君の隣で。
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「ふふっ」
満足げな笑い声を上げる春の隣には、髪を解いた斎藤が寝ていた。
「お前が寝付くまでだ」
なんて言われたものだから、なかなか寝付けない。
「斎藤さん」
くるくると指先で斎藤の髪を弄りながら、春は話しかける。
「なんだ」
「どうしよう、私眠れません」
「寝ろ」
無理です、と秘め事をするように笑う春を見ていると、斎藤は不意に身体を起こした。
何事かと考える前に、
唇が塞がった。
長すぎるように感じるその時間が終わると、斎藤は見たこともないような妖艶な笑みを浮かべた。
「…男を褥に誘うとは、覚悟が決まっているんだろうな?」
は、と春は息を吸った。
顔の横に両手をつかれてしまって、逃げ出す術もなくなる。
「…なんてな」
「…え?」
斎藤は面白そうな光を目に宿し、再びちゅっと軽く口づけるとごろんと横になった。
春の左手と斎藤の右手は、しっかり繋いだまま。
「今日は隣で寝てやろう」
そう言って、斎藤は春の腰を抱き寄せると、静かに目蓋を閉じた。
「おまえが無事で、よかった」と呟いて。
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