「えっ、天女様が用具委員会に入ることになったんですか！？！？」
用具倉庫で整備していた作兵衛は目を見開いて驚愕した。
「ああ…天女様が希望する委員会に所属するとゆう風に聞いていたが、学園長によると用具委員会を希望したらしい」
と留三郎は作兵衛に状況を説明した。
「そうですか…分かりました…」
戸惑いを隠せない作兵衛に対し下級生のしんべえ、きさんた、平太の三人は、知らせを聞いても怖がることなくむしろ喜んでいる様子を見て留三郎は不思議に思った。
留三郎は整備していた作兵衛を手招きして呼び、声を落として耳打ちした。
(なあ、作兵衛。あいつら何であんな喜んでんだ？特に被害がないとは言え、前は怯えてただろう)
(それがですね…食満先輩、こないだ天女様が用具倉庫にいらっしゃったんですよ)
留三郎は目を見開いて声を上げた。
「はあ！？！？」
突然大きな声にびっくりしたのか、3人がこちらを見ているのに気付いた作兵衛は留三郎に耳打ちをした。
「(ちょっ、食満先輩声が大きいです…！)あー別に対した話じゃねえからあっちで作業しててくれ」
特に何でもなかったと思ってくれたのか下級生が離れたを確認してから留三郎は作兵衛に話を促した。
「悪い…作兵衛続きを話してくれないか？」
「はい、こないだ食満先輩が実習で居なかった時にたまたま天女様が通ったんですよ」
(実習…ああ…例の贈り物を選びにいってた時か…)
「その時は塀の補修をしてたんですが、天女様が手伝うと言い出して…」
留三郎はなるほどなと返事をして眉をひそめた。
今までも天女がご機嫌とりに委員会活動を手伝いたいと言いだしたことは何度かあった。
しかし、その大半が逆に手間をとらせて活動がままならない事が多かったが…
もしかして妙な術でも使ったのではないかと留三郎は勘ぐった。
「で、作兵衛、作業はどうだったんだ、怪我とかは起きなかったか？」
「それがですね、先輩…………実は………」
作兵衛が神妙な顔をしてるのを見て、留三郎も息を飲んだ。
「実は………？」



「天女様がめちゃくちゃ修補上手だったんです！！！！！！！！！

瞳を輝かせて言った作兵衛に留三郎は思わずずっこけた。