過去編
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「……雷蔵ちょっといいか」
授業の支度をしていた所、中在家委員長が僕の部屋を訪れた。
何か急な用件でもあるのだろうか。
級友の三郎に先行っててくれと言って中在家先輩に着いていくと人気が少ない場所でこう告げられた。
「五十嵐が亡くなった」
「は??」
あまりにも衝撃的すぎて変な声が出てしまった。
「……保健室に安置されている
火葬は今日ではないが会うなら今のうちだ」
そう言って中在家委員長は去ってしまった。
「あ、不破くん」
長次に聞いたんだね、と善法寺はあきらの顔に被せられた布を取ろうとしたが、雷蔵は大丈夫ですと断った。
あきらの近くには用具委員会の面々が集まっており下級生は皆涙を流していた。
委員長である食満は泣いてはいなかったが
微かに目尻が赤いのから察した。
対して自分は何故だか泣けなかった。
とてつもない絶望に襲われたものの涙腺は緩むことはなかった。
聞けば最後を看取ったのは食満先輩らしい。
最後の視界に映った人物が自分だったらと羨ましいとちょっぴり思ったのと同時にああ、看とれなくて良かったなと思った。
善法寺委員会からかなり衰弱していたと聞いたが、果たして自分はその状態でも恋慕していると言えるだろうか。
いや、亡くなった顔を見れなかった時点で決まっているか。
弱々しい先輩の姿なんて到底見る事など出来ない。
見たくなかったんだと気づいた。
最後まで振り向いてくれなかったあきら先輩へ。
あなたの事が好きでした。
授業の支度をしていた所、中在家委員長が僕の部屋を訪れた。
何か急な用件でもあるのだろうか。
級友の三郎に先行っててくれと言って中在家先輩に着いていくと人気が少ない場所でこう告げられた。
「五十嵐が亡くなった」
「は??」
あまりにも衝撃的すぎて変な声が出てしまった。
「……保健室に安置されている
火葬は今日ではないが会うなら今のうちだ」
そう言って中在家委員長は去ってしまった。
「あ、不破くん」
長次に聞いたんだね、と善法寺はあきらの顔に被せられた布を取ろうとしたが、雷蔵は大丈夫ですと断った。
あきらの近くには用具委員会の面々が集まっており下級生は皆涙を流していた。
委員長である食満は泣いてはいなかったが
微かに目尻が赤いのから察した。
対して自分は何故だか泣けなかった。
とてつもない絶望に襲われたものの涙腺は緩むことはなかった。
聞けば最後を看取ったのは食満先輩らしい。
最後の視界に映った人物が自分だったらと羨ましいとちょっぴり思ったのと同時にああ、看とれなくて良かったなと思った。
善法寺委員会からかなり衰弱していたと聞いたが、果たして自分はその状態でも恋慕していると言えるだろうか。
いや、亡くなった顔を見れなかった時点で決まっているか。
弱々しい先輩の姿なんて到底見る事など出来ない。
見たくなかったんだと気づいた。
最後まで振り向いてくれなかったあきら先輩へ。
あなたの事が好きでした。