短編夢
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夢を見た。
目が覚めた直後は放心していたが時間が経つにつれてどんどん恥ずかしくなった。
というのもその夢の中にはとある男が出てきたのだが、その男が学校のクラスメイトで。
その男が出てきたのはさして問題ではないと嘘になるが普通の夢ならさして問題はないだろう。
その夢の中では。
その男と私はいわゆる……恋人のような関係で……
夢の中で起こった事は大抵忘れてしまったのだが、雰囲気がとても甘かった事は覚えていた。
夢の中のそいつは普段とは考えられないくらい態度が違って。
その夢の中でその男と私は……
無意識に唇にそっと手を当てていた事に気づいて無理やり胸の奥底に閉じ込めた。
単なる夢だ。
夢の中でいくらあんな事をしてようがたかが夢だ。
そう、だから私は全然これっぽっちも動揺してないし狼狽えてなんかーーあ、お茶が溢れた。
ちなみにそいつこと石神千空とは単なるクラスメイトで私は別に特別な感情は持ってないし向こうもそうだろう。
持ってないからこんな夢見たところで全く支障はささないはずなんだ。
教室に入って自分の席に座ると既に隣には千空が座っていた。
「お、おはよう」
「……“あぁ、おはよう」
普通に挨拶したつもりだったが、少しどもってしまった。
気にしない、気にしないと心の中で念じつつ席に座ると隣から視線を感じた。
「……?」
つい横を向いてしまい千空の顔を見た瞬間あの夢がフラッシュバックした。
「“あーいや、窓見てただけだ
何でもねぇ」
そう言うと千空はさっと顔を背けた。
「は、はは、そ、そう」
あきらもぎこちなく答えて俯いた。
一瞬こっちを見てるのかと思って火が出そうだった。
というか、さっきからあの事を脳内から消そうとしているのだが、一向に消えそうにない。
それどころか消そうと思っているほどより記憶が鮮明になっているような感じだ。
どうしても脳裏からあの光景が離れず熱が上昇するばかりだ。
ちらりと千空の方を見ると何と千空も顔を赤くしていた。
「何だ」
「いや、顔赤いなって」
そう指摘すると千空は僅かに舌打ちした。
「気のせいだろ
つーか、てめーだって……」
ぐいと距離を縮めようとしてまた離れた。
「えー、えっとほら、風邪かも」
「……そうかもな」
この熱い火照った原因は風邪かもしれない。
あの夢ではないと信んじようとした時、あきらと千空の肩を後ろから誰かが掴んだ。
「千空!!!あきら!!!
風邪ひいてるのか!?!?」
大声で叫んだ男は大樹だった。
「っ、うるせぇよ」
千空は耳元で叫ぶなと顔をしかめた。
「確かに二人とも顔が赤いような気がするな!!!」
「……気のせいかもしんねぇだろ」
「今すぐに保健室に行った方がいいかもしれん!!」
「……おい、デカブツ、話聞け」
話を聞こうとしない大樹に千空は何とか会話をしようとしたが、思い込みが激しく自分でこう思ったらもう止まらないのが大樹だ。
千空とあきらは流されるがまま大樹に両脇に抱えられ保健室へと連行されてしまった。
「む!!先生が居ないな!!
すまない、千空、あきら!
辛いだろうが、少し待っててくれ!!」
探してくると大樹は保健室から飛び出していってしまった。
無理やりベッドへと連行された二人は溜め息をついた。
「ったく、あのデカブツろくに人の話聞きやしねぇ……
悪ぃな、あきら」
「話聞かないのはあれだけどほんとに風邪ひいてたら結果オーライじゃない?」
念の為熱を測らないと思い体温計を探そうとしたがどこにあるか分からなかった。
あきらはベッドに腰かけて千空に聞いた。
「千空はどう?気分悪いとかない?」
「いや、俺は……多分……気のせいだ
そっちはどうなんだよ」
「考えてみれば何ともないかも」
千空を見れば先ほど赤くなっていた顔は元通りいつもの千空だ。
「そうか、なら良かったな
……戻るか」
千空が向かい側のベットから立ち上がるのを見て名前もそうしようとしたのだが。
うっかりずるっと滑ってしまった。
「すまん!!二人とも!!
先生もう少しかかると……ん??居ない?」
いない、二人が居ない。
保健室には誰もいない。
ただ開けられた窓から風が吹きカーテンがゆらゆらと動いているだけだった。
ふと大樹は千空が気のせいだと言っていた事を思い出した。
「そうか、俺の早とちりだったんだな」
納得した大樹は教室へと戻っていった。
が、実は戻っていたわけではない。
うっかり滑ったあきらはつい傍にいた千空の服を掴んでしまいベットへと二人してダイブする事になっていたのだ。
偶然風が入った事でカーテンがたなびき見えにくくなっていた事が誤解させてしまったのだろう。
うっすらと目を開けるとそこには自身を押し倒している千空が見えた。
一瞬脳がパンクしかけたが、あきらは我に返った。
こうなってしまったのは自分のせいだと。
あの時千空の服を掴んでしまった事で千空も一緒になってベッドに倒れこんでしまったらしい。
あきらは慌てて掴んでいた服から手を離した。
「ご、ごめん、千空」
返事がない。
押し潰さないように配慮してくれたせいか押し倒す形になっているがもしや嫌な思いをさせてしまっただろうか。
「も、もう起き上がっていいよ」
しかし千空からは返答がない。
「千空……??」
あきらも千空を見てて千空もまたあきらを見ていた。
でも視線は合わなかった。
どこを………見ているのだろう……?
というか押し倒されてからまた熱がぶりかえしてきてしまった。
ごくりと喉を鳴らし千空がゆっくりと距離を縮めてくる。
「あ…………ま、待って」
付き合ってもいないのに……
「あきら」
吐息のように名前を呼ばれあきらは動く事が出来ない。
ドクドク心臓が激しく鳴ってこれはあれだと本能的に察知したあきらはきゅっと目を瞑った。
目が覚めた直後は放心していたが時間が経つにつれてどんどん恥ずかしくなった。
というのもその夢の中にはとある男が出てきたのだが、その男が学校のクラスメイトで。
その男が出てきたのはさして問題ではないと嘘になるが普通の夢ならさして問題はないだろう。
その夢の中では。
その男と私はいわゆる……恋人のような関係で……
夢の中で起こった事は大抵忘れてしまったのだが、雰囲気がとても甘かった事は覚えていた。
夢の中のそいつは普段とは考えられないくらい態度が違って。
その夢の中でその男と私は……
無意識に唇にそっと手を当てていた事に気づいて無理やり胸の奥底に閉じ込めた。
単なる夢だ。
夢の中でいくらあんな事をしてようがたかが夢だ。
そう、だから私は全然これっぽっちも動揺してないし狼狽えてなんかーーあ、お茶が溢れた。
ちなみにそいつこと石神千空とは単なるクラスメイトで私は別に特別な感情は持ってないし向こうもそうだろう。
持ってないからこんな夢見たところで全く支障はささないはずなんだ。
教室に入って自分の席に座ると既に隣には千空が座っていた。
「お、おはよう」
「……“あぁ、おはよう」
普通に挨拶したつもりだったが、少しどもってしまった。
気にしない、気にしないと心の中で念じつつ席に座ると隣から視線を感じた。
「……?」
つい横を向いてしまい千空の顔を見た瞬間あの夢がフラッシュバックした。
「“あーいや、窓見てただけだ
何でもねぇ」
そう言うと千空はさっと顔を背けた。
「は、はは、そ、そう」
あきらもぎこちなく答えて俯いた。
一瞬こっちを見てるのかと思って火が出そうだった。
というか、さっきからあの事を脳内から消そうとしているのだが、一向に消えそうにない。
それどころか消そうと思っているほどより記憶が鮮明になっているような感じだ。
どうしても脳裏からあの光景が離れず熱が上昇するばかりだ。
ちらりと千空の方を見ると何と千空も顔を赤くしていた。
「何だ」
「いや、顔赤いなって」
そう指摘すると千空は僅かに舌打ちした。
「気のせいだろ
つーか、てめーだって……」
ぐいと距離を縮めようとしてまた離れた。
「えー、えっとほら、風邪かも」
「……そうかもな」
この熱い火照った原因は風邪かもしれない。
あの夢ではないと信んじようとした時、あきらと千空の肩を後ろから誰かが掴んだ。
「千空!!!あきら!!!
風邪ひいてるのか!?!?」
大声で叫んだ男は大樹だった。
「っ、うるせぇよ」
千空は耳元で叫ぶなと顔をしかめた。
「確かに二人とも顔が赤いような気がするな!!!」
「……気のせいかもしんねぇだろ」
「今すぐに保健室に行った方がいいかもしれん!!」
「……おい、デカブツ、話聞け」
話を聞こうとしない大樹に千空は何とか会話をしようとしたが、思い込みが激しく自分でこう思ったらもう止まらないのが大樹だ。
千空とあきらは流されるがまま大樹に両脇に抱えられ保健室へと連行されてしまった。
「む!!先生が居ないな!!
すまない、千空、あきら!
辛いだろうが、少し待っててくれ!!」
探してくると大樹は保健室から飛び出していってしまった。
無理やりベッドへと連行された二人は溜め息をついた。
「ったく、あのデカブツろくに人の話聞きやしねぇ……
悪ぃな、あきら」
「話聞かないのはあれだけどほんとに風邪ひいてたら結果オーライじゃない?」
念の為熱を測らないと思い体温計を探そうとしたがどこにあるか分からなかった。
あきらはベッドに腰かけて千空に聞いた。
「千空はどう?気分悪いとかない?」
「いや、俺は……多分……気のせいだ
そっちはどうなんだよ」
「考えてみれば何ともないかも」
千空を見れば先ほど赤くなっていた顔は元通りいつもの千空だ。
「そうか、なら良かったな
……戻るか」
千空が向かい側のベットから立ち上がるのを見て名前もそうしようとしたのだが。
うっかりずるっと滑ってしまった。
「すまん!!二人とも!!
先生もう少しかかると……ん??居ない?」
いない、二人が居ない。
保健室には誰もいない。
ただ開けられた窓から風が吹きカーテンがゆらゆらと動いているだけだった。
ふと大樹は千空が気のせいだと言っていた事を思い出した。
「そうか、俺の早とちりだったんだな」
納得した大樹は教室へと戻っていった。
が、実は戻っていたわけではない。
うっかり滑ったあきらはつい傍にいた千空の服を掴んでしまいベットへと二人してダイブする事になっていたのだ。
偶然風が入った事でカーテンがたなびき見えにくくなっていた事が誤解させてしまったのだろう。
うっすらと目を開けるとそこには自身を押し倒している千空が見えた。
一瞬脳がパンクしかけたが、あきらは我に返った。
こうなってしまったのは自分のせいだと。
あの時千空の服を掴んでしまった事で千空も一緒になってベッドに倒れこんでしまったらしい。
あきらは慌てて掴んでいた服から手を離した。
「ご、ごめん、千空」
返事がない。
押し潰さないように配慮してくれたせいか押し倒す形になっているがもしや嫌な思いをさせてしまっただろうか。
「も、もう起き上がっていいよ」
しかし千空からは返答がない。
「千空……??」
あきらも千空を見てて千空もまたあきらを見ていた。
でも視線は合わなかった。
どこを………見ているのだろう……?
というか押し倒されてからまた熱がぶりかえしてきてしまった。
ごくりと喉を鳴らし千空がゆっくりと距離を縮めてくる。
「あ…………ま、待って」
付き合ってもいないのに……
「あきら」
吐息のように名前を呼ばれあきらは動く事が出来ない。
ドクドク心臓が激しく鳴ってこれはあれだと本能的に察知したあきらはきゅっと目を瞑った。