ドキッ★桃色体育祭-最終輪舞編-
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平助くんの思わぬサプライズに心が暖かくなったころ、次の相手が回ってきた。
「は…原田先生」
「よう、春」
わたしは少なからず身構えた。
原田先生に対しての良い思い出は…正直、あまり無い。
するとそれを察したのか、原田先生は眉根を寄せて見せた。
「おいおい、そんな嫌か?」
「あ、いえ、嫌じゃないんです…」
嫌じゃないんです、けど。
原田先生はセクハラしすぎなんです。
「ならそう身構えんなって。俺だって取って食いやしねえよ」
「はぁ…」
取って食われそうになったこともあるんだけど…。
わたしは気を取り直して、原田先生の手に自分の手を乗せた。
大きな手だ。
「お前の手、小せぇな」
何故か原田先生の声にどきっとする。
顔を見上げると、炎に照らされて赤い髪がとても綺麗だ。
「あの、原田先生はなんでセクハラするんですか…?」
わたしは思い切って聞いてみた。
すると―――
「セクハラぁ!?」
なんとも予想外の反応をされた。
「ほら、脚触ったり…」
わたしが赤面しながら言うと、原田先生はああ、と思い出したように答える。
「あれは愛情表現だ」
「あ…愛情!?」
「おう。言っとくが、お前以外の生徒にはあんなことしてねえからな。腹かっ捌いてやってもいい」
原田先生の目は嘘をついているようではない。
「だから、安心しろよ」
「……」
「入学式の日から、お前を見てた」
ふわり、と原田先生が腰を屈めた。
わたしの耳元に、原田先生の髪が掛かる。
目には原田先生のはだけたワイシャツから鎖骨が見える。
思わずどきりとした。
原田先生は、綺麗だ。
「だから、いつか俺のものにしてやるから―――」
「わっ!?」
急に、原田先生はわたしを易々と持ち上げた。
いわゆるお姫さま抱っこというやつだ。
「大人しく待ってろよ、お姫さん」
そう言うと原田先生はわたしの頬にちゅっと口づける。
わたしを下ろすと、悠々とお辞儀をして髪を掻き上げて―――その仕草がとても色っぽくて、わたしはしばらく見惚れてしまった。