カラスバ夢
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夜中ふと目が覚めた。
時刻を見ればまだ午前2時を過ぎたくらいでもう1回睡眠に戻ろうとしたがなんだか寝付けなくて眠気がくるまで起きることにした。
夜だから外からはバトルゾーンの赤い光がうっすらと見える、戦いにいくという選択肢もあるが今日はやめておこう。
ベッドの上であれこれ考えているのも何なので屋上に一人出向くことにした。
夜の屋上は少し肌寒く思える、上着でも持ってくれば良かったなーと肌を擦っていると温かい温度を保った布が肩にかけられた。
「風邪引くで」
「!カラスバさん、なんでここに…………」
「何でて俺は宿泊客や、いたら可笑しいんか?」
いえ…………と私はカラスバから目を背ける。
この人は何故ホテルZに唐突に泊まりに来たのか、その思考が読めず困惑した。
脳裏に昨日戦った後の記憶が映る。
彼は私の事を諦めていないと言っていた、追いかけると言っていたがまさか本当に実行するとは…………
行動が全て筒抜けになっていたのも含めもう彼に私という全部が握られているかと思ってしまうくらいだ。
現に少し寒いから温かい飲み物でも欲しいなと思っていたところに上着と手にホットコーヒーを持って訪れた彼が怖い。
いや寒いところに温かい飲み物は必需品ではあるけれど、個数が1個ではなく2個な所も怖い。
「冷えるやろ、これ飲みぃ」
「………………ありがとうございます……あのお代おいくらですか」
「そんなコーヒー1個に金せびるほどせこくないわ、気にせんでええ」
「いや払わせてください」
あまり貸しを作りたくなくスマホロトムを出して払おうとする私にカラスバは素直に甘えればいいのにと思っているのかため息をついた。
「そんなに嫌なんか?俺から借りを作るんわ」
「だって……タダほど高いものはないって言うじゃないですか」
「お利口さんやなぁ、自分」
軽口の割に目は鋭く笑っていない気がして風のせいなのかこの男の持つ空気のせいなのかどちらか分からないが背筋が震え上がった。
ごくりと生唾を飲む私にカラスバはふっと観念したように笑みを浮かべた。
「分かった、ほんなら半分で手打とか
それならええやろ」
「助かります、ご馳走になります」
貰ったコーヒーを一口飲むとそれだけで温かさが染み入った。
たったそれだけなのにほっと心まで温まったような気がして頬が緩む。
どうしてこんなに安らぐのだろう、不思議だなと思っているとコーヒーを見つめるカラスバの視線がどことなく何かに思いを馳せているように見えた。
「…………俺も昔こないしてごっつ寒い日にフラダリさんからコーヒーもろたんや、効果的には真逆やけどな」
コーヒーは胃を冷ますさかい、と今現時点でそれ言う?と豆知識を貰いつつそうなんですねと相打ちをうった。
カラスバは遠い昔を思い出しているのか勝手にペラペラと喋った。
「体が冷える……それだけで体は言うことがきかんし心は荒む、それで縮こもって夜を過ごしてた頃を思い出すわ
そんな寒い夜が…………一杯のコーヒーがあるだけで体が温もって心まで温まるんやから不思議やなぁ」
カラスバはしみじみとコーヒーの入ったカップをくるくると回す。
「そんなわけでコーヒーを奢った理由にそんなたいそうな訳はない、そこまで警戒せんでもええ」
「…………バレてましたか……」
「当たり前や、俺を誰やと思てん」
「また貸しを作ってしまったかと……」
「それで仕事頼まれると思たんか、安心せぇお前の事は気に入ったからな、よほどの事がない限り頼まんわ」
というとこは、よほどの事があった場合は何かをされるもしくは頼まれるということだろうか…………と脳裏に過ったが今は気にしない事にした。
「それにしても美味しいコーヒーですね」
「せやねん、ここのコーヒーは格別でなぁ……
あ、他にもオススメあるで?」
「本当ですか?知りたいです」
「ほんなら今度案内しよか」
どんなところだろう?ポケモンにも食べられるメニューあるかなとかそんな事ばかり気にしていた私だが知らずのうちに約束をさせられていた事に全く気付かなかった。
そう、カラスバに徐々に分からないようにゆっくりと跡ぼりを埋められつつるとは予想もしていなかったのである……………………
時刻を見ればまだ午前2時を過ぎたくらいでもう1回睡眠に戻ろうとしたがなんだか寝付けなくて眠気がくるまで起きることにした。
夜だから外からはバトルゾーンの赤い光がうっすらと見える、戦いにいくという選択肢もあるが今日はやめておこう。
ベッドの上であれこれ考えているのも何なので屋上に一人出向くことにした。
夜の屋上は少し肌寒く思える、上着でも持ってくれば良かったなーと肌を擦っていると温かい温度を保った布が肩にかけられた。
「風邪引くで」
「!カラスバさん、なんでここに…………」
「何でて俺は宿泊客や、いたら可笑しいんか?」
いえ…………と私はカラスバから目を背ける。
この人は何故ホテルZに唐突に泊まりに来たのか、その思考が読めず困惑した。
脳裏に昨日戦った後の記憶が映る。
彼は私の事を諦めていないと言っていた、追いかけると言っていたがまさか本当に実行するとは…………
行動が全て筒抜けになっていたのも含めもう彼に私という全部が握られているかと思ってしまうくらいだ。
現に少し寒いから温かい飲み物でも欲しいなと思っていたところに上着と手にホットコーヒーを持って訪れた彼が怖い。
いや寒いところに温かい飲み物は必需品ではあるけれど、個数が1個ではなく2個な所も怖い。
「冷えるやろ、これ飲みぃ」
「………………ありがとうございます……あのお代おいくらですか」
「そんなコーヒー1個に金せびるほどせこくないわ、気にせんでええ」
「いや払わせてください」
あまり貸しを作りたくなくスマホロトムを出して払おうとする私にカラスバは素直に甘えればいいのにと思っているのかため息をついた。
「そんなに嫌なんか?俺から借りを作るんわ」
「だって……タダほど高いものはないって言うじゃないですか」
「お利口さんやなぁ、自分」
軽口の割に目は鋭く笑っていない気がして風のせいなのかこの男の持つ空気のせいなのかどちらか分からないが背筋が震え上がった。
ごくりと生唾を飲む私にカラスバはふっと観念したように笑みを浮かべた。
「分かった、ほんなら半分で手打とか
それならええやろ」
「助かります、ご馳走になります」
貰ったコーヒーを一口飲むとそれだけで温かさが染み入った。
たったそれだけなのにほっと心まで温まったような気がして頬が緩む。
どうしてこんなに安らぐのだろう、不思議だなと思っているとコーヒーを見つめるカラスバの視線がどことなく何かに思いを馳せているように見えた。
「…………俺も昔こないしてごっつ寒い日にフラダリさんからコーヒーもろたんや、効果的には真逆やけどな」
コーヒーは胃を冷ますさかい、と今現時点でそれ言う?と豆知識を貰いつつそうなんですねと相打ちをうった。
カラスバは遠い昔を思い出しているのか勝手にペラペラと喋った。
「体が冷える……それだけで体は言うことがきかんし心は荒む、それで縮こもって夜を過ごしてた頃を思い出すわ
そんな寒い夜が…………一杯のコーヒーがあるだけで体が温もって心まで温まるんやから不思議やなぁ」
カラスバはしみじみとコーヒーの入ったカップをくるくると回す。
「そんなわけでコーヒーを奢った理由にそんなたいそうな訳はない、そこまで警戒せんでもええ」
「…………バレてましたか……」
「当たり前や、俺を誰やと思てん」
「また貸しを作ってしまったかと……」
「それで仕事頼まれると思たんか、安心せぇお前の事は気に入ったからな、よほどの事がない限り頼まんわ」
というとこは、よほどの事があった場合は何かをされるもしくは頼まれるということだろうか…………と脳裏に過ったが今は気にしない事にした。
「それにしても美味しいコーヒーですね」
「せやねん、ここのコーヒーは格別でなぁ……
あ、他にもオススメあるで?」
「本当ですか?知りたいです」
「ほんなら今度案内しよか」
どんなところだろう?ポケモンにも食べられるメニューあるかなとかそんな事ばかり気にしていた私だが知らずのうちに約束をさせられていた事に全く気付かなかった。
そう、カラスバに徐々に分からないようにゆっくりと跡ぼりを埋められつつるとは予想もしていなかったのである……………………
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