エスケープ大作戦!
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「……着信ロト、着信ロト!キバナさんからメールが来たロト!」
突然私のスマホロトムが、病院内なのでそこそこ控えめに通知をしてきた。あまりにも唐突過ぎる着信に思わずその場にいた全員が口をつぐむ。恐る恐る私はスマホロトムに手を伸ばし、画面を確認する。着信相手はキバナさんと言っていた。そうだ。キバナさんが次来るときは退院日だと言っていた。じゃあ今彼もあの病院前の人の群れの中に……?
思うところは色々あるがとりあえずここが病室であろうという事を理解していた彼なりの心づかいのこもったメールを一瞥する。タイトルは「退院おめでとう!」だった。
「退院日おめでとう!すぐにでも病室に向かってやりたかったがあの人混みに遭ったもんでいったん引き返してきちまった。あんな混雑じゃあ病院に入る事すら難しいぜ。お前もあんな人混みに入りたくはねえだろ?だからキバナ様は強硬手段を取らせてもらう。病院の入り口側とはまた別の窓があるだろ?そっちに向かってくれ。」
そう書かれたメールを一通り読んでから私は急いで入り口側の窓に背を向けもう一つの窓の方へ車輪を回す。
最初はその光景にあっけにとられていた両親だったが、何かを察した娘の後をすぐに追った。
窓を見やるとキバナさんがコンコン、と軽く窓を叩いてこちらを見つめていた。急いで窓を開けると少し勢いの強い風が吹き、キバナさんが顔をカジリガメのように突き出してきて少しびっくりした。
「よう!メール見てくれたんだな。ちょっと無理やりだが来てやったぜ。」
『き、キバナさん!ここ5階ですよ!?いったいどうやっ…わあ!』
急な展開に頭が追い付かない中、少し窓に身を乗り出した私をキバナさんはいきなり抱き上げ、キバナさんの乗っている何かに乗せられてしまった。
「あらあら、噂をすればキバナくんじゃない!ウチのところの娘を拉致してまで、一体どうするつもりかしら?」
「アレ!?なんで「神出鬼没夫婦」がバニラの病室に……って今はそれどころじゃねえや。スンマセン!おたくのバニラさんは一回ナックルスタジアムまで連れていきます!相談事もあるんで!」
「あ、あぁ、相談事ってのはスタジアムの仕事の件か…。まあバニラを病院の入り口以外から連れ出してくれるのは有難い。私たちも後でナックルシティに向かうから、それまで頼めるかい?」
「当たり前っすよ!任せてください!」
「くれぐれもバニラちゃんに変な事はしないでねぇ~♡」
「……う、ウッス」
そんなやり取りを終えた後、「それじゃあ、頼むぜ」とキバナさんが一声かけるとキバナさんと私を乗せた何か……もといキバナさんのところのフライゴンが思い切り羽を羽ばたかせ、病院から離れた。どんどん建物や人々が小さくなってゆく。ここまで高い光景を見るのは初めてだったので少し頭がクラクラもしてくる。
突然私のスマホロトムが、病院内なのでそこそこ控えめに通知をしてきた。あまりにも唐突過ぎる着信に思わずその場にいた全員が口をつぐむ。恐る恐る私はスマホロトムに手を伸ばし、画面を確認する。着信相手はキバナさんと言っていた。そうだ。キバナさんが次来るときは退院日だと言っていた。じゃあ今彼もあの病院前の人の群れの中に……?
思うところは色々あるがとりあえずここが病室であろうという事を理解していた彼なりの心づかいのこもったメールを一瞥する。タイトルは「退院おめでとう!」だった。
「退院日おめでとう!すぐにでも病室に向かってやりたかったがあの人混みに遭ったもんでいったん引き返してきちまった。あんな混雑じゃあ病院に入る事すら難しいぜ。お前もあんな人混みに入りたくはねえだろ?だからキバナ様は強硬手段を取らせてもらう。病院の入り口側とはまた別の窓があるだろ?そっちに向かってくれ。」
そう書かれたメールを一通り読んでから私は急いで入り口側の窓に背を向けもう一つの窓の方へ車輪を回す。
最初はその光景にあっけにとられていた両親だったが、何かを察した娘の後をすぐに追った。
窓を見やるとキバナさんがコンコン、と軽く窓を叩いてこちらを見つめていた。急いで窓を開けると少し勢いの強い風が吹き、キバナさんが顔をカジリガメのように突き出してきて少しびっくりした。
「よう!メール見てくれたんだな。ちょっと無理やりだが来てやったぜ。」
『き、キバナさん!ここ5階ですよ!?いったいどうやっ…わあ!』
急な展開に頭が追い付かない中、少し窓に身を乗り出した私をキバナさんはいきなり抱き上げ、キバナさんの乗っている何かに乗せられてしまった。
「あらあら、噂をすればキバナくんじゃない!ウチのところの娘を拉致してまで、一体どうするつもりかしら?」
「アレ!?なんで「神出鬼没夫婦」がバニラの病室に……って今はそれどころじゃねえや。スンマセン!おたくのバニラさんは一回ナックルスタジアムまで連れていきます!相談事もあるんで!」
「あ、あぁ、相談事ってのはスタジアムの仕事の件か…。まあバニラを病院の入り口以外から連れ出してくれるのは有難い。私たちも後でナックルシティに向かうから、それまで頼めるかい?」
「当たり前っすよ!任せてください!」
「くれぐれもバニラちゃんに変な事はしないでねぇ~♡」
「……う、ウッス」
そんなやり取りを終えた後、「それじゃあ、頼むぜ」とキバナさんが一声かけるとキバナさんと私を乗せた何か……もといキバナさんのところのフライゴンが思い切り羽を羽ばたかせ、病院から離れた。どんどん建物や人々が小さくなってゆく。ここまで高い光景を見るのは初めてだったので少し頭がクラクラもしてくる。