ドキッ★桃色体育祭-最終輪舞編-
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わたしがしばらく惚けていると。
「春ちゃん、…春ちゃん」
「はっ…はい!」
驚いて返事をすると、わたしを呆れたように見下ろしていた声の主は沖田先輩だった。
「次は僕のお姫さまでしょ?他の男に惚けてたなんて…傷付くなあ」
「す、すいませんっ」
わたしが言うと、沖田先輩はいつもの困ったような顔で笑い、手を差し伸べてくる。
「お手をどうぞ、お姫さま」
なんて言いながら。
わたしが手を乗せると、沖田先輩はサボってたのが信じられないくらい綺麗な足取りでダンスを踊る。
「ねえ、春ちゃん」
「はいっ」
「君のチアリーダー姿、来年も見たいな」
感慨深そうに言うものだから、わたしはついじっと沖田先輩の顔を見つめてしまう。
「……そんな顔で見られると、キスしたくなっちゃうな」
はっ!!
「あ、あの…来年もチアリーダー、やりますね!!」
わたしは顔が熱くなるのを感じながら言う。
「だから、えっと…」
「ん?なに?」
「沖田先輩も、また格好いいとこ見せて下さい!!」
そう言うと、沖田先輩はぶっと吹き出した。
「それじゃまるで、普段は格好悪いみたいじゃないか」
「あ、そーゆー意味ではないです!」
「…わかってるよ」
そう言って、沖田先輩は不意に顔を近づけてきて―――
ちゅ、っとおでこに軽いキスを落とした。
「君ってちっちゃいなあ。立ってたら君からは僕にキスできないね」
照れるわたしを見て、沖田先輩は楽しそうだ。
「でも、いつか必ず君からキスしてもらうから」
「し…しませんよ!」
「どうかなあ」
意味深に呟くと、沖田先輩はわたしの手を離した。
―――ちょっとだけ名残惜しかったのは、否定できない。
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