アタック★メロメロ修学旅行(前編)
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「なあトシ」
「なんだ近藤さん?」
「俺も修学旅行に行きたい」
近藤校長のこの一言で薄桜学園が大きく揺るがされるとは―――
まだ誰も思っていなかった。
アタック★メロメロ修学旅行
「…という訳なんだ」
学級委員会(正規)の最中、担当の土方先生は悩ましげに告げた。
「へえ。校長が行くんなら面白くなりそうだなあ」
修学旅行に行く二年の沖田先輩は近藤校長の信者であり、いつになく嬉しそうである。
だが土方先生は眉間の皺を深めた。
「馬鹿野郎、校長を狙う他校の輩は数知れねえんだ。そんなところに何の対策もなくノコノコと乗り込むつもりか?」
「やだなぁ土方先生、その辺は弁えてますよ。僕がついていれば安心でしょう」
「敵はいつ襲って来るとも限らねえ。お前一人じゃ心配だ」
ふーん、と沖田先輩はつまらなそうに鼻を鳴らす。
何処と無く穏やかでない雰囲気に、春はおろおろと視線を泳がせながら口を開いた。
「えっと、つまり…何か策があって、私たちは呼ばれたんですよね?」
土方先生は大きく頷いた。
「流石だ、春」
「察しが良いな、春」
斎藤くんまで褒めるものだから、春はついつい顔を赤らめた。
「それで、その策って何なんだよ?」
「そうそう!オレもそれ聞きたかった」
「まあ、土方さんの考えなら納得いくんだろーけどな」
新八先生、平助くん、原田先生がそれぞれ口にする。
近からずとも遠からず―――他の先生まで呼ばれているということは、何か関係があるということなのだろう。
すると土方先生はにっと唇を引いた。
「おう。この修学旅行―――全校生徒で挑もうじゃねえか」
「でっでも先生、修学旅行って明後日ですよね!?」
「オレら1年は何も準備してねーぞ!?」
「馬鹿野郎!!」
土方先生の怒号と共に威圧的なオーラが立ちこめる。
「男にはなァ…やらなきゃならねー時ってのがあんだよ!!」
先生、女子も混ざってます―――そんな言葉すら掻き消してしまう土方先生の圧倒的オーラに、皆頷くしかなかった。
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