凶一郎の婚約者さん
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「アイさんも屋敷のトラップの訓練やる!!!!」
ふんす、とやるき満々に鼻息を出して声高高に宣言するアイに太陽はどうするべきか…………と冷や汗をかいた。
アイが夜桜家で居候するようになってからしばらく。
自分もスパイになりたいと各々夜桜兄姉に稽古をつけてもらっているアイだがスパイとしての稽古のみならず屋敷のトラップに関しても夜桜家と同様の事をしたいと今日になって突然言い出してしまった。
やる気が高いのは良いことだけれど……と世話を預かっている身としては少々心配な面もある。
「でも、アイさん
スパイの稽古もあるのに大変じゃないかな?」
「アイさん!頑張る!!太陽みたいな立派なスパイになれるように!!」
「そっか………………!!!じゃあ頑張ろうね!!!!」
「この保護バカ、手のひら返してんじゃねーよ」
四怨にばこっ!と頭に掌チョップを入れられた太陽は悶絶する。
「いてててて……四怨姉さん……」
「ま、やるなら止めはしねーけどな」
「そういえば屋敷のトラップって客人には作動はしませんけど……設定変えれるんですか??」
「セキュリティ設置したあたしを誰だと思ってんだ?朝飯前だよ、まぁその代わりしばらくはトラップ用のツールつけてもらわねぇといけねぇけどな」
ほい、と四怨はアイに小さなアクセサリーを渡した。
四怨はそれを常に身につけるように言ってパソコンを操作する。
「うっし、これで屋敷のトラップ作動するように設定変えておいた
まぁあたしらの指輪みてーなもんだと思えばいい
一ヶ月間クリア出来たらお前も夜桜家の一員だ」
「えへへ、四怨ありがとう、アイさん頑張る!」
「おう、無理すんなよ」
ひらひらと手を降り自室に帰った四怨に太陽は微笑んだ。
「そういえばあきら姉さんって屋敷のトラップ対象内なんですか??」
「急にどうしたんだい」
「あ、いえ……今まで何とも思ってなかったんですが気になって……」
「普通に対象内だよ、ほら四怨がアイさんにトラップ用のアクセサリーを渡していただろう?あれは元々あきら用に作られたものでね
婚約上指輪を交換することは出来ない事になってたんだが……
スパイとして訓練するのには屋敷のトラップがもってこいだからね
とはいえ本格的にトラップの訓練が始まったのはこれが作られた数年後なんだけど」
二刃は茶を啜って幼少期の頃の思い出をを語った。
「さて今日から本格的にスパイとしての訓練が始まるわけだが……屋敷の方のトラップはどうするか……
向こうの親御さんの協定で指輪交換は結婚してからになっているし……
うーーん、ん?四怨どうした?え?指輪と同じようにトラップが作動する仕組みを作った?すごいぞ!四怨!!四怨は天才だな〜〜〜〜」
「父さん、髭痛い」
うりうりと頬ずりする百を四怨はぐいぐいと手で押しのける。
「はい、あきらこれ屋敷のトラップ用の磁気ツール
でもあんまり地味なのも味気ないから……可愛いイヤリングにしてもらったのよ、……ふふ、かわいい
…………屋敷のトラップ大変だろうけど頑張ってね」
と微笑んだ零だったが彼女の特性のせいで以後大変な事になるとは露にも知らなかった。
「あのね、あきらちゃんここは毒ガスがでてるから匍匐前進して…………って言ってるのに何でずんずん突き進んでるの!?!?母さん!!あきらちゃんが泡ふいて倒れた!!!!」
「いいかいあきらこの階段は静かに音を立てずに……って言ってる側から!!!母さん!!あきらがまた針山に刺さった!!」
痛覚が鈍麻なせいかトラップに当たったらいけないというのが分かっていないようでこんな感じで怪我もしくは意識不明になる事がしばしばあり…………しばらく屋敷のトラップの訓練は封印することとなった。
「ってわけでね……全くあの時はひやひやしたもんだよ
いくらいっても聞きやしないんだ、困ったもんだよ」
「そ、そうだったんですか……今はどうなんですか?」
「今は普通に作動してるよ」
それにしても昔ははちゃめちゃな事をしてたんだなぁと呟くと二刃にあんたも人のこと言えないんだけどね、と釘をさされ自分も無鉄砲な事をしてきた太陽はぽりぽりと頭をかいた。
するとちょうどあきらが帰ってきたようだ。
「ただいまーー」
「おかえりなさ…………あきらね、姉さん!!!背中!!!」
「背中???背中がどうしたの??あ、なんかゴミでもついてた??」
「いや、そうじゃなくて!!!!血!!!!」
ち?と頭にハテナマークを浮かべるあきらに二刃は溜め意をついた。
それもそのはず、あきらの背中にはトラップの一部である飛びナイフが突き刺さっていたからであった。
「あ、ほんとだ、気づかなかった」
「………………油断してたらこれだよ」
「気づかなかったって……痛くないんですか!?!?背中血でべったりですよ?!?」
「え、でも蚊に刺されたら気づかないよね」
「ナイフは蚊じゃないんですけど!?!?」
怪我に対してあまり気にしてなさそうなあきらに二刃はやれやれ……と再び茶を啜った。
[羽織]
家に帰宅すると何故か荷物が届いていたと使用人から話があった。
嫌そうに報告する使用人に一応礼を言いつつ荷物を受け取り自室に戻り差出人を見るとどこぞの呉服店だった。
もしや誰かの悪戯なのだろうかそうなるとこの包を開けるのは些か危険だと思いつつも封を開けると夜桜の家紋入りの羽織が出てきた。
「えっ!?」
どうしよう、間違えて私の方に届けちゃったのかなと凶一郎に慌てて電話を書けるとすぐに出た。
『どうした?何かあったか?』
「あ、あの!何か家紋入りの羽織がうちに届いちゃったんだけど……」
『ああ、着いたか』
「着いたかって……!これ凶一郎用だよね??」
『いやお前用だが』
お前用だが……と頭の中でエコーが響き思わず思考が停止する。
そんなはずはない、昔用意しようと話が出た時に断ったはず…………
「で、でも、私受け取れ……」
『実は羽織を新調する時にな一着余分に頼んでしまったらしく余ってるんだが……着てくれないか?』
「そ、そうなの??でも私じゃなくてたいよ」
『あいつは紋入りの羽織!?!?許さん!!!』
「分かった、分かった、私が着ればいいんだよね
じゃあ……次のお正月に着てくから!落ち着いて!」
凶一郎を宥めて通話を着る。
ふう、とため息をついて目の前に鎮座する羽織を私は眺めた。
まさかこれを着ようとする日が来るとは………
「まだ嫁入りしてないのに…………でも余ったのなら…仕方ない、よね?」
躊躇いつつもあきらは彼と同じ羽織を宝物のように抱きしめた。
それが実は自分用に採寸が測られて作られていたとか知らないあきらであった。
ふんす、とやるき満々に鼻息を出して声高高に宣言するアイに太陽はどうするべきか…………と冷や汗をかいた。
アイが夜桜家で居候するようになってからしばらく。
自分もスパイになりたいと各々夜桜兄姉に稽古をつけてもらっているアイだがスパイとしての稽古のみならず屋敷のトラップに関しても夜桜家と同様の事をしたいと今日になって突然言い出してしまった。
やる気が高いのは良いことだけれど……と世話を預かっている身としては少々心配な面もある。
「でも、アイさん
スパイの稽古もあるのに大変じゃないかな?」
「アイさん!頑張る!!太陽みたいな立派なスパイになれるように!!」
「そっか………………!!!じゃあ頑張ろうね!!!!」
「この保護バカ、手のひら返してんじゃねーよ」
四怨にばこっ!と頭に掌チョップを入れられた太陽は悶絶する。
「いてててて……四怨姉さん……」
「ま、やるなら止めはしねーけどな」
「そういえば屋敷のトラップって客人には作動はしませんけど……設定変えれるんですか??」
「セキュリティ設置したあたしを誰だと思ってんだ?朝飯前だよ、まぁその代わりしばらくはトラップ用のツールつけてもらわねぇといけねぇけどな」
ほい、と四怨はアイに小さなアクセサリーを渡した。
四怨はそれを常に身につけるように言ってパソコンを操作する。
「うっし、これで屋敷のトラップ作動するように設定変えておいた
まぁあたしらの指輪みてーなもんだと思えばいい
一ヶ月間クリア出来たらお前も夜桜家の一員だ」
「えへへ、四怨ありがとう、アイさん頑張る!」
「おう、無理すんなよ」
ひらひらと手を降り自室に帰った四怨に太陽は微笑んだ。
「そういえばあきら姉さんって屋敷のトラップ対象内なんですか??」
「急にどうしたんだい」
「あ、いえ……今まで何とも思ってなかったんですが気になって……」
「普通に対象内だよ、ほら四怨がアイさんにトラップ用のアクセサリーを渡していただろう?あれは元々あきら用に作られたものでね
婚約上指輪を交換することは出来ない事になってたんだが……
スパイとして訓練するのには屋敷のトラップがもってこいだからね
とはいえ本格的にトラップの訓練が始まったのはこれが作られた数年後なんだけど」
二刃は茶を啜って幼少期の頃の思い出をを語った。
「さて今日から本格的にスパイとしての訓練が始まるわけだが……屋敷の方のトラップはどうするか……
向こうの親御さんの協定で指輪交換は結婚してからになっているし……
うーーん、ん?四怨どうした?え?指輪と同じようにトラップが作動する仕組みを作った?すごいぞ!四怨!!四怨は天才だな〜〜〜〜」
「父さん、髭痛い」
うりうりと頬ずりする百を四怨はぐいぐいと手で押しのける。
「はい、あきらこれ屋敷のトラップ用の磁気ツール
でもあんまり地味なのも味気ないから……可愛いイヤリングにしてもらったのよ、……ふふ、かわいい
…………屋敷のトラップ大変だろうけど頑張ってね」
と微笑んだ零だったが彼女の特性のせいで以後大変な事になるとは露にも知らなかった。
「あのね、あきらちゃんここは毒ガスがでてるから匍匐前進して…………って言ってるのに何でずんずん突き進んでるの!?!?母さん!!あきらちゃんが泡ふいて倒れた!!!!」
「いいかいあきらこの階段は静かに音を立てずに……って言ってる側から!!!母さん!!あきらがまた針山に刺さった!!」
痛覚が鈍麻なせいかトラップに当たったらいけないというのが分かっていないようでこんな感じで怪我もしくは意識不明になる事がしばしばあり…………しばらく屋敷のトラップの訓練は封印することとなった。
「ってわけでね……全くあの時はひやひやしたもんだよ
いくらいっても聞きやしないんだ、困ったもんだよ」
「そ、そうだったんですか……今はどうなんですか?」
「今は普通に作動してるよ」
それにしても昔ははちゃめちゃな事をしてたんだなぁと呟くと二刃にあんたも人のこと言えないんだけどね、と釘をさされ自分も無鉄砲な事をしてきた太陽はぽりぽりと頭をかいた。
するとちょうどあきらが帰ってきたようだ。
「ただいまーー」
「おかえりなさ…………あきらね、姉さん!!!背中!!!」
「背中???背中がどうしたの??あ、なんかゴミでもついてた??」
「いや、そうじゃなくて!!!!血!!!!」
ち?と頭にハテナマークを浮かべるあきらに二刃は溜め意をついた。
それもそのはず、あきらの背中にはトラップの一部である飛びナイフが突き刺さっていたからであった。
「あ、ほんとだ、気づかなかった」
「………………油断してたらこれだよ」
「気づかなかったって……痛くないんですか!?!?背中血でべったりですよ?!?」
「え、でも蚊に刺されたら気づかないよね」
「ナイフは蚊じゃないんですけど!?!?」
怪我に対してあまり気にしてなさそうなあきらに二刃はやれやれ……と再び茶を啜った。
[羽織]
家に帰宅すると何故か荷物が届いていたと使用人から話があった。
嫌そうに報告する使用人に一応礼を言いつつ荷物を受け取り自室に戻り差出人を見るとどこぞの呉服店だった。
もしや誰かの悪戯なのだろうかそうなるとこの包を開けるのは些か危険だと思いつつも封を開けると夜桜の家紋入りの羽織が出てきた。
「えっ!?」
どうしよう、間違えて私の方に届けちゃったのかなと凶一郎に慌てて電話を書けるとすぐに出た。
『どうした?何かあったか?』
「あ、あの!何か家紋入りの羽織がうちに届いちゃったんだけど……」
『ああ、着いたか』
「着いたかって……!これ凶一郎用だよね??」
『いやお前用だが』
お前用だが……と頭の中でエコーが響き思わず思考が停止する。
そんなはずはない、昔用意しようと話が出た時に断ったはず…………
「で、でも、私受け取れ……」
『実は羽織を新調する時にな一着余分に頼んでしまったらしく余ってるんだが……着てくれないか?』
「そ、そうなの??でも私じゃなくてたいよ」
『あいつは紋入りの羽織!?!?許さん!!!』
「分かった、分かった、私が着ればいいんだよね
じゃあ……次のお正月に着てくから!落ち着いて!」
凶一郎を宥めて通話を着る。
ふう、とため息をついて目の前に鎮座する羽織を私は眺めた。
まさかこれを着ようとする日が来るとは………
「まだ嫁入りしてないのに…………でも余ったのなら…仕方ない、よね?」
躊躇いつつもあきらは彼と同じ羽織を宝物のように抱きしめた。
それが実は自分用に採寸が測られて作られていたとか知らないあきらであった。
