アタック★メロメロ修学旅行(前編)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「きゃあああ離して!!マジで離して!!」
「ふん…嫌よ嫌よも好きの内か…」
「あなたどんだけポジティブなの!?」
春はじたばたと抵抗し、風間さんはポジティブに解釈し、不知火さんは楽しそうに温泉に浸かり始め、天霧さんは真っ赤になっておろおろしている。
その時、不意に衝立の向こうから声が聞こえた。
「百瀬君、何事だ?」
あの声は―――
「山崎先輩!?」
「何かあったのか?随分と騒がしい様だが……」
「あのっ、生徒会長(留年中)が―――」
言った直後、衝立の向こうでばしゃんと大きな音が鳴った。
「一君、見えてる見えてる」
「はっ…と、とにかく急ぐぞ平助!」
あの声は斎藤君と平助君だ。
春は斎藤君がとんでもない格好で来ないことを心から願った。
「百瀬君、今そちらに二人が向かった!念のため確認しておくが、君はあられもない姿ではないだろうな!?」
「いっ、一応大丈夫です!」
答えているうちにも生徒会長の魔の手が春の脚を伝ってきた。
「んっ……!」
「今の声はなん―――」
バターンと大きな音を立て、衝立の向こう、山崎先輩は倒れた。
どうやら##NAME1##の声にのぼせ上がってしまったらしい。
と、そこへ慌ただしく駆け込む影が二つ。
「斎藤君っ!平助君っ!」
「春、無事かっ!?」
湯けむりの中、二人はどこから持ってきたのか鉄パイプのようなものを手に近づいてきた。
「うっ…春、タオル一枚っ…!」
「そ、それどころじゃないよ平助君!」
「だ、だな…!」
今にも鼻血を吹き出しそうな平助君は鉄パイプを構える。
が。
「ふっ…貴様らが動けばこの女が危ないぞ?」
春はしっかりと風間さんの前に抱きしめられている為、鉄パイプを当てるのは難しそうに見える。
「てめえ…女を盾にするなんて卑怯だぜ!」
「盾?何を言うか、俺たちは夫婦の営みを―――」
ゴォッホン、という轟音が風間さんの言葉を遮る。それは天霧さんの放った咳払いだった。
「春、じっとしていろ」
斎藤君が低く構える。
春は彼を信じて動くのをやめた―――
のだが。
</font>