アタック★メロメロ修学旅行(後編)
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(もーっ、サイアクだよーっ!!)
春は浴衣を着て部屋へと急いでいた。
恥ずかしさのせいか湯の熱さのせいか、頬はばら色に染まっている。
斎藤君も平助君も頼れない今、一年生は春だけだ。
春はこのまま部屋に戻るか、誰かに匿ってもらうか考えた。
匿ってもらった方が安心かも知れない。
だが、誰に?
土方先生は近藤校長の警護で忙しいから無理だと思う。
かといって原田先生に頼んだら余計ひどいところまで進展しかねない。
新八先生とて同じだ。
(うーん…)
唯一すごくマトモそうだった山崎先輩も、さっきの騒動で散ってしまった。
となれば残るは―――
「沖田先輩、いますか?」
春は渋々沖田先輩の部屋へ向かうと、その中へ問いかけた。
だが。
(誰もいない、のかな…?)
襖に耳を立ててみるも、何の音も聞こえない。
居たら居たで嫌だが居なければ居ないで少し寂しいのが沖田先輩である。
ちょっぴり肩を落としつつその場を離れようとした、そのとき。
「…呼んだ?」
「わっ!?」
ぬっ、と白い腕が春の前にぶら下がった。
春は顔を上げる。
「もうっ沖田先輩!脅かさないでくださいよー!」
「ははっ、ごめんごめん。で、呼んだかな?」
あっ、と春は思い出したように先刻の浴場での出来事をかいつまんで話した。
「…というわけで、誰か頼れる人を探してたんです」
「へえ、成る程ね」
沖田先輩は春に頼られたせいで嬉しそうだ。
そして、
「それなら―――」
と春に差し出したものとは。
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