凶一郎の婚約者さん
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「これもいいな…………いやこれかもしれん…………
ええい、まとめて買ってしまおう」
どんどん増えるプレゼントを慌てて受け止めたあきらだったがあまりにも量が多いので持ちきれず荷物に押しつぶされてしまった。
「ぐえっ」
「っ!!すまん、大丈夫か!?」
山のように積み上がった荷物の中からあきらを救出するとよろよろと起き上がった。
「だ、大丈夫…………」
「買い物に付き合ってくれるのは構わないが全部無理に持とうとするな、明らかに無理だろう」
「そ、そんなことないよ!!こ、このくらい〜〜」
「無理をするな、あとそれはお前の役目じゃない」
「でも…………一人だけ何も持たないのも…………」
変な所を意識するあきらに凶一郎はやれやれと仕方なさそうに荷物の中からクマのぬいぐるみを渡す。
「これでも持っておけ」
「あーーこれ確かに大きいね」
「他の荷物に揉みくちゃになって形が崩れてはいけないからな、両手で抱えておけ」
「うん!任せて!」
ふんす、と大きいクマのぬいぐるみを両手で抱えるあきらに凶一郎は思わず口角が上がってしまった。
「凶一郎?」
「いや、なんでもない」
話は遡るがつい先日あった白骨島の後。
実験体になっていたアイという少女が理由あって夜桜家に預けられることとなった。
だが、彼女は知らない人しかも敵とされていた者達といきなり共同生活を始めることとなり、まずは太陽と六美と慣れていく事となったのだが…………
あまり大勢で囲んでも困るだろうからとりあえず今は太陽と六美以外の兄弟は隠れて暮らしている。
そして凶一郎とあきらはプレゼント選びに買い物に来ていたのだが…………
末っ子溺愛属性が暴走したのか凶一郎の後ろには大量のプレゼントが積み上がっている。
「……プレゼント贈るのはいいけど…………
こんなに大量に贈られたらアイちゃんも困らないかな??」
「好きな物を選んでもらったらいいだろう
……何が好みか分からないからな……
あるだけ持っていけばいい」
それにしたって多すぎなような…………とちょっと首を傾げていると凶一郎がちらりとジュエリーコーナーを横目で見ながらごほんと咳をした。
「そういえばなんだが…………
お前はなにかいらないか?時計でもアクセサリー、なんでも……」
なんでも言い、欲しいものはいるかと聞こうとするとあきらは笑った。
「?特に欲しいものないよ?大丈夫」
「………こないだ、俺にネクタイを買っただろうその礼がしたいんだが」
「え、いいよ、気にしなくて
私凶一郎の隣にいるだけで幸せだからプレゼントとかいらないよ」
「……そうか」
昔はよく誕生日に何かしら贈っていたがここ五年ほどは拒絶されるが如くいらないと言われてしまう。
とはいえ凶一郎自身が原因の一因と化している以上強くは言えず凶一郎は口をつぐんだ。
「それよりもアイちゃんのプレゼント選び再開しよ?」
「…………ああ」
彼女の思いに返したいと思いつつ歯がゆい状況に凶一郎は気持ちを悟られぬべく笑顔を張り付けた。
……いつか彼女が拒否することなく受け取れるよう、そう願いながら。
[傷だらけのハロウィン]
「とりっくおあとりーと」
任務が終わり帰宅するとミイラ姿のあきらが待ち構えていた。
「そうか、今日はハロウィンか…………
困ったな何もお菓子持ってないや……仕方ない悪戯していいよ」
「……………………」
と言ったもののあきらはそもそも悪戯の内容を考えていなかったのか無言だ。
何を悪戯するのか思考した後。
「…………やっぱりいい」
自室に帰ろうとするあきらの動きのぎこちなさに凶一郎は気づいた。
さっと前に立ちぐるぐるに巻かれた包帯を一段階解くとその下から血が滲みまくった包帯が出てきた。
「…………やっぱり」
バレてしまったあきらは気まずそうに後ずさる。
「何でこんなことした」
「…………仮装なら痛そうに見えないかなって」
ごめんなさい、とあきらは謝る。
「……こんな仮装されても俺は嬉しくないし悲しい
二度としないでくれ」
そう諭すとあきらはこくりと頷く。
「怪我が治ったらまた改めて仮装しよう
今度は俺が悪戯するから」
ええい、まとめて買ってしまおう」
どんどん増えるプレゼントを慌てて受け止めたあきらだったがあまりにも量が多いので持ちきれず荷物に押しつぶされてしまった。
「ぐえっ」
「っ!!すまん、大丈夫か!?」
山のように積み上がった荷物の中からあきらを救出するとよろよろと起き上がった。
「だ、大丈夫…………」
「買い物に付き合ってくれるのは構わないが全部無理に持とうとするな、明らかに無理だろう」
「そ、そんなことないよ!!こ、このくらい〜〜」
「無理をするな、あとそれはお前の役目じゃない」
「でも…………一人だけ何も持たないのも…………」
変な所を意識するあきらに凶一郎はやれやれと仕方なさそうに荷物の中からクマのぬいぐるみを渡す。
「これでも持っておけ」
「あーーこれ確かに大きいね」
「他の荷物に揉みくちゃになって形が崩れてはいけないからな、両手で抱えておけ」
「うん!任せて!」
ふんす、と大きいクマのぬいぐるみを両手で抱えるあきらに凶一郎は思わず口角が上がってしまった。
「凶一郎?」
「いや、なんでもない」
話は遡るがつい先日あった白骨島の後。
実験体になっていたアイという少女が理由あって夜桜家に預けられることとなった。
だが、彼女は知らない人しかも敵とされていた者達といきなり共同生活を始めることとなり、まずは太陽と六美と慣れていく事となったのだが…………
あまり大勢で囲んでも困るだろうからとりあえず今は太陽と六美以外の兄弟は隠れて暮らしている。
そして凶一郎とあきらはプレゼント選びに買い物に来ていたのだが…………
末っ子溺愛属性が暴走したのか凶一郎の後ろには大量のプレゼントが積み上がっている。
「……プレゼント贈るのはいいけど…………
こんなに大量に贈られたらアイちゃんも困らないかな??」
「好きな物を選んでもらったらいいだろう
……何が好みか分からないからな……
あるだけ持っていけばいい」
それにしたって多すぎなような…………とちょっと首を傾げていると凶一郎がちらりとジュエリーコーナーを横目で見ながらごほんと咳をした。
「そういえばなんだが…………
お前はなにかいらないか?時計でもアクセサリー、なんでも……」
なんでも言い、欲しいものはいるかと聞こうとするとあきらは笑った。
「?特に欲しいものないよ?大丈夫」
「………こないだ、俺にネクタイを買っただろうその礼がしたいんだが」
「え、いいよ、気にしなくて
私凶一郎の隣にいるだけで幸せだからプレゼントとかいらないよ」
「……そうか」
昔はよく誕生日に何かしら贈っていたがここ五年ほどは拒絶されるが如くいらないと言われてしまう。
とはいえ凶一郎自身が原因の一因と化している以上強くは言えず凶一郎は口をつぐんだ。
「それよりもアイちゃんのプレゼント選び再開しよ?」
「…………ああ」
彼女の思いに返したいと思いつつ歯がゆい状況に凶一郎は気持ちを悟られぬべく笑顔を張り付けた。
……いつか彼女が拒否することなく受け取れるよう、そう願いながら。
[傷だらけのハロウィン]
「とりっくおあとりーと」
任務が終わり帰宅するとミイラ姿のあきらが待ち構えていた。
「そうか、今日はハロウィンか…………
困ったな何もお菓子持ってないや……仕方ない悪戯していいよ」
「……………………」
と言ったもののあきらはそもそも悪戯の内容を考えていなかったのか無言だ。
何を悪戯するのか思考した後。
「…………やっぱりいい」
自室に帰ろうとするあきらの動きのぎこちなさに凶一郎は気づいた。
さっと前に立ちぐるぐるに巻かれた包帯を一段階解くとその下から血が滲みまくった包帯が出てきた。
「…………やっぱり」
バレてしまったあきらは気まずそうに後ずさる。
「何でこんなことした」
「…………仮装なら痛そうに見えないかなって」
ごめんなさい、とあきらは謝る。
「……こんな仮装されても俺は嬉しくないし悲しい
二度としないでくれ」
そう諭すとあきらはこくりと頷く。
「怪我が治ったらまた改めて仮装しよう
今度は俺が悪戯するから」
