予想していた答えだった。



「何故それを言わなかった」

違うの。
でも、本当のことなの。





「言ったら…何かになってたんでしょうか？」





いろんなものを一人で頑張ろうとするあなたに、
私のことなんて考えてほしくなかったんです。
って言ったって、あなたは、きっと頑張ってしまう。




忘れないでほしいの、
あなたが馬鹿にせずに、助けてくれたこと。
嘘みたいな話を信じて、ずっと一緒にいてくれたこと。

それだけで、私は幸せだったんだ。





だから、私は最後でいい。
でも、伝えたい。




「私ね、」


それが自惚れとか、ただの優しさを勘違いしちゃったとか、



「斎藤さんが好きなんです」


そんなことにもう、遠慮ができないくらい、
あなたが好き。





「あなたに呼ばれて来た」なんて、言えたらいいのに。

そうだったら、いいのに。