第二章
夢小説設定
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外れた手裏剣が地面に落ちる音がして、あきらは失敗したのだと分かった。
(やっぱり、今からじゃ難しいか…………)
あきらは拳をぎゅっと握りしめて唇を噛んだ。
仙蔵が言おうとすると、伊作が何かに気付き止めた。
「ごめん、ちょっと気になったことがあって……」
「何だ?」
伊作はあきらに近寄ると、あきらは手を
背中に回して見えないようにした。
「あきらちゃん、手、見せてくれる?
怪我してるの隠してたんでしょ」
あきらは伊作にしぶしぶ手の平を見せた。
長時間練習していたせいか、擦り傷や豆が
出来て血が滲んでて、酷い有り様だった。
「やっぱり…………道理で途中から練習を出来る
だけ遠くから見て欲しいって言われたわけだ…………」
留三郎と仙蔵も駆け寄ってきて、仙蔵は苦笑した。
「お前、この状態で投げてたのか
全くこれではさっきのは意味がないじゃないか
しかし、よくこれで投げれたな」
「あきら何で怪我してるって言わなかったんだよ」
留三郎はあきらに問い詰めた。
「だって……万全の状態じゃなくても実力を出せなかったら意味ないし」
あきらは頬を膨らませている。
「それは確かに大事だけど、怪我が悪化したら駄目だよ」
「で、仙蔵、どうすんだよ?
あきらは一回ミスしたわけだけどよ」
「まぁ、この状態であれだけやれれば概ね大丈夫だろう
そもそも私はある程度当てれたら良しとしようと思ってたがな」
仙蔵の言葉に周りが驚いた。
「え!?だってさっき……あきらちゃんには無理だの言ってたじゃん!」
「あれは挑発しただけだ、
最初はそれほど真剣では無かったように見えたからな、そこでやる気を無くすようではなくて良かったぞ」
確かに最初はそんなに乗り気では無かった。
現代で暮らしてる自分が昔のようになるのは難しいと思ったから
、内心どこか諦めていたのかもしれない。
それを仙蔵は見抜いていたのか。
(相変わらず鋭いな)
「そういう事か
はー焦ってほんと損したぜ」
留三郎はほっとした。
「引き続きあきらちゃんも授業に参加出来る事になったけど、ほんと無理しちゃ駄目だからね」
伊作は念を押してあきらに注意した。
「そういえば、用って何だったの?」
伊作は仙蔵に聞いた。
「それは……午前中のやりとり覚えてないのか?」
留三郎と伊作は全く覚えてないらしく二人揃って首を傾げた。
「いや、別に大したことじゃない
それならいいんだ」
仙蔵は自分が言った事を二人が忘れてる事に安心した。
(山田先生と土井先生に上手い指導方法を
聞きに行った……などと知られたくないからな……
こいつらがあほのは組で助かった……)
そう、仙蔵がしばらく空けていたのは1年は組の担当である山田先生、
土井先生と話しあっていたからである。
時は遡る。
「それで……全く的に当たらないので山田先生達に上手い指導方法があれば教えて頂きたいのですが……」
仙蔵に聞かれた山田先生と土井先生は顔を見あわせ、苦い顔をした。
「指導と言ってもなあ…………」
「そんな上手い指導方法があったら私が聞きたいくらいだよ…………!」
山田先生は天井を見上げ、土井先生は腹がキリキリ痛むのか歯を食い縛っている。
1年は組の生徒達は手裏剣を投げると何故か先生やとんでもない方向に飛んでいくのがお約束で、いつも先生方は悩まさせれている。
結局いい案は聞けなかった仙蔵だった。
(やっぱり、今からじゃ難しいか…………)
あきらは拳をぎゅっと握りしめて唇を噛んだ。
仙蔵が言おうとすると、伊作が何かに気付き止めた。
「ごめん、ちょっと気になったことがあって……」
「何だ?」
伊作はあきらに近寄ると、あきらは手を
背中に回して見えないようにした。
「あきらちゃん、手、見せてくれる?
怪我してるの隠してたんでしょ」
あきらは伊作にしぶしぶ手の平を見せた。
長時間練習していたせいか、擦り傷や豆が
出来て血が滲んでて、酷い有り様だった。
「やっぱり…………道理で途中から練習を出来る
だけ遠くから見て欲しいって言われたわけだ…………」
留三郎と仙蔵も駆け寄ってきて、仙蔵は苦笑した。
「お前、この状態で投げてたのか
全くこれではさっきのは意味がないじゃないか
しかし、よくこれで投げれたな」
「あきら何で怪我してるって言わなかったんだよ」
留三郎はあきらに問い詰めた。
「だって……万全の状態じゃなくても実力を出せなかったら意味ないし」
あきらは頬を膨らませている。
「それは確かに大事だけど、怪我が悪化したら駄目だよ」
「で、仙蔵、どうすんだよ?
あきらは一回ミスしたわけだけどよ」
「まぁ、この状態であれだけやれれば概ね大丈夫だろう
そもそも私はある程度当てれたら良しとしようと思ってたがな」
仙蔵の言葉に周りが驚いた。
「え!?だってさっき……あきらちゃんには無理だの言ってたじゃん!」
「あれは挑発しただけだ、
最初はそれほど真剣では無かったように見えたからな、そこでやる気を無くすようではなくて良かったぞ」
確かに最初はそんなに乗り気では無かった。
現代で暮らしてる自分が昔のようになるのは難しいと思ったから
、内心どこか諦めていたのかもしれない。
それを仙蔵は見抜いていたのか。
(相変わらず鋭いな)
「そういう事か
はー焦ってほんと損したぜ」
留三郎はほっとした。
「引き続きあきらちゃんも授業に参加出来る事になったけど、ほんと無理しちゃ駄目だからね」
伊作は念を押してあきらに注意した。
「そういえば、用って何だったの?」
伊作は仙蔵に聞いた。
「それは……午前中のやりとり覚えてないのか?」
留三郎と伊作は全く覚えてないらしく二人揃って首を傾げた。
「いや、別に大したことじゃない
それならいいんだ」
仙蔵は自分が言った事を二人が忘れてる事に安心した。
(山田先生と土井先生に上手い指導方法を
聞きに行った……などと知られたくないからな……
こいつらがあほのは組で助かった……)
そう、仙蔵がしばらく空けていたのは1年は組の担当である山田先生、
土井先生と話しあっていたからである。
時は遡る。
「それで……全く的に当たらないので山田先生達に上手い指導方法があれば教えて頂きたいのですが……」
仙蔵に聞かれた山田先生と土井先生は顔を見あわせ、苦い顔をした。
「指導と言ってもなあ…………」
「そんな上手い指導方法があったら私が聞きたいくらいだよ…………!」
山田先生は天井を見上げ、土井先生は腹がキリキリ痛むのか歯を食い縛っている。
1年は組の生徒達は手裏剣を投げると何故か先生やとんでもない方向に飛んでいくのがお約束で、いつも先生方は悩まさせれている。
結局いい案は聞けなかった仙蔵だった。