夜桜凶一郎R夢まとめ
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今年もあと残り僅か。今年も忙しく慌ただしくしていたのも昨日までのことで。
大晦日の今日はやるべき事は午前中に終わらせ午後はゆっくりして年越しそばも食べて、後は午前の針が0時になるのを待つだけである。
例年忙しい凶一郎もこの日は珍しく家でゆっくりとこたつに浸かっている。
どこぞの寺の除夜の鐘の放送をのんびりと眺めつつ静かに時が流れていた。
去年と違うのは和気あいあいとした実家ではなく、マンション住まいであること。
婚約者の彼女と籍を入れ今では妻となった彼女は自分の隣でみかんの皮を剥いている。
例年賑やかな団欒とは異なった静かな空間に少し寂しさを感じつつも緩やかな時の流れは心地が良い。
そんな彼女をじっと見つめていると彼女は微笑んで剥いたみかんの半分を自分の手のひらにのせた。
ニコニコと、渡されたみかんにそういう意味ではないのだが……と思いつつも渡されたみかんを頬張る。
柑橘特有のすっぱい匂いとこれは当たりだな――とみかんを飲み込む。
………………ああ、どうしてかな。
愛おしい妻と二人きりで和やかな時間を過ごして幸せなはずなのに、そんな自分の後ろ姿が遠く感じる。
原因が思い当たらないまま、刻々と時間は過ぎて――――
かちり、と時計の針が12時を指した、日付が切り替わった。
「お誕生日おめでとう、凶一郎」
「ありがとう」
いつも真っ先に明けまして、よりも誕生日の方を優先する彼女は変わらないな…………と実感しつつ素直に感謝を述べる。
それからいつも通りに新年の挨拶を交わして…………凶一郎は眉をしかめた。
胸が………………苦しい。
心臓をぎゅっと掴まれたような、苦しく、重く。
石がのしかかったように気持ちが重たい。
何が重たいんだ?俺は?こうして先ほど祝いの言葉を投げかけられたというのに。
どうして………………こんな………………と口をきゅっとつぐんでいると。
「………………やっぱり、寂しい?」
「何がだ」
「だっていつもだったら皆に祝ってもらってるから……」
「そりゃあ隣に六美がいないわけだからな」
ああ、これで隣に六美がいたら!!!!まさしく天上の気分に舞い上がっていたことだろう。
六美禁を課している今、会いに行くわけにはいかない…………早く5年経過しないものかと時計を眺めた。
だが彼女は六美だけが要因ではないと表情が物語っていた、なんとなく言いたいことはわかる。
「そんなにしょげた顔をするな、祝いの言葉が一つだけだからと言って気を病むことはない、俺はそんなやわな男じゃないぞ」
「そ、そう……?ならいいんだけど……」
妻の心中は当たり凶一郎は否定したもののまだ胸の中が燻っていた。
………………まぁ割とメンタルが弱い事は自覚はしているが別に誕生日当日に家族がいないだけでここまで凹む…………ことは……事は…………
そう思っているはずなのにどうして今思い浮かぶのはあの日の団欒で。
無性に風が過ぎ去ったような凶一郎の手に彼女はそっと手を重ねた。
すると――――――
ピロン、とスマホが鳴りパッとメッセージが表示される。
差出人は太陽からだった、当然誕生日おめでとうございますと書かれていて凶一郎は嬉しいやら憎たらしいやらでどう返そうかと一瞬迷っていると――――
次々にメッセージが届き通知が溜まっていく。
愛しい六美からメッセージが届き凶一郎は思わず大粒の涙を流す、ああたった一言おめでとうだけでも妹成分が詰まっている。
声はないが凶一郎ならば一字一句脳内で再生可能だ、何なら切り貼りだって自由に細工できる。
このメッセージは永久保存だ…………とハンカチで涙を拭いていると。
次は二刃だったそして、夜桜家は勿論のこと。親友の灰と同級生の聖司、りんに金級スパイらなど………………あらゆる知り合いから祝いのメッセージが届きつつあった。
あっと言う間にメッセージは溜まりスクロールしても追いつかないほど次々へと送られてくる。
しかしどうしたものか、家族は勿論。
友人は置いといて仕事上の人間からも即メッセージが届くなど去年までにはなかった。
となると誰かがこうなるように仕組んだに違いない。
隣にはたくさん届いているねーと微笑む妻がいる。
「…………まさかお前か?」
「え?………………え、えへへ」
「はぁ、年末スパイ協会の連中に話しかけているとは思ったいたが………………」
灰に仕事に関しての相談だったよ、と伝えられそう言うのならそうなんだろうと忙しいのもあって四隅に置いていたが…………灰のやつわざと黙っていたな?後で小言でも言おう。
「余計な事を」
「ほ、ほら、いつもだったら皆一緒だから…………
今年は私と二人きりだし……ちょっと賑わいが足りないかも……って、嫌だった……?」
「………………別に」
そうぶっきらぼうに顔を背けたが反論しない時点でこのサプライズ祝いはものすごく嬉しかったが言うまでもない。
が、それを口に出すと恥ずかしいのでこうやって凶一郎はおちゃらけるか無言の二択になってしまう。
後で一人一人に返信するか…………第一弾は六美だな。
どうせなら動画でも撮って愛を送ろうと画策する。
手っ取り早くありがとうの一言でも真っ先に送るべきか、いやじっくり長文を練った方が良いか。
とりあえず大量のありがとう、愛してるスタンプを送りつけると何故かキモいスタンプを返されてしまった。
しまった、量が足りなかったか?文章の方が良かったか…………と後悔しつつそれぞれに返信を送る。
隣に妹弟はいないが良い一年を送れそうだ…………と頬を緩めて改めて妻と向き合う。
「ありがとう」
「お礼なんて…………そんな大したことしてないよ」
「いいや、正月をお前と過ごせて良かった……と心から思う」
寂しさはもう紛れた。むしゃくしゃしていた気持ちは吹っ飛びただ今は――――
テレビの音を消し、そっと距離を詰めて手を回すと妻の頬が赤らんだ。
この特別な誕生日の日を妻と過ごしたい――――――
大晦日の今日はやるべき事は午前中に終わらせ午後はゆっくりして年越しそばも食べて、後は午前の針が0時になるのを待つだけである。
例年忙しい凶一郎もこの日は珍しく家でゆっくりとこたつに浸かっている。
どこぞの寺の除夜の鐘の放送をのんびりと眺めつつ静かに時が流れていた。
去年と違うのは和気あいあいとした実家ではなく、マンション住まいであること。
婚約者の彼女と籍を入れ今では妻となった彼女は自分の隣でみかんの皮を剥いている。
例年賑やかな団欒とは異なった静かな空間に少し寂しさを感じつつも緩やかな時の流れは心地が良い。
そんな彼女をじっと見つめていると彼女は微笑んで剥いたみかんの半分を自分の手のひらにのせた。
ニコニコと、渡されたみかんにそういう意味ではないのだが……と思いつつも渡されたみかんを頬張る。
柑橘特有のすっぱい匂いとこれは当たりだな――とみかんを飲み込む。
………………ああ、どうしてかな。
愛おしい妻と二人きりで和やかな時間を過ごして幸せなはずなのに、そんな自分の後ろ姿が遠く感じる。
原因が思い当たらないまま、刻々と時間は過ぎて――――
かちり、と時計の針が12時を指した、日付が切り替わった。
「お誕生日おめでとう、凶一郎」
「ありがとう」
いつも真っ先に明けまして、よりも誕生日の方を優先する彼女は変わらないな…………と実感しつつ素直に感謝を述べる。
それからいつも通りに新年の挨拶を交わして…………凶一郎は眉をしかめた。
胸が………………苦しい。
心臓をぎゅっと掴まれたような、苦しく、重く。
石がのしかかったように気持ちが重たい。
何が重たいんだ?俺は?こうして先ほど祝いの言葉を投げかけられたというのに。
どうして………………こんな………………と口をきゅっとつぐんでいると。
「………………やっぱり、寂しい?」
「何がだ」
「だっていつもだったら皆に祝ってもらってるから……」
「そりゃあ隣に六美がいないわけだからな」
ああ、これで隣に六美がいたら!!!!まさしく天上の気分に舞い上がっていたことだろう。
六美禁を課している今、会いに行くわけにはいかない…………早く5年経過しないものかと時計を眺めた。
だが彼女は六美だけが要因ではないと表情が物語っていた、なんとなく言いたいことはわかる。
「そんなにしょげた顔をするな、祝いの言葉が一つだけだからと言って気を病むことはない、俺はそんなやわな男じゃないぞ」
「そ、そう……?ならいいんだけど……」
妻の心中は当たり凶一郎は否定したもののまだ胸の中が燻っていた。
………………まぁ割とメンタルが弱い事は自覚はしているが別に誕生日当日に家族がいないだけでここまで凹む…………ことは……事は…………
そう思っているはずなのにどうして今思い浮かぶのはあの日の団欒で。
無性に風が過ぎ去ったような凶一郎の手に彼女はそっと手を重ねた。
すると――――――
ピロン、とスマホが鳴りパッとメッセージが表示される。
差出人は太陽からだった、当然誕生日おめでとうございますと書かれていて凶一郎は嬉しいやら憎たらしいやらでどう返そうかと一瞬迷っていると――――
次々にメッセージが届き通知が溜まっていく。
愛しい六美からメッセージが届き凶一郎は思わず大粒の涙を流す、ああたった一言おめでとうだけでも妹成分が詰まっている。
声はないが凶一郎ならば一字一句脳内で再生可能だ、何なら切り貼りだって自由に細工できる。
このメッセージは永久保存だ…………とハンカチで涙を拭いていると。
次は二刃だったそして、夜桜家は勿論のこと。親友の灰と同級生の聖司、りんに金級スパイらなど………………あらゆる知り合いから祝いのメッセージが届きつつあった。
あっと言う間にメッセージは溜まりスクロールしても追いつかないほど次々へと送られてくる。
しかしどうしたものか、家族は勿論。
友人は置いといて仕事上の人間からも即メッセージが届くなど去年までにはなかった。
となると誰かがこうなるように仕組んだに違いない。
隣にはたくさん届いているねーと微笑む妻がいる。
「…………まさかお前か?」
「え?………………え、えへへ」
「はぁ、年末スパイ協会の連中に話しかけているとは思ったいたが………………」
灰に仕事に関しての相談だったよ、と伝えられそう言うのならそうなんだろうと忙しいのもあって四隅に置いていたが…………灰のやつわざと黙っていたな?後で小言でも言おう。
「余計な事を」
「ほ、ほら、いつもだったら皆一緒だから…………
今年は私と二人きりだし……ちょっと賑わいが足りないかも……って、嫌だった……?」
「………………別に」
そうぶっきらぼうに顔を背けたが反論しない時点でこのサプライズ祝いはものすごく嬉しかったが言うまでもない。
が、それを口に出すと恥ずかしいのでこうやって凶一郎はおちゃらけるか無言の二択になってしまう。
後で一人一人に返信するか…………第一弾は六美だな。
どうせなら動画でも撮って愛を送ろうと画策する。
手っ取り早くありがとうの一言でも真っ先に送るべきか、いやじっくり長文を練った方が良いか。
とりあえず大量のありがとう、愛してるスタンプを送りつけると何故かキモいスタンプを返されてしまった。
しまった、量が足りなかったか?文章の方が良かったか…………と後悔しつつそれぞれに返信を送る。
隣に妹弟はいないが良い一年を送れそうだ…………と頬を緩めて改めて妻と向き合う。
「ありがとう」
「お礼なんて…………そんな大したことしてないよ」
「いいや、正月をお前と過ごせて良かった……と心から思う」
寂しさはもう紛れた。むしゃくしゃしていた気持ちは吹っ飛びただ今は――――
テレビの音を消し、そっと距離を詰めて手を回すと妻の頬が赤らんだ。
この特別な誕生日の日を妻と過ごしたい――――――
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