「学園長、さっきのお言葉はどういう意味でしょうか？、私の聞き間違いでなければあきらを忍たまとして所属させる……と聞こえたのですが」
仙蔵の声は酷く冷たくそして重い。


「勘違いではない、ちゃんと理由はある
授業中も護衛となると授業どころではないからの……そこでじゃ！
あきらを授業に参加させたら一石二鳥じゃと気付いたんじゃ！！」

「一石二鳥って！そんな理由で済まさないで下さい！！」
山田先生は困り果てている。


「あきら、お主はどう思う？」
学園長が私に問いかけたと同時に全員の目が自分に向いた。


「忍たまになれ……と言われましても困ります、そもそも、皆さんの様に立派に動けませんし、六年生に迷惑をかけるよりは先生方のお手伝いをしてる方がよいと思いますが」

(いくら前世の知識があるとは言え、忘れてる部分もあるし今から勉強し直したところでなあ)

忍たまとして忍術を学ぶことを許否したあきらだったが、学園長は大して気にしていないようだった。

「なーに、こないだの曲者の時にあれだけ出来てれば忍術も……まぁ、何とかなるじゃろ！！！
」
(えぇ……………まぁ、正直護衛対策にはちょうどいいんだろうけど……
あーあ、予め知ってる事があっても知らない振りしなきゃいけないのか……めんどくさい)


半場強引な形であきらは忍術学園に
在籍することになってしまったのだった。