ドキッ★桃色体育祭-最終輪舞編-
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次の人は―――
あ、山崎さんに…
その隣は南雲くんだ。
「よろしくお願いします」
わたしはお辞儀をすると、山崎さんの遠慮がちに出された手に自分の手を乗せた。
「じ、自分はあくまで南雲の監視を命じられているからこのような場にいるのであり…!!」
…どうしたんだろう、山崎先輩。
なんだか手がちょっと震えてるような。
「そう言ってお前、本当は春と踊るの楽しみにしてたんだろ」
「ちっ違う!!いいか、君は俺と踊ったら南雲をパスして次に進むように」
「はい、わかりました」
「な…なんだよそれ…」
………仕方ないです、南雲くん。
ややたどたどしい足取りの山崎先輩と踊った後は―――
「平助くん!」
「よ、よう、春…」
平助くんが、何故かいつも繋いでいるはずの手を今日はすっごく優しく握ってくれる。
「あ、あのよ、春……」
ほとんどダンスと言えない動きをしながら、平助くんはわたしとすれ違うときに声をかけてきた。
「ん?なに?」
「その…俺と…」
「俺と?」
…なにが言いたいのかな、平助くん。
しかしそうこうしている内に、曲の切れ目―――つまり交代のときが来てしまう。
「あ、えっとじゃあ…後で聞」
「待って!」
平助くんは急に強い口調で言うとわたしを引き寄せて―――
すんでのところで、わたしたちは向き合っていた。
「な…なんてなっ!!」
平助くんは顔を背けると、わたしから距離を取り。
「あ、ちょっと待って」
「ん?」
「来年の体育祭も、一緒に迎えような」
そう言って、王子様のようにわたしの手の甲に口づけてくれた。
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