第二章
夢小説設定
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トレーニングを終え、忍術学園に戻ってきた
その日の夜、あきらは一人部屋を出た。
部屋ではまだ監視が続いていてとにかく、一人になりたかったのだ。
「ど、どうしたんだよ、こんな夜中に」
あきらが部屋を出るのを監視していた留三郎は慌てて様子を見にきた。
「そっちこそ、まだ制服のままじゃん
夜でも鍛練してんの?」
「お、おう、いやー!この最近鍛練不足だったからな!」
監視してるからとは言えない留三郎は誤魔化した。
あきらは既に監視されている事に気付いていたが、そう、と言って離れようとする。
しかし、留三郎はあきらの手を掴んで離そうとはしない。
(分かってる、危険人物だからね)
「留三郎、ちょっとだけでいいから一人にしてほしい」
「一人って……何すんだよ」
留三郎は怪訝な顔をする。
「それは言えない、言いたくない
でもこれだけは言える
変な事は絶対しないから、信じてほしい」
真っ直ぐ留三郎の目を見るあきらを見て、留三郎が折れた。
「分かったよ、ちょっとだけだからな」
ありがとうと言ってあきらは茂みに隠れて背を向けた。
(まぁ、ちらっと見えるから、いいとして……何してんだ??)
あきらは二人組の曲者と、雑渡が来た時の事を思い返していた。
思い出すだけで、あきらの目から涙が溢れ出てくる。
悔しかった。過去の自分ならもっと上手く出来ていた。
そもそも後輩達が人質になることも防げたかもしれない。
雑渡の時だってそう、今の私は気配すら気づけなかった。
雑渡が本気なら既に拐われていた。
(何て何て私は……こんなにも力がないんだ、不甲斐ない………………!!!)
あきらが出てくるのを待っていた留三郎だったが、微かにすすり泣く声が聞こえてきて、あきらが一人になりたいと言った意味が分かった。
(そうか、あいつは………………
人に泣く所を見られたくないのか)
あきらはひとしきり泣いた後、茂みから出て
部屋に戻ろうとすると、留三郎が待っていた。
律儀にもあきらが出てくるまで待っていたらしい。
留三郎はあきらの目が赤くなっている事に気付いたが、
それには触れずあきらの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「……何すんの」
慰めてくれてるのだろうか。
「いや、何となしにこうしたくなっただけなんだけどよ」
留三郎に撫でられるとあきらは不思議と落ち着いた。
前世の時からあきらが壁にぶつかり凹みそうな時、留三郎はあきらが泣いた後、理由も聞かずにただ頭を撫でて勇気付けてくれる。
(留三郎は相変わらずやさしいな
でも、勘違いしたらダメ、留三郎は誰にでも優しいのだから…………)
「留三郎ありがとう
もう大丈夫だから」
「そうか………………??」
留三郎的にはしばらくそうしたかったが、
あきらが大丈夫と言うので名残惜しそうに撫でるのをやめた。
「さ、さて、俺も寝るかーー」
「うん」
その日の夜、あきらは一人部屋を出た。
部屋ではまだ監視が続いていてとにかく、一人になりたかったのだ。
「ど、どうしたんだよ、こんな夜中に」
あきらが部屋を出るのを監視していた留三郎は慌てて様子を見にきた。
「そっちこそ、まだ制服のままじゃん
夜でも鍛練してんの?」
「お、おう、いやー!この最近鍛練不足だったからな!」
監視してるからとは言えない留三郎は誤魔化した。
あきらは既に監視されている事に気付いていたが、そう、と言って離れようとする。
しかし、留三郎はあきらの手を掴んで離そうとはしない。
(分かってる、危険人物だからね)
「留三郎、ちょっとだけでいいから一人にしてほしい」
「一人って……何すんだよ」
留三郎は怪訝な顔をする。
「それは言えない、言いたくない
でもこれだけは言える
変な事は絶対しないから、信じてほしい」
真っ直ぐ留三郎の目を見るあきらを見て、留三郎が折れた。
「分かったよ、ちょっとだけだからな」
ありがとうと言ってあきらは茂みに隠れて背を向けた。
(まぁ、ちらっと見えるから、いいとして……何してんだ??)
あきらは二人組の曲者と、雑渡が来た時の事を思い返していた。
思い出すだけで、あきらの目から涙が溢れ出てくる。
悔しかった。過去の自分ならもっと上手く出来ていた。
そもそも後輩達が人質になることも防げたかもしれない。
雑渡の時だってそう、今の私は気配すら気づけなかった。
雑渡が本気なら既に拐われていた。
(何て何て私は……こんなにも力がないんだ、不甲斐ない………………!!!)
あきらが出てくるのを待っていた留三郎だったが、微かにすすり泣く声が聞こえてきて、あきらが一人になりたいと言った意味が分かった。
(そうか、あいつは………………
人に泣く所を見られたくないのか)
あきらはひとしきり泣いた後、茂みから出て
部屋に戻ろうとすると、留三郎が待っていた。
律儀にもあきらが出てくるまで待っていたらしい。
留三郎はあきらの目が赤くなっている事に気付いたが、
それには触れずあきらの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「……何すんの」
慰めてくれてるのだろうか。
「いや、何となしにこうしたくなっただけなんだけどよ」
留三郎に撫でられるとあきらは不思議と落ち着いた。
前世の時からあきらが壁にぶつかり凹みそうな時、留三郎はあきらが泣いた後、理由も聞かずにただ頭を撫でて勇気付けてくれる。
(留三郎は相変わらずやさしいな
でも、勘違いしたらダメ、留三郎は誰にでも優しいのだから…………)
「留三郎ありがとう
もう大丈夫だから」
「そうか………………??」
留三郎的にはしばらくそうしたかったが、
あきらが大丈夫と言うので名残惜しそうに撫でるのをやめた。
「さ、さて、俺も寝るかーー」
「うん」