「へー、結構色んなもん売ってんなぁ……」
留三郎は物色しながら町を歩いていると、髪飾りや小物を売っている店を発見し中に入った。
店内には女性用の品でいっぱいだった。

「あー、たくさんありすぎて何選んだらいいのかわかんねぇ…」
(つーか、こんなゴテゴテしたやつ喜ぶとは思わねぇしなぁ…)
先ほどまであきらに関する事は考えないようにと思っていたが気がつくとあきらにどんなのが似合うかとつい探してしまう。
女もんなんか詳しくねえし…と唸っていると、店主が話しかけてきた。

「よぉ、兄ちゃん彼女さんへのプレゼントお探しかい？」
留三郎はたちまち真っ赤になって否定した。

「なっ、ち、違っ！彼女じゃない！」
「んー？なるほど、まだ付き合ってないってか？よーし、分かった！
兄ちゃんの恋応援してやんよ！
ちょっと品選んでくるから待ってな！」
そうゆうと店主は店の奥の方に行ってしまった。
(だから違うっていってんのに！！)
留三郎はため息をついた。

しばらくすると店主が店の奥から戻ってきた。

「ほれ、兄ちゃんこの簪なんかどうだい？」
留三郎は店主がもった簪を見たが、首を横にふった。
「綺麗だけどよ、あいつはこうゆうのを好まな………ハッいや、別にあきらにやるわけじゃ…！」
「ほうほう、兄ちゃんの思い人はあきらちゃんってゆうのかい」
店主はニコニコしながら簪をしまい、別の品を出した。
「じゃあ、この髪紐なんかどうだい？」
それは紺色の髪紐だった。
留三郎はそれに何故か目を引かれた。
「じゃ、じゃあ、それでお願いします」
「それじゃあ、包装するかね
これでちゃんと告白するんだよ！！」
そう言われて留三郎は赤くなり否定したが、店主は冗談と受け取ったらしく包装しに店の奥に行ってしまった。
包装された髪紐を受け取った留三郎は忍術学園に戻った。