短編夢
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「千空ーー!!
杠からチョコ貰ったぞ!!!」
嬉しそうに報告する大樹に千空は良かったなと真顔で答えた。
「はは、まぁ、友チョコって言ってたけどな!!」
しかし、友チョコといいながらほぼ本命に近いがそこを指摘するのも野暮だろう。
「やべー!!チョコやべー!!!」
クロムに至っては人生初のチョコ(代用だが)に感激し涙を流していた。
「ふうん、まぁ、なかなかだな」
科学王国皆の大勢の女子から大量のチョコを受け取った龍水も同じくチョコを口にしていた。
女性陣の中には義理チョコを律儀に贈る者もいるのでほぼほぼ恩恵には預かられているだろう。
……一名を残して。
「なあ!千空も食えよ!!」
「うるせぇな、糖分補給には持ってこいだがな、今は別に要らねぇ」
ガチャガチャと物音を立てて実験器具を触る千空は何故だか機嫌が悪そうだった。
「そうだ、千空ちゃん
チョコ貰った?」
ピクリと千空が動きを止めた。
杠たちから貰っていたのは見ていたが千空に片思いしているあきらから貰うとこを見かけていない。
「……まだ貰ってねぇ」
「……は!?!?」
研究室の周囲にいたゲンたちは軒並み揃って驚愕した。
「え?え?
だって俺たち全員貰ったよ??」
顔馴染みの男性陣には今朝配っていたはずだ。
ただし板チョコだけど。
まさか本人に限って本命に渡さないとは思うわけがない。
もし本命が変わったという点もなくはないが、全員に渡す時には義理と言っていたので可能性はない。
「あーあー
もう出てけ、てめえら」
しっしっと追い出した千空は椅子に座りため息をついた。
他の奴らに配っているのは知っている。
どうして自分にだけくれないのか。
「あー、くそ」
何か他の事をしようとしても気になってしょうがなく時々椅子から立ってはまた椅子に座るなど意味のない行動を繰り返している。
「はあ、何でだよ」
完全にくれるものだと思っていた。
義理チョコを貰っていたあいつらが心底羨ましいと思う。
気付くと日が落ちて夜になっていた。
「……こりゃ無理か」
理由は分からないが、何かしてしまったのかと考えていると向かってくる誰かの気配がした。
また誰かがからかいに来たのかとチラリと後ろを見るとそこにはあきらがいた。
心のなかで遅せーよ、バカと呟きつつ頬を緩ませた。
次の日。
「千空
昨日酔ってたけど大丈夫?」
「特に問題はねぇな
つか記憶ねぇわ、何かあったのか?」
そう聞くとあきらは顔を赤くして何もなかったと答えた。
そうあきらは知らない。
千空は微量のアルコールで酔うほど酒には弱くないと。
この事を知っているのは幼馴染みの大樹のみ。
あきらには少々悪いがこのまま隠していようと千空は思った。
杠からチョコ貰ったぞ!!!」
嬉しそうに報告する大樹に千空は良かったなと真顔で答えた。
「はは、まぁ、友チョコって言ってたけどな!!」
しかし、友チョコといいながらほぼ本命に近いがそこを指摘するのも野暮だろう。
「やべー!!チョコやべー!!!」
クロムに至っては人生初のチョコ(代用だが)に感激し涙を流していた。
「ふうん、まぁ、なかなかだな」
科学王国皆の大勢の女子から大量のチョコを受け取った龍水も同じくチョコを口にしていた。
女性陣の中には義理チョコを律儀に贈る者もいるのでほぼほぼ恩恵には預かられているだろう。
……一名を残して。
「なあ!千空も食えよ!!」
「うるせぇな、糖分補給には持ってこいだがな、今は別に要らねぇ」
ガチャガチャと物音を立てて実験器具を触る千空は何故だか機嫌が悪そうだった。
「そうだ、千空ちゃん
チョコ貰った?」
ピクリと千空が動きを止めた。
杠たちから貰っていたのは見ていたが千空に片思いしているあきらから貰うとこを見かけていない。
「……まだ貰ってねぇ」
「……は!?!?」
研究室の周囲にいたゲンたちは軒並み揃って驚愕した。
「え?え?
だって俺たち全員貰ったよ??」
顔馴染みの男性陣には今朝配っていたはずだ。
ただし板チョコだけど。
まさか本人に限って本命に渡さないとは思うわけがない。
もし本命が変わったという点もなくはないが、全員に渡す時には義理と言っていたので可能性はない。
「あーあー
もう出てけ、てめえら」
しっしっと追い出した千空は椅子に座りため息をついた。
他の奴らに配っているのは知っている。
どうして自分にだけくれないのか。
「あー、くそ」
何か他の事をしようとしても気になってしょうがなく時々椅子から立ってはまた椅子に座るなど意味のない行動を繰り返している。
「はあ、何でだよ」
完全にくれるものだと思っていた。
義理チョコを貰っていたあいつらが心底羨ましいと思う。
気付くと日が落ちて夜になっていた。
「……こりゃ無理か」
理由は分からないが、何かしてしまったのかと考えていると向かってくる誰かの気配がした。
また誰かがからかいに来たのかとチラリと後ろを見るとそこにはあきらがいた。
心のなかで遅せーよ、バカと呟きつつ頬を緩ませた。
次の日。
「千空
昨日酔ってたけど大丈夫?」
「特に問題はねぇな
つか記憶ねぇわ、何かあったのか?」
そう聞くとあきらは顔を赤くして何もなかったと答えた。
そうあきらは知らない。
千空は微量のアルコールで酔うほど酒には弱くないと。
この事を知っているのは幼馴染みの大樹のみ。
あきらには少々悪いがこのまま隠していようと千空は思った。