交錯★アフタースクール
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―――資料室。
「よいしょっ、と」
春は纏めた教材を両手に持ち上げようとした―――
のだが。
「きゃっ…!?」
突然背後から伸びてきた腕に、びくりと肩をすくませた。
「―――さっきの」
その声の主は………
「はらだ、せんせ…?」
「こういうことになるかも知れねぇだろ?」
クス、と笑う息が耳元を擽って、春はまた一層身を縮こまらせる。
春の頭は完全にパニックに陥っていた。
またもや取り落としそうになった重い束を、後ろから伸びた腕がしっかりと支えるが―――
逃げ場が、ない。
「…わかったか?」
普段の原田先生より数倍色っぽい声が、また耳元で聞こえた、
その時。
ガラガラッ
「原田てめぇっ!!」
「百瀬、無事か!?」
「邪魔すんなよ…土方さん…」
「斎藤くんっ!!」
突如現れた二人の姿に原田先生の腕は引っ込められ、なんとか教材をキャッチした春の元に斎藤くんが駆け寄ってきた。
「俺としたことが…すまなかった…」
斎藤くんは春から教材を受け取ると、
「俺の生徒に手ェ出すとは大した度胸じゃねぇか!」
「まだ手は出してねーよ」
「『まだ』とは何だこの野郎!!これから出すって言いてぇのか!?」
「此処は土方先生に任せよう、行くぞ」
「は、はいっ!」
後ろで殺気を放ち始める先生二人を横目に教室へ連れて行ってくれたのだった。
今度はしっかりと、その手を握って。
つづく★
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