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「……なんだよ斎藤…つまんねえな」
「せっかく僕が気を利かせたのに…」
「悲しくなるからやめよーぜ、こんなの……」
襖の前には、たくさんの観客。
鳥が囀ずる爽やかな朝は、またいつも通り。
すぐに何ともない平凡に戻るだろう。
「では、俺は所用がある故、そろそろ失礼させて貰う」
「あれ?今日は非番じゃなかったですか?」
「そうだが、用ができた」
「はあ…でも、疲れてるようだしそれまで休んだらどうですか?」
「っ、なにを……!」
「…別に私、ここで一緒にとは言ってませんよ?」
「………っ、わかって…いる…!」
溜め息は。
少しずつ、日々距離を縮めて。
「…あれ?」
私が意識のない間のお世話は、八木さんの奥様がしてくれていたと聞いたけど。
「薄くなって…いや、そんなに変わらないか…」
胸にできたあの赤い痣は、少し薄くなったように思った。