第二章
夢小説設定
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留三郎はむしゃくしゃして走っていると
いつの間にかおおきな木の前に来ていた。
そこにあきらが立っていて、留三郎は話しかけようか迷った。
(よし、あきらがこっちを振り返ったら話しかけよう)
しかし、あきらは留三郎に気付いていないようだ。
一方あきらは木を見つめ、考え事をしていた。
(ああ……こんな風になるんだったら忍術学園に来たいなんて思うんじゃなかった…………
帰りたいな……)
あきらは学園に来たことを後悔し元の世界に戻りたいとうっすら思ってしまった。
あきらに話しかけるかどうか迷っていた留三郎はうろうろ行っては戻ってを繰り返していた。
(何で俺に気づかないんだよ
振り返ってくんねえから、いつまで経っても話しかけられねえじゃねえか!)
痺れを切らし立ち去ろうとした時、留三郎は異変に気付いた。
あきらの体がうっすら透けている。
(目の錯覚か…………?)
しかし徐々に度合いが増しているような気がする。
このまま放っておいたらあきらは消えてしまうのではないか、そう思って留三郎は走った。
「あきら!!!!」
思いきり叫んで肩を掴んだ。
(良かった、まだ消えてない)
留三郎は安堵した。
「留三郎……何でここに…………」
びっくりしたあきらはうっすら涙を流していた。
理由を聞かれて返答に困った留三郎はあきらに聞き返した。
「そ、そういうお前こそこんな所で何してんだよ」
「え、えーーーと……な、何となく」
特に理由はないのだが、あきらは落ち込むと
人気のない木の側でよく落ち込む事があり、
今日もふらふらと来てしまった。
「何となくって……
まぁ、俺もなんだけどよ」
というか、護衛も連れずに勝手に居なくなるなと留三郎はぶつぶつ文句を言っている。
(駄目だ、また重ねちゃう)
前世の時もあきらが一人で落ち込みうずくまっていると、いつの間にか横に留三郎がいて悩みを聞いてくれる事があった。
一緒に過ごした留三郎と今の留三郎は違う人物だと頭では分かっていても、つい重ねてしまう。
仕草が、声が、どれも前世の留三郎と同じで……。
あきらは気持ちを心の奥に閉じ込めた。
これ以上考えてたら、余計な事まで言いそうだ。
もう、夕方だし長屋に帰る、とあきらが踵を返そうとすると留三郎が引き留めた。
「ちょっと待ってくれ
二人で話をしたいんだが、いいか……?」
留三郎が聞くとあきらは承諾した。
留三郎は木の下に座り、あきらも隣に座ったら座ったらどうだと誘った。
このまま立ったまま話すのは疲れるだろうと
気を使ってくれているらしい。
あきらが自分の横に座ったのを見て、留三郎は自分の思いを話した。
しばらくの間口を聞かなくてすまん、と。
決してあきらの事が嫌いになったわけでもないし、全然怒ってないと。
「ただ……」
「一瞬、また前の天女の様に振る舞うのでは
ないか……と思ってしまってな。
いや、ちゃんとあきらが暴走した俺を止める為にやむを得ずやったことは頭では分かってたんだ。
分かってたつもりだったんだが……。
うまく接する事が出来なかった。
それから……あきらとちょっと口論したことで
更に話しかけにくくなってしまった」
すまなかったと、留三郎は頭を下げて謝ったのをあきらは慌てて止めた。
「いいよ、謝らなくて
元々悪いのはこっちだし……」
俺が、いや、私がとお互い譲らないまま交互に続いていたが……。
「……このまま続けてもしょうがない
引き分け……ってことにするか」
「……そうだね」
留三郎とあきらは苦笑して立ち上がり、長屋へと向かった。
二人とも普通に話しながら長屋へと帰ってくるのを見て、伊作は安堵した。
(良かった、仲直り出来たみたいだね)
残り六年一同もほっと胸を撫で下ろしているらしい。
(何だかんだいって、皆も喧嘩してるの気にしていたんだなあ)
そう思いながら伊作は留三郎とあきらに手を振りながら綺麗に穴の中へと落ちていった。
(オチに使われるなんて不運だーーー!!!)
いつの間にかおおきな木の前に来ていた。
そこにあきらが立っていて、留三郎は話しかけようか迷った。
(よし、あきらがこっちを振り返ったら話しかけよう)
しかし、あきらは留三郎に気付いていないようだ。
一方あきらは木を見つめ、考え事をしていた。
(ああ……こんな風になるんだったら忍術学園に来たいなんて思うんじゃなかった…………
帰りたいな……)
あきらは学園に来たことを後悔し元の世界に戻りたいとうっすら思ってしまった。
あきらに話しかけるかどうか迷っていた留三郎はうろうろ行っては戻ってを繰り返していた。
(何で俺に気づかないんだよ
振り返ってくんねえから、いつまで経っても話しかけられねえじゃねえか!)
痺れを切らし立ち去ろうとした時、留三郎は異変に気付いた。
あきらの体がうっすら透けている。
(目の錯覚か…………?)
しかし徐々に度合いが増しているような気がする。
このまま放っておいたらあきらは消えてしまうのではないか、そう思って留三郎は走った。
「あきら!!!!」
思いきり叫んで肩を掴んだ。
(良かった、まだ消えてない)
留三郎は安堵した。
「留三郎……何でここに…………」
びっくりしたあきらはうっすら涙を流していた。
理由を聞かれて返答に困った留三郎はあきらに聞き返した。
「そ、そういうお前こそこんな所で何してんだよ」
「え、えーーーと……な、何となく」
特に理由はないのだが、あきらは落ち込むと
人気のない木の側でよく落ち込む事があり、
今日もふらふらと来てしまった。
「何となくって……
まぁ、俺もなんだけどよ」
というか、護衛も連れずに勝手に居なくなるなと留三郎はぶつぶつ文句を言っている。
(駄目だ、また重ねちゃう)
前世の時もあきらが一人で落ち込みうずくまっていると、いつの間にか横に留三郎がいて悩みを聞いてくれる事があった。
一緒に過ごした留三郎と今の留三郎は違う人物だと頭では分かっていても、つい重ねてしまう。
仕草が、声が、どれも前世の留三郎と同じで……。
あきらは気持ちを心の奥に閉じ込めた。
これ以上考えてたら、余計な事まで言いそうだ。
もう、夕方だし長屋に帰る、とあきらが踵を返そうとすると留三郎が引き留めた。
「ちょっと待ってくれ
二人で話をしたいんだが、いいか……?」
留三郎が聞くとあきらは承諾した。
留三郎は木の下に座り、あきらも隣に座ったら座ったらどうだと誘った。
このまま立ったまま話すのは疲れるだろうと
気を使ってくれているらしい。
あきらが自分の横に座ったのを見て、留三郎は自分の思いを話した。
しばらくの間口を聞かなくてすまん、と。
決してあきらの事が嫌いになったわけでもないし、全然怒ってないと。
「ただ……」
「一瞬、また前の天女の様に振る舞うのでは
ないか……と思ってしまってな。
いや、ちゃんとあきらが暴走した俺を止める為にやむを得ずやったことは頭では分かってたんだ。
分かってたつもりだったんだが……。
うまく接する事が出来なかった。
それから……あきらとちょっと口論したことで
更に話しかけにくくなってしまった」
すまなかったと、留三郎は頭を下げて謝ったのをあきらは慌てて止めた。
「いいよ、謝らなくて
元々悪いのはこっちだし……」
俺が、いや、私がとお互い譲らないまま交互に続いていたが……。
「……このまま続けてもしょうがない
引き分け……ってことにするか」
「……そうだね」
留三郎とあきらは苦笑して立ち上がり、長屋へと向かった。
二人とも普通に話しながら長屋へと帰ってくるのを見て、伊作は安堵した。
(良かった、仲直り出来たみたいだね)
残り六年一同もほっと胸を撫で下ろしているらしい。
(何だかんだいって、皆も喧嘩してるの気にしていたんだなあ)
そう思いながら伊作は留三郎とあきらに手を振りながら綺麗に穴の中へと落ちていった。
(オチに使われるなんて不運だーーー!!!)