短編夢
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とある休日の事だ。
千空、大樹、杠、あきらの四人でカラオケにきていた。
最初話が持ち上がった時既に千空は行く気がしねえと中々首を縦に振ってくれなかったが、あまりにも誘いがしつこいためしぶしぶ折れ参加する事になった。
しかし、この男。
順番が自分に回ってきても。
「喉痛いからパス」
とか。
「じゃあ、タンバリン叩いてるわ」
「マラカス振っとく」
などなど、様々な言い訳をして歌う気配が全くない。
そもそも今回カラオケに行くきっかけになったのだって千空の歌声を
聴いたことないから行こうと企画されたのだから、千空が歌わないと意味がない。
このままはぐらかされたままではあっという間にタイムリミットが
来てしまう。
何か方法はないか……と考えていると偶然杠のスマホが鳴り出した。
杠はごめん、と謝ってからスマホを見ると。
「本当に申し訳ないんだけど……
用事出来ちゃった……」
どうやら家庭の用事らしい。
「なら、しゃあねぇな、帰るか」
「えっ、まだ時間残ってるし3人で続けて?」
自分の都合で途中で止めるのは申し訳ないと一人で帰ると言う。
それはそれで杠に申し訳ないような……。
「どうする…………?」
「大樹、家まで送ってこい」
ああ、その手があったか。
いや、でもそれだと……
「ああ、構わないぞ!!」
「え、ちょっと待って
送ったら大樹くん、カラオケする時間ないよ……?」
カラオケはあと一時間。
送って戻ってくる間にタイムリミットは過ぎてしまう。
「問題ねぇ、あと一時間はあきらと俺で歌うからな」
「何ーー!!歌うのか!!!
ずるいぞ!!!!」
大樹が千空の肩を掴んでガクガク揺らし(杠が止めた)
千空にちょっと怒られて大樹と杠は帰っていった。
「はーー、ったくあのデカブツ力強すぎんだよ」
しかし、ソファに座り直す千空の頬は少し緩んでいて何だかんだ言って
親友との絆の深さが伺える。
「で、歌ってくれるんでしょ?千空?」
「あ?そんな事誰が言ったかよ」
しかし、千空は真顔で知らないと言い張った。
思わずあきらのこめかみに青筋が浮き上がる。
「嘘つきーー」
あきらは笑っているが決して目元は笑っていない。
すると、千空は観念したようにフッと笑った。
「冗談だ、ただし一曲だけな」
一曲だけ……と少し残念に思ったけど、
歌ってくれるだけましかもしれない。
さて、どんな曲を歌うんだろう?
J-POP?アニソン?
いや千空の事だから童謡とか?
千空がタッチパネルを操作して
機械に信号を送ったようだ。
そして、千空が歌いだした曲は。
洋楽だった。
(何て言ってるのか、全然分かんない……!)
ちなみに歌声はすごくカッコいい。
でも、意味が全く分からないので
何の曲なのかさっぱりだ。
(まぁ、でも恋愛曲って事はないか)
そういう色恋とは全く無関係の男である。
千空というやつは。
でも気になる事が一つ。
間奏に入る度に千空がこちらを見てくるのだ。
最初は気のせいかと思ったのだけれど、チラチラ見てくるし……。
千空の瞳が熱を帯びているように思えてきて、段々と恥ずかしくなってくる。
ずっと千空の歌声を聴きたいと思っていたはずなのに、終わって欲しいと少し思ってしまった。
(ほんとに気のせいだったら勘違いだし……!)
歌い終って千空が横に座ってきた。
「どうだ?お気に召したか?」
やけに挑発的に煽ってくるけど……。
「ち、近くない??」
「そうか?」
千空はあきらにぴったり体をくっ付け顔を横から覗き込んでいる。
顔をみられるのが恥ずかしくてつい顔を逸らそうとすると更に顔の距離を詰めてきた。
もう唇が触れそうで触れない至近距離で詰めるのを止め、いじめてくる。
「反応聞いてんだがなあ??」
ニヤニヤ笑みを浮かべながら千空は手を絡ませてきた。
「か、格好良かったです………………」
顔が火が出そうな程赤くしてあきらは答えた。
そして、もう無理強いはしないと
心に誓ったのだった。
千空、大樹、杠、あきらの四人でカラオケにきていた。
最初話が持ち上がった時既に千空は行く気がしねえと中々首を縦に振ってくれなかったが、あまりにも誘いがしつこいためしぶしぶ折れ参加する事になった。
しかし、この男。
順番が自分に回ってきても。
「喉痛いからパス」
とか。
「じゃあ、タンバリン叩いてるわ」
「マラカス振っとく」
などなど、様々な言い訳をして歌う気配が全くない。
そもそも今回カラオケに行くきっかけになったのだって千空の歌声を
聴いたことないから行こうと企画されたのだから、千空が歌わないと意味がない。
このままはぐらかされたままではあっという間にタイムリミットが
来てしまう。
何か方法はないか……と考えていると偶然杠のスマホが鳴り出した。
杠はごめん、と謝ってからスマホを見ると。
「本当に申し訳ないんだけど……
用事出来ちゃった……」
どうやら家庭の用事らしい。
「なら、しゃあねぇな、帰るか」
「えっ、まだ時間残ってるし3人で続けて?」
自分の都合で途中で止めるのは申し訳ないと一人で帰ると言う。
それはそれで杠に申し訳ないような……。
「どうする…………?」
「大樹、家まで送ってこい」
ああ、その手があったか。
いや、でもそれだと……
「ああ、構わないぞ!!」
「え、ちょっと待って
送ったら大樹くん、カラオケする時間ないよ……?」
カラオケはあと一時間。
送って戻ってくる間にタイムリミットは過ぎてしまう。
「問題ねぇ、あと一時間はあきらと俺で歌うからな」
「何ーー!!歌うのか!!!
ずるいぞ!!!!」
大樹が千空の肩を掴んでガクガク揺らし(杠が止めた)
千空にちょっと怒られて大樹と杠は帰っていった。
「はーー、ったくあのデカブツ力強すぎんだよ」
しかし、ソファに座り直す千空の頬は少し緩んでいて何だかんだ言って
親友との絆の深さが伺える。
「で、歌ってくれるんでしょ?千空?」
「あ?そんな事誰が言ったかよ」
しかし、千空は真顔で知らないと言い張った。
思わずあきらのこめかみに青筋が浮き上がる。
「嘘つきーー」
あきらは笑っているが決して目元は笑っていない。
すると、千空は観念したようにフッと笑った。
「冗談だ、ただし一曲だけな」
一曲だけ……と少し残念に思ったけど、
歌ってくれるだけましかもしれない。
さて、どんな曲を歌うんだろう?
J-POP?アニソン?
いや千空の事だから童謡とか?
千空がタッチパネルを操作して
機械に信号を送ったようだ。
そして、千空が歌いだした曲は。
洋楽だった。
(何て言ってるのか、全然分かんない……!)
ちなみに歌声はすごくカッコいい。
でも、意味が全く分からないので
何の曲なのかさっぱりだ。
(まぁ、でも恋愛曲って事はないか)
そういう色恋とは全く無関係の男である。
千空というやつは。
でも気になる事が一つ。
間奏に入る度に千空がこちらを見てくるのだ。
最初は気のせいかと思ったのだけれど、チラチラ見てくるし……。
千空の瞳が熱を帯びているように思えてきて、段々と恥ずかしくなってくる。
ずっと千空の歌声を聴きたいと思っていたはずなのに、終わって欲しいと少し思ってしまった。
(ほんとに気のせいだったら勘違いだし……!)
歌い終って千空が横に座ってきた。
「どうだ?お気に召したか?」
やけに挑発的に煽ってくるけど……。
「ち、近くない??」
「そうか?」
千空はあきらにぴったり体をくっ付け顔を横から覗き込んでいる。
顔をみられるのが恥ずかしくてつい顔を逸らそうとすると更に顔の距離を詰めてきた。
もう唇が触れそうで触れない至近距離で詰めるのを止め、いじめてくる。
「反応聞いてんだがなあ??」
ニヤニヤ笑みを浮かべながら千空は手を絡ませてきた。
「か、格好良かったです………………」
顔が火が出そうな程赤くしてあきらは答えた。
そして、もう無理強いはしないと
心に誓ったのだった。