夜桜凶一郎R夢まとめ
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凶一郎とあきらはロッカーに閉じ込められていた。
いや、正確に言えばあえて自ら閉じこもっている。
どうしてこんなことに……とあきらはロッカーの扉の向こう側で鬼の如く憤怒している二刃の様子を伺う。
凶一郎といえばロッカーの中から二刃を挑発していた。
「やーいやーーーい、どうだ手も足も出ないだろう」
「………………あんたね」
「ふっ、何を言っても無駄だ
このロッカーは!!六美が万が一危険な目にあった時用に作っていた試作品だ!!!
頑丈で刃物も通らんし、お前はおろか俺でさえも容易に壊せないように作ったのだからな!!!!
この通り鍵をかければ後は誰も手出し出来ないということだ!!!」
出来るのなら、やってみせろ〜〜〜〜と凶一郎は舌を出して二刃を挑発している。
怒った二刃はロッカーを吹き飛ばすがバウンドするだけで損傷はない。
「それにお前は力を最大発揮は出来ない
……何故なら、あきらもいるからな」
そう、あきらは自らの意思でロッカーに入ったわけではない。
凶一郎に強引に巻き込まれる形で拉致されたのも同然である。
凶一郎の読み通り二刃は諦めたらしく、ため息をついて構えをといた。
「はぁ、本当に呆れるね
しばらくそこで反省しな」
森の中心地にまで吹っ飛ばれたロッカーを横目に二刃は屋敷に帰っていった。
人気がなくなったのを確認する。
「さて、出るとするか
すまないな、巻き込んでしまって」
「う、ううん、いいよ、早く出よう?」
何故かあきらは頬を赤らめている。
理由は分からないが、とにかくここを脱出しようと凶一郎は鍵の差し込み口にキーを差した、が。
「ん?」
鍵が回らない、金属の擦れる音が聞こえるだけでドアが開かない。
「ぐっっ」
ぎりぎりと力任せに回そうとしたが、かえって変な方向に鍵が入ってしまった。
どうやら先ほど二刃に吹っ飛ばれた際に差し込み口が壊れてしまったらしい。
仕方ない、鍵の脱出は置いといてロッカーを破壊して……と思ったあたりでこのロッカーがなんの為に作られたかを思い出す。
『頑丈で刃物も通らんし、お前はおろか俺でさえも容易に壊せないように作ったのだからな!!!!』
凶一郎の顔が青ざめる。
力を込めて押すがやはり開かないし、壊せない。
「誰だっ!!!!こんなのを作ったのは!!!」
自分である。
自分の行いが巡り巡って襲いかかる事態に凶一郎は怒ったが、苦しそうなあきらの息遣いに我にかえった。
ここには自分の他にもう一人いたと思い出したのと同時にこの状況が非常に困った状況である事に気づく。
このロッカーは元々一人用に作ったものだ。
そんなところに男女が押し詰められている。
具体的にいうとぎゅうぎゅうに密着しあきらの胸が押し当てられていた。
「……………………!!!!」
あきらとはいえば最初から凶一郎と密着しているのでずっと赤面していたのだが、今更になってその理由が分かった。
しまった、これは非常によくないと凶一郎は自らの下半身を自ずと意識してしまう。
何か打破しないと、と凶一郎はあきらに声をかける。
「おい、いつも持ってる護身用の小刀はどうした」
「服のポケットに入ってるけど……ちょっとこの体勢だと取りづらいかも……取ってくれる?」
わかった、と返事をしてあきらの服にふれる。
確か、このあたりにあったはず……とまさぐっているとくすぐったいのかあきらの吐息が聴覚をくすぐる。
「あと少しの辛抱だ、じっとしてろ」
「う、うん、んっ」
「っ、」
焦って中々小刀が掴めない。
つるつる滑る度に触れてしまい、びくんとあきらが身じろぎをする。
「……ほら、取れたぞ、これで切れそうか?」
「切れるか分かんないけど……やってみるね
…………やっぱり無理みたい」
やはりか、と凶一郎は眉を下げた。
無理もない、この状況では十分に力を発揮出来ないだろう。
「……どうしよう、ずっとこのまま?」
「流石に夜になれば誰か探しに来るだろう
それまでの辛抱だ」
と言ったものの凶一郎は気が気でない。
依然として胸の膨らみが体にあたり、どこか甘い匂いが鼻孔を刺激し自然と上目遣いになっているあきらを目の前にしていつ理性の糸が切れるかは時間の問題だった。
抱きしめそうになる腕をなけなしの理性で抑えこむが。
自分を見つめてくるあきらの瞳に意思が揺らぐ。
どくん、どくんと心臓が高鳴っていく。
行き場を失ったあきらの手は控えめに凶一郎の後ろの服を握っている。
…………触れたい、と思った。
口を塞いでめちゃくちゃにしたいと。
もう、それしか頭になかった。
沸々と煮える湯の如く体の熱が上がっていく。
衝動のまま、キスをした。
驚いたあきらは凶一郎の口づけを受け入れる。
「んっっっ、ふっっっ、」
角度を変え何度も唇を重ねる。
舌で口をこじ開けて無我夢中で貪ると、生理的な涙があきらの目から溢れた。
何かに蝕まれるかのように奥深くまで引き込まれていく。
もうお互いの吐息しか聞こえない空間は熱気で満たされ、更に温度が上昇していく。
早く一つになりたいと指が動き服を乱そうとすると扉が開き、光が差し込んだ。
「あっ、良かった、凶一郎兄さんとあきら姉さん、無事だったんで……」
ですね…………と言おうとした太陽はびしりと固まる。
明らかにおっぱじめようとしている二人に太陽はそっと扉を閉めようとして慌ててあきらが止めた。
「待って!!待って!いいから!!しめなくていいから!!!」
助けに来たのは太陽だった。
二刃から事の顛末を聞いた太陽は万が一でも閉じ込めれていたら大変だと思い探しに来ていたらしい。
ちなみに鍵が壊れていたと思い込んでいたが、鍵穴が錆びていただけだった。
数年前のを急遽出してきたのが悪かったようだ。
「ありがとうね、太陽」
「い、いえ…………」
未だ場を目撃してしまった太陽はぎこちなく笑う。
「凶一郎もお礼言おうよ」
「ふん、俺は助けてなんぞそいつには言っていないからな、感謝など不要だ」
余計なお世話だと突っぱねた凶一郎だった。
