ドキッ★桃色体育祭-鉄壁排球編-
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スパァン!!
ありえない感じの音を鳴らして、天霧さんがサーブを放つ。
「っ…!」
ものすごいサーブだ。
だが、斎藤くんは巧妙にそのサーブを拾い上げ、なんとか返す。
「…俺の目を嘗めるな」
そう、斎藤くんの動体視力はずば抜けている。
でも天霧さんの力は、半端ではない。
セッターの上げたボールに合わせ大きく跳び上がり―――
「ぬんっ!」
ボールを、
チョップした。
「えっ」
チョップ。
チョップってどうなの天霧さん。
とか思っていると、みるみる点数が追い抜かれていく。
やはり天霧さんはただ者ではない。
だけど、斎藤くんも負けてはいなかった。
体躯こそ小さめなものの、目にも止まらぬ速さでボールを叩き落とす。
「…なかなかやりますね、斎藤」
「いや…今のはラインを割っていた。そちらの得点だ」
「流石……君のような選手はなかなかいない」
…なにを二人とも淡々とやっているのだろうか。
はっ、そうだ応援しないと!
「さ…斎藤くん頑張れーっ!!」
わたしは伊東先生に習った応援をすることにした。
「……安心しろ、一番組は負けない」
斎藤くんは振り返ってわたしに笑いかけると、
「はっ!」
尋常じゃない形に曲がるサーブを放った。
「む…少々君を見くびっていたようだ、本気を出します」
みるみる内に天霧さんの纏う空気が変わる。
わかる者はこれを『本気』―――そう言うのだろう。
そうして何度かサーブで得点の追い合いを繰り返している時だった。
「うぐあっ…!!」
天霧さんのボールをなんとか受けた一番組の男子の一人が、骨折だかなんだかしてしまったのだ。
「愚かなことを…」
どうしよう、このままじゃ人数不足で棄権せざるを得ない。
こうなったら―――
「……わたしが、やります」
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