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最近発売された話題の乙女ゲーム「ブルーロック」をようやく入手した繭。
今は一通りプレイしてみた感想を、友人に話してる途中だ。
「私、最推しのカイザー様を攻略したくてこのゲーム買ったんだけど」
「ああ!ネオエゴの青バラの人ね」
「だから今、一生懸命に潔を攻略している……」
「え?なんで潔?」
友人の指摘、それは当然の疑問だろう。
「話すと長いけどいい?」
「うん」
一体どこから、何から話せばいいのか。
繭はゲーム画面を友人に見せた。
「見てコレ。カイザー様ルートなんだけど……」
===
【ネス「カイザーに近づくんじゃねぇです」】
【ネス「カイザーと話そうなんて5万年早えです」】
【ネス「カイザーの周りの空気吸おうなんて万死に値です」】
===
「まさかのネスばっか!!」
「そう。ネスガードが堅すぎてカイザー様出てこない。だから逆にネスルートならカイザー様出てくるのか?って思ったら……」
===
【魔法を信じているネスに、何て言葉をかける?】
「シメーセクトパトローラー」←
「エクスペクトパトローナム」
「カイザーあっちにいたよ♡」
===
「いや。制作ふざけすぎじゃん」
「そう。カイザー様ルートいってもネスうぜーし、ネスルートでもネスうぜーし」
「ネス制作に推されすぎだろ」
「でもね。一番最初だけだけどカイザー様ルートでカイザー様登場したの、見て!!」
===
【カイザー「Ich bin 'Kaiser', eine Existenz, die das 'Unmögliche' offenbart. Seiichi ist ein erbärmlicher 'Clown', der sich fälschlicherweise für die Hauptfigur hält. Stell dich ordentlich meinem Leben in den Weg, Seiichi.」】
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「いや!わからん!」
「そう。で、ここから急にトレーニング攻略ダンジョン?が走って、ボスのブルーロックマン?倒さないとアイテムの御影製の翻訳イヤホンもらえない」
「急なRPG!?」
「カイザー様も制作に謎に守られて愛されている」
「うぜーガードマンつきでね」
「そう」
繭は一旦、話の視点を変えた。
「ちなみに、全員攻略するとネオエゴのマスター5人+絵心甚八ルートが解放されるらしい」
「え、めちゃ豪華!ときめき値は謎だけど一部のマニアに喜ばれそう」
「個人的にはロキを攻めたい。もたもた時間かかった所で「攻略、おっそ」って言われたい」
「なんのMムーブ?」
「で、さらに。その6人を完全攻略すると、『百合専アンリちゃんルート』と『オジ専不乱蔦ルート』が解禁されるらしい」
「人選おかしいだろ!需要あるの?!」
「アンリちゃんルートはオタク達が掲示板で情報売買しながら攻略戦が激化しているとか」
「まあアンリちゃんはともかく、不乱蔦ルートが用意された理由なに」
「さぁ、日本サッカー界のビジネス的なアレかもね」
「急なリアル」
飛んだ話を繭は一旦戻してみる。
「で。凪いくと玲王が絡んできて全然進まないし、冴いくと士道が絡んで来て全然進まないしコレそういうモーホーなゲームなん?と思って」
「ふむふむ」
「カイザー様なら潔のルートで絡んでくれるのかな、って」
「なるほど」
「で、今 潔攻めてるけどまだ二次セレクションで苦戦してる」
「攻略、おっそ」
「今、ロキかぶせた?」
「かぶせてないから」
ここまで来るのだって、実に大変だったのだ。
繭は苦々しい顔で苦闘の報告をする。
「一次セレクション大変だった……蜂楽とか馬狼とか二子とかチームVもすぐ潔に告白ムーブしてくるし、潔も思わせぶりが多すぎてすぐ横にそれるし……」
「ああ、察し。」
「潔が今、二次セレクションで蜂楽取られて「必ず取り戻す!!」って燃えちゃってて……乙女ゲなのになぜかこっちが空気だよね」
「再現度高っ」
「凛が横から「ぬりぃ」って煽るから、ますます潔が別方向にイっちゃってる……なんかもう私いらなくね?ってなってる」
ここで、繭の考えた新たな作戦を伝えてみる。
「だからさ。潔が蜂楽に執着している所で止まってるから、逆に蜂楽を攻略すれば潔ルートのコツとかあるのかな?って思ったんだけど」
「うんうん」
「蜂楽ルート見て」
===
【蜂楽「にゃふぃ♪しゅぽん!にゃにゃっと、ほいさっ」】
「エビデンスはなんですか?」←
「論理的な根拠を述べて下さい」
「データでの整合性を提示して下さい」
===
「会話という概念の喪失!回答もバカすぎる!」
「そう激ムズ。翻訳機ないし感性頼りにもほどがある」
「蜂楽ルート詰みじゃん、バグのレベル」
「一番の最難関とみてる」
ここで、友人の方からの声が上がった。
「じゃあ玲王は?玲王って凪を潔に奪われた側で潔に魅せられている方じゃないんじゃない?」
「そう!思うじゃん!?そしたら見てこれ……」
===
【玲王「お前はそのままでいい!サッカーやろうぜ」】
(超美麗な高解像度スチル)
===
「まさかの本編以前でBL枠確定!?」
「そう、ブルロ界の乙女ゲ仕事人TOP3に入ると思って期待してたのに」
友人がうんうんうなりながら、次なる質問を投げてきた。
「千切は?潔と仲良しでも執着系ではないし、普通にいいんじゃない?」
「そう!それも思った!!でもこれ見てよ」
===
【千切「ブチ抜くこの瞬間だけ 俺は俺を信じていられる!!!」】
【千切「進化が遅ぇぞ “青い監獄”共」】
(超美麗な高解像度スチル)
===
「男気がありすぎて一人でずっとスポ根してる。ブルロ界の乙女ゲ仕事人TOP3に入ると思って期待してたのに」
「制作!イケメンの使い方の方向性間違ってる!」
「そう、スチルが神だからこその惜しさ……」
「ちなみに私、糸師冴が好きだけどどんな?」
「今の会話の流れでそれ聞く?凛&士道、バニーをラスボスにした感じのBL匂わせルート以外にあると思う?」
「なんか、さーせん!」
繭ははあと溜息をつく。
そして、妥協案を伝えてみた。
「でね。仕方ないから第2の推しである烏攻略しようとも思ったんだけど……」
「ほうほう」
「でも要所で氷織が後方彼女っぽくゆる~く絡んでくる」
「あ、ありそう」
「しかも顔がバチクソ可愛いから「え?私普通にいらなくね?」ってなる……」
===
【意味深に遠くを見つめる烏に、何て声をかける?】
「氷織のこと考えてる?」←
「氷織のこと見てたみたいだから」
「やっぱり氷織はセンスがエロいよね」
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「ひどいwこれは意図的なもの感じる」
「そう!公式が結婚式の証人にさせにくる!」
この先はもう、諦めのレベルだ。
「士道ルートも違う方向に酷いから見て」
===
【士道「ああ~……ヒャッぴゅっ……ぞくぞくするぅ♡」】
「そうなんですね」←
「いいんじゃないですか」
「そういうことなんですね」
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「回答が適当すぎ!凡庸な感じダメなキャラなのに!」
「ほんと攻略させる気ゼロで笑う」
「雪宮ルートはちょっと面白い」
===
【雪宮「……俺、潔くんに泥船って言われちゃってさ……」】
「泥船いいと思うよ!」←
「私は泥船好きだよ!」
「世界一の泥船になれるよ!」
===
「ひどい!セカンドレイプ的な」
「そう。制作はきっと雪宮に悪意ある」
「乙夜ルートは期待するじゃん!?」
===
【乙夜「あ、かわいいコみっけ♪じゃーねー」】
「…………」←
「…………」
「…………」
===
「キャラ解像度の無駄遣い!」
「そっちかよ!?ってなる」
「國神ルートはマジで酷い」
===
【國神「俺はサッカーでスーパーヒーローになる」】
「なんで闇落ちするの?」←
「ワイルドカード頑張ってね!」
「ノエルノアの肉体になりたいの?」
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「本人に対する盛大なネタバレ!残酷が過ぎる!」
「これはあり得ないレベル」
話していると、さすがに疲れてくる。
友人が良いタイミングで違う視点を入れてきた。
「ねえ」
「なに?」
「一人くらいは完全攻略出来た人いないの?」
「いるよ。糸師凛、ぬる雑魚すぎて秒で終わった」
「え、意外!?クセありそうなのに」
「だって見てよコレ。ずっとこんな感じだから」
===
【凛「…………お前、気になるヤツいんのか?」】
「冴クンのガチ恋勢だから!!!!」←
「潔世一の嫁を自負してる」
「ぇ、……////////」
===
「これは秒!ブルロ初心者でも知識一つでいける!」
「そう。なんかもう総じてクソゲーすぎる」
この先の攻略の糸口は見えないままだ。
Fin
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