも言いたげに聞こえたのだ。
「…けっ、こんな日は芸術活動するに限るぜ!」
気分を変えようと粘土を採取しに行くことにしたデイダラはアジトから出た。
先日良い地層が露出しているところを見つけたのでそこへ行こうと歩き出した時だった。
「え…あ、な、なんで?!」
アジトから少し離れた森の入り口をふと見た時だった。
彼らはそこにいた。
一輪の花を手に持って嬉しそう(に見える)傀儡の名前と、それを優しく見守るサソリ。
それともう1人。
「ゲハハ!それ名前にやるよ!」
銀髪をオールバックにした男。
下品に笑う飛段。
デイダラは肝が冷えた。
「あ、あいつ!サソリの旦那に殺されるぞ…!」
デイダラはつい最近暁に入ってきたばかりの飛段は名前のことを知らないのだと思った。
デイダラの飛段の印象はデリカシーのなさNo.1。知性の低さNo.1。
次ヤツが口を開けば殺される!
そう思ったが、意外にも3人は和やかにそのまま談笑しているように見えた。
サソリに関しては特に何の感情も感じられないが…。
そのままデイダラが見守っていると飛段が2人に何か声をかけるとそのまま離れていった。
おそらくアジトに戻るのだろうと思ったデイダラは飛段の後を追った。
「お、おい飛段!!」
「んあ?デイダラちゃんじゃねぇか」
デイダラは飛段に詰め寄る。
「おお前!何で旦那に殺されねぇんだ?!」
「はあ?俺を殺せる奴なんていねぇよ!この不死身の飛段様がよぉ!」
「そ、そうじゃなくてよ!名前のこと知ってたのかよ?!」
「あ?サソリが何か不老不死に興味あるってんで暁にきて初日に名前に会ったぜ」
「えぇ?!」
「ってか知らねぇやついんの?角頭も鬼鮫も知ってるみてぇだったけど」
「何ぃ?!」
なんと。知らなかったのは自分だけだったというのか。
角頭や鬼鮫といった古株のメンバーが知っているのは納得できたが、まさか新参者の飛段までもが知っていると言うことがショックだった。
自分とサソリの方がコンビを組んでから長いと言うのに、デイダラは昨日やっと名前の存在を知ったところだ。しかも話しただけで殺されそうになった自分とは違ってこの男は何のお咎めもないことに混乱した。
そんなデイダラにも気づかず飛段は話し続ける。
「サソリの気持ちはよくわかるぜぇ…。あの2人は俺とジャシン様と同じだぜ」
「は、はぁぁ?」
急に遠い目をしだした飛段に、デイダラは全くわけがわからなかった。
しかしイタチも名前の話をする時こんな目をしていたことを思い出した。
「な、なんなんだよ。てめぇら皆んなどうかしちまってるぜ!」
「ま!お子様のデイダラちゃんにはまだわかんねぇよな!ゲハハ!」
デイダラの髷をぽむぽむと叩くと笑いながら飛段は結界を解き、アジトの中に入って行ってしまった。
ポカーンとした表情のデイダラはそこに1人取り残された。
△
「その花、後で花瓶に生けてやる」
『うんー、…さそりぃ』
「どうした?」
花から視線を離してサソリをじぃっと見ている名前に気づいて、サソリはすかさず近くに歩み寄った。
『あしたぁもたたかいにぃ…いくのぉ??』
「?、それがどうした?」
サソリはどこか不安そうにしている名前の手に触れた。
名前は両手でサソリの体を優しく持ち上げると自身の左肩に乗せた。
サソリはこれは彼女なりの甘え方だと知っていた。
すぐ右手にあるその頭部に抱きついてやる。
「大丈夫だ。俺が死なないことはお前が1番よく知ってるだろ」
『さそりつよいぃ』
「そうだ」
『このて、はなぁさ、ないでぇ』
「!」
サソリは抱き締める腕に力がこもった。
「当たり前だ。…約束しただろ」
『さそりぃ、なかないでぇぇ』
「泣いてない」
『わた、しぃ、あしたもいっしょにいくぅ』
「わかってる」
名前は手に持っていた花を指先に優しく挟んで持ち直すと、サソリのその赤髪にスッと差した。
『かぁわぁ、い、ぃぃ』
「当然だろ」
『うんー』
サソリは花をもらっては喜んでいた少女の面影を探していた。