短編夢
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とある日の休日あきらは旧友のゲンと喫茶店でお茶をしていた。
「それで話って何?」
「千空ちゃんと別れてだいぶ経つけどどう?」
その言葉にあきらは持っていたコーヒーを机に置く。
千空と別れ日本に残ってから数年が経つ。
あれからしばらく経つけれどあの時違う返答をしていたら、と強く思うようになった。
心の中にはまだ千空がいて新しく恋をするという気持ちにはなれないでいる。
「やっぱり未練ある?」
あきらはこくりと頷いた。
「千空ちゃんとは連絡とってるの?」
「……全く、杠から元気だよ、とは聞いてるけど
連絡は一切してない」
そして向こうからも一切ない。
「……じゃあ今どうしてるかも知らない?」
「うん」
でも千空の事だ。
きっと研究一筋だろうし私のことなんて忘れてるかも……なんて。
ああ、でも、もし別に新しい恋人がいたらやっぱりショックだな。
「より戻したくないの?」
「駄目だよ、そんなの
それに……言う権利なんて、ない」
振ったのにもう一度なんて、上手い話はない。
「それに千空がどう思ってるかなんて……」
俯いたあきらにゲンはやれやれと懐からチケットを取り出した。
「じゃあ、直接本人に聞いてみる?」
「え?」
「これアメリカ行きのチケット
あと千空ちゃんのいる研究所の住所つき」
一瞬手を伸ばしかけるもあきらはぎゅっと拳を握りしめて済んでのところでやめる。
「いいの?行かなくて」
「……でも」
「初めて貰ったネックレス未だにつけるくらい好きなのに?」
あきらはどうして……と目を見開く。
つけてはいるけど服の下で見えないはずなのにどうして気づいたのか。
「ふ、服で見えないはずなのに」
「ビンゴーー♪ハッタリだったんだけど当たっちゃった?」
「ひっ、引っ掻けたな……!
でも何でこのネックレスのこと知ってたの」
ゲンは知らないはずなのに。
「ああー、それね
いやこないださ俺の友達にね会いに行ったらさ
別れた彼女をめーーーっちゃ引きずってたのよ
会いに行ったらって言ったんだけど会いに行く資格がないとかもう言い訳たっぷりで……
……お揃いのネックレスずっとつけてるくらいその子の事が好きなのにね」
「お揃いの、ネックレス……」
「水族館のやつだっけ?」
そう、水族館で貰ったイルカのネックレス。
千空の性格からは考えられなかったがあの時確かにお揃いで買っていた。
身につけるところを見たことが無かったのでてっきりもう捨ててるとあきらは思い込んでいた。
けど、千空は……まだ持っていた。
いいはぽろぽろと涙を流す。
いいのだろうか、まだ希望を持っていても。
会いにいっても許されるのだろうか。
「行ってきなよ」
「ありがとう、ゲン」
あきらは涙をふき飛行機のチケットを受け取った。
「それで話って何?」
「千空ちゃんと別れてだいぶ経つけどどう?」
その言葉にあきらは持っていたコーヒーを机に置く。
千空と別れ日本に残ってから数年が経つ。
あれからしばらく経つけれどあの時違う返答をしていたら、と強く思うようになった。
心の中にはまだ千空がいて新しく恋をするという気持ちにはなれないでいる。
「やっぱり未練ある?」
あきらはこくりと頷いた。
「千空ちゃんとは連絡とってるの?」
「……全く、杠から元気だよ、とは聞いてるけど
連絡は一切してない」
そして向こうからも一切ない。
「……じゃあ今どうしてるかも知らない?」
「うん」
でも千空の事だ。
きっと研究一筋だろうし私のことなんて忘れてるかも……なんて。
ああ、でも、もし別に新しい恋人がいたらやっぱりショックだな。
「より戻したくないの?」
「駄目だよ、そんなの
それに……言う権利なんて、ない」
振ったのにもう一度なんて、上手い話はない。
「それに千空がどう思ってるかなんて……」
俯いたあきらにゲンはやれやれと懐からチケットを取り出した。
「じゃあ、直接本人に聞いてみる?」
「え?」
「これアメリカ行きのチケット
あと千空ちゃんのいる研究所の住所つき」
一瞬手を伸ばしかけるもあきらはぎゅっと拳を握りしめて済んでのところでやめる。
「いいの?行かなくて」
「……でも」
「初めて貰ったネックレス未だにつけるくらい好きなのに?」
あきらはどうして……と目を見開く。
つけてはいるけど服の下で見えないはずなのにどうして気づいたのか。
「ふ、服で見えないはずなのに」
「ビンゴーー♪ハッタリだったんだけど当たっちゃった?」
「ひっ、引っ掻けたな……!
でも何でこのネックレスのこと知ってたの」
ゲンは知らないはずなのに。
「ああー、それね
いやこないださ俺の友達にね会いに行ったらさ
別れた彼女をめーーーっちゃ引きずってたのよ
会いに行ったらって言ったんだけど会いに行く資格がないとかもう言い訳たっぷりで……
……お揃いのネックレスずっとつけてるくらいその子の事が好きなのにね」
「お揃いの、ネックレス……」
「水族館のやつだっけ?」
そう、水族館で貰ったイルカのネックレス。
千空の性格からは考えられなかったがあの時確かにお揃いで買っていた。
身につけるところを見たことが無かったのでてっきりもう捨ててるとあきらは思い込んでいた。
けど、千空は……まだ持っていた。
いいはぽろぽろと涙を流す。
いいのだろうか、まだ希望を持っていても。
会いにいっても許されるのだろうか。
「行ってきなよ」
「ありがとう、ゲン」
あきらは涙をふき飛行機のチケットを受け取った。