悪戯
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―――彼女に異変が顕れたのは、もう何十回と杯をあおった後だった。
「春ちゃん」
沖田がほろ酔いの気分に任せ、肩を抱く手をふと首筋に滑らせた、その時。
「っ…!」
ぴくん、と春の身体が大きく跳ねた。
―――にやり、沖田の唇が歪む。
そのまま春の髪へ顔を近付け、耳元で。
「…春ちゃん?」
「んっ…!」
低い声の後に、小さな嬌声が上がった。
そして、手元の杯がからんと畳へ転がる音。
散った滴が、華やかな着物を少し湿らす。
「あーあ…粗相をするような子はお仕置きしないとね?」
「んっ、やめ…っ」
ぴちゃ、と音を立てて耳朶を舐め上げると、春は嫌々をするように身体を離そうとする。
しかし力の入っていないその動作は、余計に加虐心を煽るものだった。
「やっ…おきた、さんっ…」
酒のせいか潤んだ目で、春は沖田を見た。
「………ねえ」
弱々しく暴れる身体を、沖田は再び抱き寄せて顎を持ち上げた。
熱っぽい視線が絡まる。
「……君は、誰にでも、そんな顔するの?」