盲目フィルター★俺の嫁
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「………春、俺のそばを離れるな」
三階の生徒会室へ向かう途中、斎藤くんは唐突に言った。
「え?…は、はいっ」
「あれ?一君に春ちゃん」
「…総司か」
振り返ると沖田先輩が、どことなく物騒な表情で歩いていた。
そういえば沖田先輩は2年一番組の学級委員だって言ってたっけ。
「先輩もこれから生徒会ですか?」
「うん、本来なら絶対出ないんだけど―――」
…確かに沖田先輩なら、絶対サボるような行事だ。
「今回は、何か面白いことになりそうだからね」
にっこり笑うが、その目は笑っていない。
「奇遇だな。俺も同感だ」
それっきり、二人は黙ってしまう。
春は場を取り成そうと、ふと疑問に思ったことを沖田先輩に尋ねた。
「…そういえば、生徒会長ってどんな人なんでしょうか?」
「ん?………知らないよ」
沖田先輩はあっさりと言った。
何かを隠していたり企んでいるといった顔ではなく―――本当に、知らないような。
「あ、言っておくけど僕がサボッてるから知らないんじゃないからね」
春の視線に気付いた沖田先輩はそう付け足した。
「たぶん学校の人、誰も知らないんじゃないかな。生徒会の連中は今まで一回も、生徒の前に出たことないよ」
だから、今日は一大イベントってこと。
沖田先輩はにっこり微笑んで言った。
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