首都ランドソルから少し離れた郊外で怪しい二人組の男達がいた。
この二人組こそ例の盗賊である。
数日前に盗品を売っぱらったその帰りだ。
一人は背の高く金髪の大男であり、もう一人の男は反対に背が小さく頭はまるでおにぎり頭のように丸かった。
金髪の方の名前はマグマ、小柄のおにぎり頭の方はマントルという。


「それにしてもあの娘の剣高く売れましたね～～」
「ムハハハ、これでしばらく生活には困らねぇ
それにしてもこの闇市で買ったアイテムはえらく便利だな」
「あい～～～」
マグマはクククと手のひらにある小さな魔術品を転がした。
その魔術品は使うとモンスターを模した傀儡を出すことができる。
そしてある程度なら操作可能というまさに盗賊に持ってこいのアイテムだ。
マグマとマントルは現在そのアイテムを使い旅人から奪った金品をうっぱらって生活をしている。

「これさえあれば安泰だな」
「ですね～～～～」
しかし二人は既に手配書が作られていることやその魔術品が危険視され調査が進められていることなど知るよしもなかった。