トライカラー・ロマンス
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「結構長居しちまったな、そろそろ……そういやバニラはこのジムチャレンジが終わったら何かしたい事とかあんの?」
『あー…、終わった時に考えようかなって思ってたんですけど、ひとまず実家に帰ることくらいしか考えてないですかね』
「そんな悩めるバニラちゃんに提案なんだけどよ。お前ナックルジムで働かねえか?」
『ナックルジム、でですか?それって、ジムチャレンジでお会いしたリョウタさん達みたいなジムトレーナーのお仕事とかですか?』
「まあそれも仕事の内っちゃあ内だが、ジムの仕事ってデスクワークとか、ナックルジムならエネルギープラントの管理とか、他にも雑務は沢山あるワケ。バニラにはそこら辺の仕事を主に任せてえなって思ってるんだが…」
『はあ、確かに就職もそろそろ考えてはいましたが…私なんかに出来るでしょうか…?』
「俺様はお前だからこそ推薦してんの!仕事については丁寧に教えるつもりだし、業務がてらお前をさらに鍛えてやりたいって思っててな。な?悪くはねえ案件だと俺様は思うんだけどな?」
あぅ、笑顔が、笑顔が眩しく見える…
『と、とりあえず両親に判断を仰いで貰ってもいいですか?やっぱり心配しちゃうと思いますし…』
「なんだったら俺様も親御さんにご挨拶に行ってやるぜ?」
なんのご挨拶ですか!?絶対お仕事のスカウト以外の事も口走っちゃいそうな雰囲気なんですけど!?
「退院日には親御さん来てくれるんだよな?じゃあその時俺様も時間空けて病院に向かうから合流出来る様に伝えておいてくれ!連絡先はさっき交換したから大丈夫だよな?」
『は、はい、あの…』
「よし、じゃあ俺様そろそろ帰るわ。居ついちまって悪かったな!ちゃんと安静にしておけよ?」
『え?あ、はい、ありが…』
ちぅ
『ふぇ!?』
「フフッ、バニラは初心いな!早く治るおまじないってヤツだ!じゃあな!」
『あ、え、えと、ありがとう?ござい、ました!?』
そう言ってキバナさんはさっさと退室して行ってしまった。コブ傷ができている箇所を避けたおでこに包帯越しにそっとキスをされ、取り残された私はまともな返事も出来ずベッドからただただ見送る。
『……は、はふぅ』
久しぶりに他人とのまともな会話に疲労が溜まり、ベッドに沈み込む。…本当に嵐のような人だったなあ。私の事が好きだって言う時点で相当不思議な人だとは思っていたけど、少なくとも悪い人ではない。と、思う。むしろ私みたいな人と仮にお付き合いしたとしてもデメリットを被るのはキバナさんの方なのに。きっと、いつかキバナさんは愛想を尽かしてしまうのに。
『どうして、私なんだろう…』
私のどこが好きなんだろうか。
聞いておけばよかったかな、と思いつつ先程キスを貰ったおでこの辺りをそっと触れた。
『お友達の間では、こう言うことはよくある事…なのかな?』
実際人間の友達もいなかった私が知る由もなかったが、とりあえずそう言うことにしておいた。
時刻はもう夜の6時を過ぎている。キバナさんが来たのは大体夕方の5時くらいだったっけ。親でもない人物からの面会で1時間は確かに長い。…流石に今日はちょっと疲れたからもう休もう。そう思って私はゆっくり目を閉じた。
意識が落ちる寸前、何故だかキバナさんを最後に「視た」時の、あの3色がチラついた気がした。
『あー…、終わった時に考えようかなって思ってたんですけど、ひとまず実家に帰ることくらいしか考えてないですかね』
「そんな悩めるバニラちゃんに提案なんだけどよ。お前ナックルジムで働かねえか?」
『ナックルジム、でですか?それって、ジムチャレンジでお会いしたリョウタさん達みたいなジムトレーナーのお仕事とかですか?』
「まあそれも仕事の内っちゃあ内だが、ジムの仕事ってデスクワークとか、ナックルジムならエネルギープラントの管理とか、他にも雑務は沢山あるワケ。バニラにはそこら辺の仕事を主に任せてえなって思ってるんだが…」
『はあ、確かに就職もそろそろ考えてはいましたが…私なんかに出来るでしょうか…?』
「俺様はお前だからこそ推薦してんの!仕事については丁寧に教えるつもりだし、業務がてらお前をさらに鍛えてやりたいって思っててな。な?悪くはねえ案件だと俺様は思うんだけどな?」
あぅ、笑顔が、笑顔が眩しく見える…
『と、とりあえず両親に判断を仰いで貰ってもいいですか?やっぱり心配しちゃうと思いますし…』
「なんだったら俺様も親御さんにご挨拶に行ってやるぜ?」
なんのご挨拶ですか!?絶対お仕事のスカウト以外の事も口走っちゃいそうな雰囲気なんですけど!?
「退院日には親御さん来てくれるんだよな?じゃあその時俺様も時間空けて病院に向かうから合流出来る様に伝えておいてくれ!連絡先はさっき交換したから大丈夫だよな?」
『は、はい、あの…』
「よし、じゃあ俺様そろそろ帰るわ。居ついちまって悪かったな!ちゃんと安静にしておけよ?」
『え?あ、はい、ありが…』
ちぅ
『ふぇ!?』
「フフッ、バニラは初心いな!早く治るおまじないってヤツだ!じゃあな!」
『あ、え、えと、ありがとう?ござい、ました!?』
そう言ってキバナさんはさっさと退室して行ってしまった。コブ傷ができている箇所を避けたおでこに包帯越しにそっとキスをされ、取り残された私はまともな返事も出来ずベッドからただただ見送る。
『……は、はふぅ』
久しぶりに他人とのまともな会話に疲労が溜まり、ベッドに沈み込む。…本当に嵐のような人だったなあ。私の事が好きだって言う時点で相当不思議な人だとは思っていたけど、少なくとも悪い人ではない。と、思う。むしろ私みたいな人と仮にお付き合いしたとしてもデメリットを被るのはキバナさんの方なのに。きっと、いつかキバナさんは愛想を尽かしてしまうのに。
『どうして、私なんだろう…』
私のどこが好きなんだろうか。
聞いておけばよかったかな、と思いつつ先程キスを貰ったおでこの辺りをそっと触れた。
『お友達の間では、こう言うことはよくある事…なのかな?』
実際人間の友達もいなかった私が知る由もなかったが、とりあえずそう言うことにしておいた。
時刻はもう夜の6時を過ぎている。キバナさんが来たのは大体夕方の5時くらいだったっけ。親でもない人物からの面会で1時間は確かに長い。…流石に今日はちょっと疲れたからもう休もう。そう思って私はゆっくり目を閉じた。
意識が落ちる寸前、何故だかキバナさんを最後に「視た」時の、あの3色がチラついた気がした。