交錯★アフタースクール
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入学式から早3日…
平助は毎日気が気ではなかった。
きーんこーんかーんこーん…
「えっと、平助くん…チャイム鳴ったよ?」
「わかってる!でも俺はギリギリまで此処にいる!」
なんてったって春は入学初日から教師にまで目を付けられているのだ。
あの日から休み時間毎に平助は三番組に入り浸っていた。
オレは幼馴染みとして…いや男として!春を守らなければならないんだ!!
「平助くん………」
その想いが通じたのか、切なそうに目を細めて春がオレの名前を呼んでいる…
そうだ!男たるもの今言わなくてどうする!!
平助は意を決して春の手を取り、息を大きく吸い込んで――――
「………後ろ。」
ドスッ
「痛ってええぇぇえええぇ!!?」
突然の衝撃に涙目になりつつ振り返ると、そこには―――――
「八番組、藤堂平助―――円滑な授業の妨害、校則第十二条により失点1点だ」
「一くん!」
「斎藤くん…」
平助と春の声が重なる。
そこには帳簿を手にした斎藤一…春の隣の席の彼、風紀委員になり早3日で土方先生の片腕として信頼されている彼がいた。
「百瀬、こいつに付き合ってやる必要などない。お前の素行が悪くなるとは思わないが、良い影響は決して与えないだろう」
一はそれだけ言うと春の隣の席に腰掛ける。
「おい一くん!!ひでーよその言い方!!…ってか机近付けすぎだよ!!」
「何を言う、これは百瀬がわからぬ問題などを教えてやるためだ。そしてお前と同じくこいつに近寄る校則違反者を取り締まるという責務もある」
「そ、そうだったんだ…ありがとう、斎藤くん」
「れ、礼には及ばんっ…!」
は、一くんが顔赤らめてやがる…っ!しかも春、その顔をオレ以外の男に見せるなんて……!!
オレは…オレはっ……!!
「うわぁあああ!」
「へ、平助くん………」
「百瀬、気にするな。それより先生がまだ来ないようだ、宿題を見てやろう」
「あ、うん………えっと、斎藤くん」
「何だ」
「………ありがとう」
―――天使のような極上スマイルで、一は耳まで真っ赤になるのだった。
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