短編
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7月7日、起きたら外は大雨だった。
今日は帝統の誕生日なのになあ、とぼんやり思うこと数十秒、けたたましくインターホンが鳴った。
……来た、な。
.
「マジで助かったぜ、サンキューな」
「まあ来ると思ってたけど」
玄関のドアを開けたら案の定雨に降られた帝統がいたから、とりあえずタオルを貸してお風呂を貸して、そしていまはいっしょに朝ごはんを食べている。なんでもない朝ごはんなのにうめーうめーっておいしそうに食べる帝統。幸せそうに食べる帝統を見るのが好きだなぁと、いつも思う。
「でもどうしよう、これだけ雨ひどかったら出かけたらまたびしょぬれになっちゃう」
「別に予約してるわけじゃねえんだろ?また今度でいいだろ」
7月はボーナスも入るし、ご馳走でも食べに行こう。ずっと前から考えていたことだった。
「でも今日行かないと意味ないし……」
「俺がいいっつってんだからいいだろ。家だったら遠慮なく紬に触れるしな」
一瞬で朝ごはんを食べ終わった帝統が、私の後ろに回ってくる。
腰に手を回して、うなじをぺろ、と舐められた。
「ちょ、朝から……」
「嫌なのかよ?」
「ちがう、けど……わたしまだ食べ終わってないし、もうちょっとあとで……とりあえず、歯磨いて」
「わかった」
.
結局さっきまでいたベッドにまた戻ることになって、意識を失ってそのまましばらく寝てしまっていた。あ、雨やんだかな。カーテンを開けて窓の外を見ると。
「帝統、起きて!帝統!」
「んあ……?」
「外、すごい晴れてるよ」
「おー!これなら出かけられるな」
さっきまで電気をつけないと暗かった部屋が一気に明るくなる。時刻はもうお昼前。急いでシャワーを浴びて支度にかかった。
.
外に出てみれば、水溜まりに反射した青空がきれいに映っていた。まだ雲は残っているけれど、日差しがジリジリと暑さを感じさせる。
「朝の大雨が嘘みたいだね」
「まあ、今日は俺の誕生日だからな!」
晴れたのは自分のおかげ、とでも言いたげな笑顔を見せる帝統。そういえば誕生日はツキがあるとか言ってたような気がする。
というか、まだちゃんと言ってなかったっけ。
「帝統、誕生日おめでとう!」
「おう、ありがとな!」
fin.
今日は帝統の誕生日なのになあ、とぼんやり思うこと数十秒、けたたましくインターホンが鳴った。
……来た、な。
.
「マジで助かったぜ、サンキューな」
「まあ来ると思ってたけど」
玄関のドアを開けたら案の定雨に降られた帝統がいたから、とりあえずタオルを貸してお風呂を貸して、そしていまはいっしょに朝ごはんを食べている。なんでもない朝ごはんなのにうめーうめーっておいしそうに食べる帝統。幸せそうに食べる帝統を見るのが好きだなぁと、いつも思う。
「でもどうしよう、これだけ雨ひどかったら出かけたらまたびしょぬれになっちゃう」
「別に予約してるわけじゃねえんだろ?また今度でいいだろ」
7月はボーナスも入るし、ご馳走でも食べに行こう。ずっと前から考えていたことだった。
「でも今日行かないと意味ないし……」
「俺がいいっつってんだからいいだろ。家だったら遠慮なく紬に触れるしな」
一瞬で朝ごはんを食べ終わった帝統が、私の後ろに回ってくる。
腰に手を回して、うなじをぺろ、と舐められた。
「ちょ、朝から……」
「嫌なのかよ?」
「ちがう、けど……わたしまだ食べ終わってないし、もうちょっとあとで……とりあえず、歯磨いて」
「わかった」
.
結局さっきまでいたベッドにまた戻ることになって、意識を失ってそのまましばらく寝てしまっていた。あ、雨やんだかな。カーテンを開けて窓の外を見ると。
「帝統、起きて!帝統!」
「んあ……?」
「外、すごい晴れてるよ」
「おー!これなら出かけられるな」
さっきまで電気をつけないと暗かった部屋が一気に明るくなる。時刻はもうお昼前。急いでシャワーを浴びて支度にかかった。
.
外に出てみれば、水溜まりに反射した青空がきれいに映っていた。まだ雲は残っているけれど、日差しがジリジリと暑さを感じさせる。
「朝の大雨が嘘みたいだね」
「まあ、今日は俺の誕生日だからな!」
晴れたのは自分のおかげ、とでも言いたげな笑顔を見せる帝統。そういえば誕生日はツキがあるとか言ってたような気がする。
というか、まだちゃんと言ってなかったっけ。
「帝統、誕生日おめでとう!」
「おう、ありがとな!」
fin.