こんなに好きだから。
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「―――何をしている」
「でも、その…恥ずかし…」
「ならば口移しにするか」
「いえっ!あ…あーん…」
「……ふっ」
流石に包帯も痛々しい私は、こうして斎藤さんにご飯を口に運んでもらうことになってしまった。
恐ろしいくらいに、いや嬉しいことなんだけど朝も昼も夜も斎藤さんと一緒だ。
だけど―――
「もう、大丈夫ですってばぁ」
斎藤さんたら、隊務もほったらかして私の傍にいてくれる。
ほとんど腕の傷も塞がっているのだから、それがなんだか申し訳なくて、私はおずおずと斎藤さんの箸を持つ手を握った。
「それより…」
兼ねてから願っていたこと。
斎藤さんと一緒にいることだけじゃなくて、
「もう、お役に立たせて下さい」
唇を尖らせる私を、斎藤さんはじっと見つめて。
「春」
静かに告げた。
「お前は俺のものである故」
綺麗な瞳に私が映る。
「―――絶対に、死なせはせんぞ」
はい、
と、私は答えた。
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