コイビトツナギ
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きんきんに冷えた空気がピアスを冷やす。
「沖田っ…!!」
校門に寄り掛かるあいつを、私は大声で呼んだ。
困ったような笑顔、嬉しいときにする顔。
沖田を好きなのに理由なんてない。
でも、でも。
「つめた…っ!」
「あはは、ほっぺ真っ赤」
この手が、好き。
久しぶりすぎる感触に、私は柄にもなく泣きそうになる。
俯こうとするけれど、沖田の手がそれを許さない。
「ホント、鈍いよね」
ふふ、っと沖田が笑う。
「…僕は最初っから、君しか見てないんだから」
だから、君ももう僕しか見れなくなってよ。
「わっ…私だって、沖田のこと、ずっと見て…!!」
ダメ、これ以上言うと泣きそう、沖田。
「……ほら」
沖田は手を離して私に差し出した。
私は大好きなその手を握って、指の間を握って。
二人で歩き出す。
『ねえ、沖田』
『ん?』
『もう、離して』
『だーめ。』
だって、ずっと春ちゃんに触りたかったんだから。
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