カイル達との旅、そして海底洞窟で救ったリオンの友達として彼の前に現れた貴女のお名前は…?
Never Ending Nightmare.ーshort storyー(第一章編)
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___現行ver.97までのスキットです。
スキット① 【昔と今】
ルーティ「しっかし、まぁ……あんたらも変わんないわねー?」
「……。」
「まぁ、あの時の年齢のまま生き返ってるようなものだからね?そりゃあ若く見えるさ。」
ルーティ「はーあ。羨ましいったらありゃしない。アタシなんて、ちょっとシワが気になり始めたってのに。」(目元を触る)
「それでもルーティは美しいよ。老いてなお、その若さを保てているんだしもっと胸を張っても良いと思う。」
ルーティ「え…。な、何よ!そんなこと言われてもっ、何も出ないわよっ?!」(照れ)
「……あれをお世辞だと思わないのが凄いな…。」
ルーティ「なんか言った?」
「いや?別に何も言っていないが?」
「クスッ…。(似た者同士の姉弟…だね?)」
スキット② 【昔と今 その2】
ルーティ「急な話だけどさ。アンタらは生き返った訳でしょ?なんかやりたい事とかないわけ?折角の人生なんだし、思う存分やりたいことやった方がいいわよ?」
「ははっ。まさか、君に言われるとはね。」
ルーティ「(ムッ)何よ?アタシがそれを言ったらおかしいってこと?」
「君だって子供達や孤児院の面倒ばかりで自分のことは二の次じゃないか。姉弟揃って本当、感服するよ。」
ルーティ「はぁぁ?アタシとこいつの何処が似てるってのよ?昔と同じで無愛想なこいつと一緒にしないで頂戴!」
「何だと…? 貴様みたいに金、金、金、というがめつい奴に言われたくはない!!」
ルーティ「何よ!?」
「何だと?!」
視線バチバチ……
『やっぱり似た者同士ですよねぇ…?』
「ふふ。まるで昔を見てるみたいだね?」
スキット③ 【スノウとモネ】
ルーティ「(ジィーーーー)」
「……ずっとスノウを見て、何をしている?」
ルーティ「いや…。あの子、モネだった訳でしょ?」
「……そうだな。」
ルーティ「何で名前が変わってんのよ?」
「最初は、僕に正体をバレたくないからと名前を変えていた。だが、今はその名前が気に入っているらしい。」
ルーティ「ふーん?なら良いけど。モネの時より、大分表情も言葉も柔らかくなったわよね。」
「お前から見てそうなら、柔らかくなったんじゃないか?」
ルーティ「アンタだって気付いてるんじゃないの? ……モネのこと、あんなにも気にかけてたくらいなんだから。」
「……。」
スキット④ 【スノウとモネ その2】
ルーティ「ねぇ。」
「??」
ルーティ「アンタの事、盗み聞きしてたから何となく知ってるんだけど…。何で、あそこまでしなくちゃいけなかったの?他に方法があったんじゃないかって……そればかりいつも、考えてた。」
「ルーティ…。……そうだね。残念だけどあそこまでしなくちゃいけなかったんだよ。モネは、ね?」
ルーティ「でも!アンタが死ぬ必要なんて、これっぽっちも無かったじゃない!!死んだアンタにこんな事言うのもなんだけど、無駄死によ!!」
「結果…そうなってしまった、というだけさ。本当ならば、あれで私は裏切り者の烙印を押され、この時代に生き返るはずだった…。なのに…」
ルーティ「裏切り者って……。そんなこと、出来るはずないじゃない…。アタシ達を助けてくれたんだし…それに、あの子も助けてくれた…。」
「だが君の弟であるリオンは死んだ。間接的にだけど、私が殺したんだ。」
ルーティ「っ! 違うわっ!アンタのせいじゃないわよ!!」
「ふふ。ありがとう、ルーティ。そこまで気にかけてくれていたなんて、あのまま死んでたら三途の川か地獄で浮かばれてたよ。きっとね?」
ルーティ「……はぁ。もうこの話題、やめましょ。暗すぎるわ。」
「ふふ。そうだね?」
「……。」(盗み聞きしていた)
スキット⑤ 【後遺症?】
「おっと…?」(ヨロッ)
「おい、大丈夫か?」(腕支える)
『え、大丈夫ですか? もしかして……一時的にとはいえ、存在が消えかけた後遺症とか…じゃないですよね?』
「…あぁ、大丈夫だよ。ただの目眩……さ。」(フラッ)
「……しっかり寝ていろ。阿呆。そんなにフラフラしてる奴が出歩くんじゃない。」(スノウを抱える)
「ありがと…。ジューダス。」
「……早く治せ。馬鹿。」
「ふふ。はーい?」
スキット⑥ 【過去のモネ】
ロニ「にしてもよ?やっぱ、モネはカッコよかったよなぁ…?」
修「まさか、スノウがあんな事してるなんてな。実際見ると実感が湧くっつーか、なんつーか。」
カイル「……でも、なんであそこまでしなくちゃいけなかったんだろう…?きっと、生き残れる方法だって…父さん達と一緒に仲間として戦う事だって出来たはずなのに…。」
修「…〈星詠み人〉だからな。スノウは。未来を知ってるモネだったからこそ、未来を変えてはいけないと…願ってしまったんだろうな。」
「……。(モネの、願い…。)」
カイル「だとしてもさ!オレだったらもっとスノウを説得するよ!どんなにスノウが傷つく言葉を言ったって、オレは怯まないから!!」
ロニ「そうだな。俺も居たらそうしてるかもな。何か、あいつの事だから訳ありなんだろーし。それに一人で抱え込みやすいやつだからな!」
カイル「そう思ったらスノウに会いたくなってきたな!オレ!」
ロニ「まだ医者のところにいるはずだぜ?俺も一緒に行ってやるよ。」
カイル「うん!ありがと!ロニ!」
(二人が去る)
修「……本当に…実感が嫌でも沸いたぜ。」
「……ふん。そうだろうな。」
修「本当、モネっていうのは完璧主義だったんだな。あんなにモネに心酔していたあんたが当時のモネの様子に気付かなかったくらいだ。相当、色んな所で根回ししたんだろうな。……こいつの為なんかに、よくやるよ。」
「(ムッ)……嫉妬か?みっともないな。」
修「チッ…。相変わらず一々うぜぇやつだな、あんた。」
スキット⑦ 【過去のモネ その2】
修「本当なら、過去を遡った時……モネを助けるつもりだったんだ。」
「……ふん。そう言ってたな。」
修「こんなにも歯痒いことがあるか…?自分の好きな女が目の前で死にそうだってのに…手をこまねいてる自分が……本当、気が狂いそうだった……。」(拳ギュッ)
「……。」
『修羅…。』
修「あそこでモネを助けてしまえば…今のスノウは居ない。見殺しにしろ、と言葉にすれば簡単だが…。」
「だが、ちゃんと出来たじゃないか。ちゃんと狂気にも呑まれず、“発作”である感情爆発が起こることもなく、お前はやり遂げた。」
修「そうするしかないだろ…? 他に方法なんて…無いんだからよ。過去に戻れるなら…戻って助けてやりてぇよ。」
「やめろ。スノウを殺す気か。」
修「分かってる。…分かってるよ。」
スキット⑧ 【過去のモネ その3】
ロニ「なぁなぁ、ジューダス?」
「何だ。」
ロニ「お前って、モネの傍にずっっっっと居たんだろ?」
「……何が言いたい?」
修「そうカリカリすんなって。カルシウム不足なんじゃないか?あんた。」
「……。」(眉間に皺が寄る)
ロニ「いや…その…。やっぱ、女を口説き倒してたって逸話は本当なのか?って聞きたくてよ。」
「あぁ、その事か。」
修「は?マジか。本当の事だったのかよ?」
「……何とも言えないな。恐らく僕に来ようとした女をあいつが一手に引き受けていたんだと思うが…。その立ち居振る舞いや言動が周りを勘違いさせてた…んだと思うぞ。」
ロニ「はぁ~~。やっぱ、モネ先輩はすげえなぁ…!!」
修「モネ先輩って…。スノウは女だろ?なら、女の気持ちは分かって当然なんじゃないか?」
ロニ「それでもだよ!女の子でありながら、女性という女性を魅了する…あの技…!!くぅぅぅう…!もっと教えて欲しいぜっ!!!」
カイル「まーた言ってるよー、ロニったら。」
ロニ「カイル。これはな…。男の宿命なんだよ。いかに美人なお姉さんを引っ掛けられるかの、な。」
カイル「そう言って、いっつも失敗して帰ってくるじゃん。」
ロニ「ぐはっ…。」(胸を押える)
修「……効果は抜群だな。」(呆れ)
「はっ。当然だな。」(呆れ)
スキット⑨ 【過去のモネ その4】
「…。」(遠い目)
ロニ「……なぁなぁ、ジューダス?」(小声)
「……何だ。」(小声)
ロニ「モネ先輩ってさ、何で男と見間違えられたんだ…?今のスノウを見てても、女としか思えねぇけど…。」
「あの服装だからだろう。それに言葉選びや女を誑かすことを鑑みても、男に間違えられる要素は沢山ある。」
ロニ「でもよー?女を誑かすっつったって、お前に来そうになってた女性たちを、態々モネ先輩がお前に近づけさせないためにやったんだろ?」
「……まぁ、見ておけ。」
タッタッタッ…
「す、すみません…!あの…私と、お茶しませんかっ…!」
「ん?……あぁ、麗しいお嬢さん。今日はお日柄もよく、絶好のティータイム日和ですね?」(甘い声)
「はっ、はいっ///」
「折角のお誘いですが…私は先程この街に来たばかりでして…。是非ともあなたのお勧めの場所へ行きたいと思っていますが……如何でしょうか?レディ?」(相手の手を取り、微笑む)
「はい~~っ///」
2人が去っていく…
「あれで分かっただろう? 博愛主義者であるモネが、女誑しの由縁となった訳が。」
ロニ「す、すげぇ…。あそこまで甘い声を出せるなんて…。それにあんな声で囁かれたら女性はイチコロなのか…。勉強になるな…。」(メモメモ…)
「はぁ……。どいつもこいつも…馬鹿か…。」
スキット⑩ 【消えていた時について】
「……お前、体は本当に大丈夫なのか?何もおかしな所はないか?」
「ふふ。心配性だなぁ?何処も何もないって。強いて言えば少しふらつくくらいだよ。」
「なら勝手に出歩くな、阿呆。一人で倒れていたら助けられるものも助けられないだろうが。」
「善処しますよ。」
「お前のそれはアテにならん。」
『というより、消えてた時って……どんな感じだったんですか?』
「どんな感じって言われても…。そうだね…?…何だか温かいところでぐっすり眠らされていた……って感覚かなぁ?」
「眠らされていた?」
「なんか視界を遮断されていたんだ。それに何だか夢見心地…みたいな感じで。自分が何処にいるのかとか、どんな場所で寝ているのかなんて全然分からなかったよ。でも、不思議と怖くはなかったんだ。」
『何故ですか?』
「きっと皆が、過去の私を助けてくれるだろうって信じてたから…かな?」
「……そうか。」
「だから普通にその状態を受け入れてたんだ。ずっと…待ってたんだよ?……なのに、起こされ方は最悪だったけどね。」
『あれは…仕方がないと言いますか…。』
「ともかく無事なら結果オーライだろう。」
『そ、そうですよ!元気でよかったじゃないです!』
「クス…。(困らせるつもりはなかったけど、面白い反応が見れたな…。)そうだね?」
スキット⑪ 【モネとルーティ】
カイル「ねぇ、母さん。」
ルーティ「ん?なに、カイル。」
カイル「母さんって、スノウと仲が悪いの?」
ルーティ「はぁ?急になによ?」
カイル「だって、二人ともケンカしてると思ったら仲良さそうにするし…。それにスノウのあの感じもオレには珍しいっていうか…。」
ルーティ「はぁ…。アンタにはまだ早いわよ。」
カイル「えぇ?オレももう16なのに?」
ルーティ「それでも、アンタはアタシにとってはまだまだ青臭いガキなのよ。」
「ははっ。ルーティってば、相変わらず誤魔化すのが下手だね?」
ルーティ「ちょっと?聞こえてるんですけど?」
「素直に言えばいいじゃないか。いつまでも子供扱いしてると、とんでもない仕返しが来るよ?」
ルーティ「はあ?なによそれ。聞いたことないわよ?」
「いつか分かるさ。君にも、ね?」
ルーティ「何よ。子供いないくせに分かったフリしちゃってさ。」(ムスッ)
「ふふ。分かるんだよ。私には…ね?」(微笑み)
カイル「???????」
スキット⑫ 【子供好き】
子供A「おにいちゃーん!こっちこっちー!」
「ふふ。待て待てー。」
「「「きゃーーーー!」」」(逃げる子供たち)
(子供とスノウが外で遊んでいる)
ルーティ「…あの子、子供慣れしてるのね。」
「子供の相手は得意だそうだ。」
『子供好きそうですからね!スノウ。』
ルーティ「そうなの?アタシには子供が苦手な様に見えてたわ。」
『それって偏見じゃないですか?スノウは誰にでも優しいんですよ!?』
ルーティ「ふーん…?“誰にでも優しい”…ね?」
「何だ。その含みのある言い方は。」
ルーティ「いーえ?別にー?」
『え…。もしかして……ルーティにだけは厳しい…とか? いやいや、そんなハズないですよねぇ?坊ちゃん。』
「ふん。どうせ、お前が変なことを言うからスノウのやつが呆れるかなんかじゃないのか?」
ルーティ「ふんっだ。」
『(え、本当に…?)』
「そんなに気になるなら本人に聞けば良いだろう?」
ルーティ「聞けるわけないじゃない。(絶対、からかわれるに決まってるわっ!)」
『「???」』
スキット① 【昔と今】
ルーティ「しっかし、まぁ……あんたらも変わんないわねー?」
「……。」
「まぁ、あの時の年齢のまま生き返ってるようなものだからね?そりゃあ若く見えるさ。」
ルーティ「はーあ。羨ましいったらありゃしない。アタシなんて、ちょっとシワが気になり始めたってのに。」(目元を触る)
「それでもルーティは美しいよ。老いてなお、その若さを保てているんだしもっと胸を張っても良いと思う。」
ルーティ「え…。な、何よ!そんなこと言われてもっ、何も出ないわよっ?!」(照れ)
「……あれをお世辞だと思わないのが凄いな…。」
ルーティ「なんか言った?」
「いや?別に何も言っていないが?」
「クスッ…。(似た者同士の姉弟…だね?)」
スキット② 【昔と今 その2】
ルーティ「急な話だけどさ。アンタらは生き返った訳でしょ?なんかやりたい事とかないわけ?折角の人生なんだし、思う存分やりたいことやった方がいいわよ?」
「ははっ。まさか、君に言われるとはね。」
ルーティ「(ムッ)何よ?アタシがそれを言ったらおかしいってこと?」
「君だって子供達や孤児院の面倒ばかりで自分のことは二の次じゃないか。姉弟揃って本当、感服するよ。」
ルーティ「はぁぁ?アタシとこいつの何処が似てるってのよ?昔と同じで無愛想なこいつと一緒にしないで頂戴!」
「何だと…? 貴様みたいに金、金、金、というがめつい奴に言われたくはない!!」
ルーティ「何よ!?」
「何だと?!」
視線バチバチ……
『やっぱり似た者同士ですよねぇ…?』
「ふふ。まるで昔を見てるみたいだね?」
スキット③ 【スノウとモネ】
ルーティ「(ジィーーーー)」
「……ずっとスノウを見て、何をしている?」
ルーティ「いや…。あの子、モネだった訳でしょ?」
「……そうだな。」
ルーティ「何で名前が変わってんのよ?」
「最初は、僕に正体をバレたくないからと名前を変えていた。だが、今はその名前が気に入っているらしい。」
ルーティ「ふーん?なら良いけど。モネの時より、大分表情も言葉も柔らかくなったわよね。」
「お前から見てそうなら、柔らかくなったんじゃないか?」
ルーティ「アンタだって気付いてるんじゃないの? ……モネのこと、あんなにも気にかけてたくらいなんだから。」
「……。」
スキット④ 【スノウとモネ その2】
ルーティ「ねぇ。」
「??」
ルーティ「アンタの事、盗み聞きしてたから何となく知ってるんだけど…。何で、あそこまでしなくちゃいけなかったの?他に方法があったんじゃないかって……そればかりいつも、考えてた。」
「ルーティ…。……そうだね。残念だけどあそこまでしなくちゃいけなかったんだよ。モネは、ね?」
ルーティ「でも!アンタが死ぬ必要なんて、これっぽっちも無かったじゃない!!死んだアンタにこんな事言うのもなんだけど、無駄死によ!!」
「結果…そうなってしまった、というだけさ。本当ならば、あれで私は裏切り者の烙印を押され、この時代に生き返るはずだった…。なのに…」
ルーティ「裏切り者って……。そんなこと、出来るはずないじゃない…。アタシ達を助けてくれたんだし…それに、あの子も助けてくれた…。」
「だが君の弟であるリオンは死んだ。間接的にだけど、私が殺したんだ。」
ルーティ「っ! 違うわっ!アンタのせいじゃないわよ!!」
「ふふ。ありがとう、ルーティ。そこまで気にかけてくれていたなんて、あのまま死んでたら三途の川か地獄で浮かばれてたよ。きっとね?」
ルーティ「……はぁ。もうこの話題、やめましょ。暗すぎるわ。」
「ふふ。そうだね?」
「……。」(盗み聞きしていた)
スキット⑤ 【後遺症?】
「おっと…?」(ヨロッ)
「おい、大丈夫か?」(腕支える)
『え、大丈夫ですか? もしかして……一時的にとはいえ、存在が消えかけた後遺症とか…じゃないですよね?』
「…あぁ、大丈夫だよ。ただの目眩……さ。」(フラッ)
「……しっかり寝ていろ。阿呆。そんなにフラフラしてる奴が出歩くんじゃない。」(スノウを抱える)
「ありがと…。ジューダス。」
「……早く治せ。馬鹿。」
「ふふ。はーい?」
スキット⑥ 【過去のモネ】
ロニ「にしてもよ?やっぱ、モネはカッコよかったよなぁ…?」
修「まさか、スノウがあんな事してるなんてな。実際見ると実感が湧くっつーか、なんつーか。」
カイル「……でも、なんであそこまでしなくちゃいけなかったんだろう…?きっと、生き残れる方法だって…父さん達と一緒に仲間として戦う事だって出来たはずなのに…。」
修「…〈星詠み人〉だからな。スノウは。未来を知ってるモネだったからこそ、未来を変えてはいけないと…願ってしまったんだろうな。」
「……。(モネの、願い…。)」
カイル「だとしてもさ!オレだったらもっとスノウを説得するよ!どんなにスノウが傷つく言葉を言ったって、オレは怯まないから!!」
ロニ「そうだな。俺も居たらそうしてるかもな。何か、あいつの事だから訳ありなんだろーし。それに一人で抱え込みやすいやつだからな!」
カイル「そう思ったらスノウに会いたくなってきたな!オレ!」
ロニ「まだ医者のところにいるはずだぜ?俺も一緒に行ってやるよ。」
カイル「うん!ありがと!ロニ!」
(二人が去る)
修「……本当に…実感が嫌でも沸いたぜ。」
「……ふん。そうだろうな。」
修「本当、モネっていうのは完璧主義だったんだな。あんなにモネに心酔していたあんたが当時のモネの様子に気付かなかったくらいだ。相当、色んな所で根回ししたんだろうな。……こいつの為なんかに、よくやるよ。」
「(ムッ)……嫉妬か?みっともないな。」
修「チッ…。相変わらず一々うぜぇやつだな、あんた。」
スキット⑦ 【過去のモネ その2】
修「本当なら、過去を遡った時……モネを助けるつもりだったんだ。」
「……ふん。そう言ってたな。」
修「こんなにも歯痒いことがあるか…?自分の好きな女が目の前で死にそうだってのに…手をこまねいてる自分が……本当、気が狂いそうだった……。」(拳ギュッ)
「……。」
『修羅…。』
修「あそこでモネを助けてしまえば…今のスノウは居ない。見殺しにしろ、と言葉にすれば簡単だが…。」
「だが、ちゃんと出来たじゃないか。ちゃんと狂気にも呑まれず、“発作”である感情爆発が起こることもなく、お前はやり遂げた。」
修「そうするしかないだろ…? 他に方法なんて…無いんだからよ。過去に戻れるなら…戻って助けてやりてぇよ。」
「やめろ。スノウを殺す気か。」
修「分かってる。…分かってるよ。」
スキット⑧ 【過去のモネ その3】
ロニ「なぁなぁ、ジューダス?」
「何だ。」
ロニ「お前って、モネの傍にずっっっっと居たんだろ?」
「……何が言いたい?」
修「そうカリカリすんなって。カルシウム不足なんじゃないか?あんた。」
「……。」(眉間に皺が寄る)
ロニ「いや…その…。やっぱ、女を口説き倒してたって逸話は本当なのか?って聞きたくてよ。」
「あぁ、その事か。」
修「は?マジか。本当の事だったのかよ?」
「……何とも言えないな。恐らく僕に来ようとした女をあいつが一手に引き受けていたんだと思うが…。その立ち居振る舞いや言動が周りを勘違いさせてた…んだと思うぞ。」
ロニ「はぁ~~。やっぱ、モネ先輩はすげえなぁ…!!」
修「モネ先輩って…。スノウは女だろ?なら、女の気持ちは分かって当然なんじゃないか?」
ロニ「それでもだよ!女の子でありながら、女性という女性を魅了する…あの技…!!くぅぅぅう…!もっと教えて欲しいぜっ!!!」
カイル「まーた言ってるよー、ロニったら。」
ロニ「カイル。これはな…。男の宿命なんだよ。いかに美人なお姉さんを引っ掛けられるかの、な。」
カイル「そう言って、いっつも失敗して帰ってくるじゃん。」
ロニ「ぐはっ…。」(胸を押える)
修「……効果は抜群だな。」(呆れ)
「はっ。当然だな。」(呆れ)
スキット⑨ 【過去のモネ その4】
「…。」(遠い目)
ロニ「……なぁなぁ、ジューダス?」(小声)
「……何だ。」(小声)
ロニ「モネ先輩ってさ、何で男と見間違えられたんだ…?今のスノウを見てても、女としか思えねぇけど…。」
「あの服装だからだろう。それに言葉選びや女を誑かすことを鑑みても、男に間違えられる要素は沢山ある。」
ロニ「でもよー?女を誑かすっつったって、お前に来そうになってた女性たちを、態々モネ先輩がお前に近づけさせないためにやったんだろ?」
「……まぁ、見ておけ。」
タッタッタッ…
「す、すみません…!あの…私と、お茶しませんかっ…!」
「ん?……あぁ、麗しいお嬢さん。今日はお日柄もよく、絶好のティータイム日和ですね?」(甘い声)
「はっ、はいっ///」
「折角のお誘いですが…私は先程この街に来たばかりでして…。是非ともあなたのお勧めの場所へ行きたいと思っていますが……如何でしょうか?レディ?」(相手の手を取り、微笑む)
「はい~~っ///」
2人が去っていく…
「あれで分かっただろう? 博愛主義者であるモネが、女誑しの由縁となった訳が。」
ロニ「す、すげぇ…。あそこまで甘い声を出せるなんて…。それにあんな声で囁かれたら女性はイチコロなのか…。勉強になるな…。」(メモメモ…)
「はぁ……。どいつもこいつも…馬鹿か…。」
スキット⑩ 【消えていた時について】
「……お前、体は本当に大丈夫なのか?何もおかしな所はないか?」
「ふふ。心配性だなぁ?何処も何もないって。強いて言えば少しふらつくくらいだよ。」
「なら勝手に出歩くな、阿呆。一人で倒れていたら助けられるものも助けられないだろうが。」
「善処しますよ。」
「お前のそれはアテにならん。」
『というより、消えてた時って……どんな感じだったんですか?』
「どんな感じって言われても…。そうだね…?…何だか温かいところでぐっすり眠らされていた……って感覚かなぁ?」
「眠らされていた?」
「なんか視界を遮断されていたんだ。それに何だか夢見心地…みたいな感じで。自分が何処にいるのかとか、どんな場所で寝ているのかなんて全然分からなかったよ。でも、不思議と怖くはなかったんだ。」
『何故ですか?』
「きっと皆が、過去の私を助けてくれるだろうって信じてたから…かな?」
「……そうか。」
「だから普通にその状態を受け入れてたんだ。ずっと…待ってたんだよ?……なのに、起こされ方は最悪だったけどね。」
『あれは…仕方がないと言いますか…。』
「ともかく無事なら結果オーライだろう。」
『そ、そうですよ!元気でよかったじゃないです!』
「クス…。(困らせるつもりはなかったけど、面白い反応が見れたな…。)そうだね?」
スキット⑪ 【モネとルーティ】
カイル「ねぇ、母さん。」
ルーティ「ん?なに、カイル。」
カイル「母さんって、スノウと仲が悪いの?」
ルーティ「はぁ?急になによ?」
カイル「だって、二人ともケンカしてると思ったら仲良さそうにするし…。それにスノウのあの感じもオレには珍しいっていうか…。」
ルーティ「はぁ…。アンタにはまだ早いわよ。」
カイル「えぇ?オレももう16なのに?」
ルーティ「それでも、アンタはアタシにとってはまだまだ青臭いガキなのよ。」
「ははっ。ルーティってば、相変わらず誤魔化すのが下手だね?」
ルーティ「ちょっと?聞こえてるんですけど?」
「素直に言えばいいじゃないか。いつまでも子供扱いしてると、とんでもない仕返しが来るよ?」
ルーティ「はあ?なによそれ。聞いたことないわよ?」
「いつか分かるさ。君にも、ね?」
ルーティ「何よ。子供いないくせに分かったフリしちゃってさ。」(ムスッ)
「ふふ。分かるんだよ。私には…ね?」(微笑み)
カイル「???????」
スキット⑫ 【子供好き】
子供A「おにいちゃーん!こっちこっちー!」
「ふふ。待て待てー。」
「「「きゃーーーー!」」」(逃げる子供たち)
(子供とスノウが外で遊んでいる)
ルーティ「…あの子、子供慣れしてるのね。」
「子供の相手は得意だそうだ。」
『子供好きそうですからね!スノウ。』
ルーティ「そうなの?アタシには子供が苦手な様に見えてたわ。」
『それって偏見じゃないですか?スノウは誰にでも優しいんですよ!?』
ルーティ「ふーん…?“誰にでも優しい”…ね?」
「何だ。その含みのある言い方は。」
ルーティ「いーえ?別にー?」
『え…。もしかして……ルーティにだけは厳しい…とか? いやいや、そんなハズないですよねぇ?坊ちゃん。』
「ふん。どうせ、お前が変なことを言うからスノウのやつが呆れるかなんかじゃないのか?」
ルーティ「ふんっだ。」
『(え、本当に…?)』
「そんなに気になるなら本人に聞けば良いだろう?」
ルーティ「聞けるわけないじゃない。(絶対、からかわれるに決まってるわっ!)」
『「???」』