短編
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きょうは左馬刻さんの家でおうちデート。
…でも、まだどうしたらいいのかわからない。
どこに座ったらいいんだろう?
これから何をするんだろう?
落ち着かなくてそわそわして、窓の外とか天井とかいろいろなところに視線を変える。
「紬、何そんなにそわそわしてんだよ?」
「なっ、なんでもないです!」
飲み物を持ってきてくれた左馬刻さんにくつくつと笑われる。うう、恥ずかしい。
「つか、なんでそんな端に座ってんだよ。もっと真ん中来いや」
「はい…」
ソファの端っこから真ん中に寄ると、ぴったりゼロ距離で左馬刻さんは座ってきた。
左馬刻さんの体温が伝わってきて、自分の体温が上がってしまいそうな、そんな気がした。
「すげえ距離取られてっからもう嫌われてんのかと思ったわ」
「…!そんな、嫌いだなんて絶対ないです」
「じゃあ何だよ?」
「え?」
「嫌いじゃなかったら、何だって聞いてんだよ」
ち、近い、近すぎる!
急に左馬刻さんの顔が目の前に来て混乱する。
まだ、目を合わせるのもやっとだというのに。
「っ……すき、です」
「聞こえねえな。それに目え逸らしてんじゃねえ。俺様の目見て言え」
顔も近ければ、当然声も近くなるわけで。
耳の近くでしゃべられると、ぞくっとしてしまう。
それを既に見抜いているのか、私の顔にかかっていた髪を耳にかけて左馬刻さんは続けた。
「ホラ、早く言え」
「…っ、左馬刻さんが、すきです」
「上出来だ」
「…!」
目の前の左馬刻さんの顔がさらに近づいて、唇が重ねられる。
突然の出来事に目を閉じるのも忘れてしまう。
どんどん深くなっていく左馬刻さんのキス。
思わず離れようと試みるけど、逃げるなと言わんばかりに抱きしめられた腕に力が込められる。
まだ数回しかしてないのに、すっかりこのキスの虜になってしまっていて。
もっとしたいって思っちゃう……
「ハッ…こんなんでそんな顔してたらこの先もたねえぞ?」
「こ、この先って…」
「心配すんな、俺様が順番にキッチリ教えこんでやるからよ」
……知らないことを知るのは少し怖い、けれど。
左馬刻さんとなら、してみたい。
そう思ってしまうのは、やっぱり……。
fin.