手の鳴る方へ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どうしてこんなことになってしまったのか。
元治って西暦何年?
この着物は何?
「わからない」としか答えの出ない問いをひたすら自問し、そうして壬生寺の門を、彼の後について出る。
出た瞬間に元いたところに戻ることも大いに期待したが、いとも簡単にその望みは絶たれた。
そして、ものの数分。
通りから豪華なお屋敷の門をくぐり、無言で廊下の先を歩いていく、長い黒髪。
「副長、いますか」
簡潔な彼の言葉に、おう、という返事があり彼は襖を開ける。
「なんだ斎―――」
そこにいた人物は、彼の後ろにいる私を見るなり整った顔を崩して酷いしかめっ面をした。